──今年のアカデミー賞を振り返って

僕らのライター周り、映画評論家周りだと、ちょっと政治的すぎじゃないかと言われていたんですけど。
60年後に再検証した時には、正しい判断だったんじゃないかと僕は思っているんですね。
60年ほど前に、アメリカでは赤狩りというのがあって。要は共産主義の人を追い出すんだという時代に、自由に映画が作れなかったんですね。
しかも、俳優仲間の中に共産党員がいたら差し出せということがあって、実際にそれで仕事がなくなった人たちがいっぱいいて。
その中で仲間を売った中には、当時俳優だったロナルド・レーガンがいて。彼はのちにアメリカ大統領になったんですね。

例えば、いまドナルド・トランプに対して賛成してる人が、何年後かに大統領になっているかもしれないという事態だと考えると、いまの事って分かりやすいと思うんですけど。
いま見たら、60年前のことを誰も正しいと言わないじゃないですか。その時に、自由を失ったハリウッドの人たちは、その反省があるからこそ、自分たちが映画を自由に作るっていうことを手放さないっていうことをやっている。だから、政治的な発言になるっていうことなんです。

なので、今回のことは、いま点だけで物事を見ると”政治的なアカデミー賞はいいよ、『ラ・ラ・ランド』良かったじゃないか”っていう意見もあるかもしれないけど。
何年か経った時に、必ずこれは意味のある年だったということになると思うんです。そういう風に見ていただいたらと思います。

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