ASIAN KUNG-FU GENERATIONのニューアルバム『Wonder Future』!

鈴木:ニューアルバム『Wonder Future』が出ますね。僕が聴かせていただいた感想が、強烈なフィクションの中には、強烈な現実があると感じました。「Planet of the Apes/猿の惑星」という曲があって、あの映画っていうのは、強烈なフィクションの中に、強烈な現実と強烈なメッセージがあって、今回のアルバムを通して感じましたね。
ここ数年、ツイッターも後藤さんは行ききってますよね(笑)。それを作品にした時に、こうなるんだっていうのが、やっぱりミュージシャンっていう感じですよね。

後藤:作詞はツイッターとは違いますからね。何かに例えるというね、一字一句を自分の考えみたいな形で作品を作り上げてしまうと、聞き手も、『あいつの言ってる事が分かるか分からないか』という、物差しだけが立ち上がってしまう。そうじゃなくて、作品として楽しんでほしい、色々考えてほしい、感じてほしいというのがありました。

鈴木:聴く前は、もうちょっと剥き出しかと思ったんですけど、じゃなくて、ちゃんと文芸だったり、アートだったり、物語にされていて、すごいなと思いました。深読みし過ぎるのも良いし、もっと手前で見るのも良いじゃないですか。
震災があって、自分たちが変わったのは当たり前の話で、それで、変えないというスタンスの人もいるけど、あの事がある前の作品と、全然変わるわけじゃないですか。
僕もそうですけど、バラエティで同じ物を作ってるつもりでも、ベースが変わった部分があるから、そこが素敵だなと思いましたね。同じ日本だけど、あの日を境に、住んでるだけなのに考える事って違うじゃないですか。

後藤:自分達としては、それほど変わったという意識はなくて、ちゃんとフォーカスというか、ピントを合わせないといけない事があったんだと、もっと注意深く見たり感じたりするようになったという変化は、震災以降にあったと思います。

鈴木:その前は、忌野清志郎さんが言っていたメッセージが、正直ピンと来なかったというのは多かったです。今になって、ここにフォーカスを当てていたんだっていう事が、ああいう事があって、より分かったんですよ。意識的に変えたつもりは無いんだろうけど、今のフォーカスという言葉で、変えていったら、ここに当たったという事が、すごいなと思います。
だから、一個一個聴くと、良い意味で疲れますよね。

後藤:あんまりそう言うと、売れなくなりそうですね(笑)。

鈴木:何気なくラジオから流れてきたら、『アジカンっぽい!』って感じですよ。だけど、文学性の中にとか入っていくと、いい意味で疲れるから、いい日曜日が過ごせそうですよ。山田さんは、後藤さんがあげてきた詞を見てどうですか?

山田:今回はとっつきやすいというか、物語という風に捉える事が出来るんですけど、今ツアーに向けて僕もコーラスやったりするので、歌詞を覚えたりしていく中で、風景を思い浮かべたりすると、恐くなったり、リアルさが宿っているなと思いますね。

鈴木:基本、全ての曲に物語の中に主人公がいるじゃないですか。「Standard/スタンダード」という曲を最初に聴いた時にびっくりして、この物語の主人公は何なんだろうと思ったんですよ。

後藤:色んな人にエールを送りたかったんですよね。異端だと思われてる人達も、そういうものがスタンダードになり続けて、僕たちの社会って、豊かになっていったんだと思うんです。そういう意味では、色んな新しい挑戦をしようとしてる人達にエールを作詞にしたくて、そこに自分が出て来ると、『あいつが頑張れって言ってる』みたいな事より、「僕」と「君」が出て来ない方がいいと思ったんですよ。

鈴木:「僕」と「君」とかじゃない所で、完全なファンタジーなんだけど、ファンタジーかと思ったら、ものすごい近かったり。「Winner and Loser/勝者と敗者」という曲ですけど、これこそ、メッセージすごいですけど、何でこの歌詞を書き上げたんですか?

後藤:ズバッと言い切る事は出来ないんですけど、今この時代を生きていて感じる事というか、誰が勝っていて、誰が負けているかが全然分からないですよね。

鈴木:本当に常に思いますよね。正義って何かと考えますけど、自分たちが正義だと思っている事って、やっぱり違うのかなと、急に思ったりとか。テレビに出ている人達が、世の中に正義と思ってやっている事が、本当に正義の為にやってるのかな?とか、自分の生活を楽にしようやっているのかな?とか、色んな事が白黒が分からなくなりますよね。

○新譜情報
ASIAN KUNG-FU GENERATIONのニューアルバム『Wonder Future』は5月27日リリースです!

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