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Athelete News
18.01.13
男なら七つ転んで八つで起きる
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今週の「Athlete News」は、先週に引き続き、かつて石川県・星稜高校の野球部を率いた高校野球界の名将・山下智茂名誉監督にお話を伺いまいした。

山下名誉監督は、1945年、石川県生まれの72歳。
駒澤大学を卒業後、67年に星稜高校に赴任し、野球部の監督に就任。
72年の夏、甲子園初出場、79年には、和歌山県の箕島高校と、延長18回の死闘を繰り広げ、92年には、松井秀喜選手の5打席連続敬遠など、高校野球史に残る名勝負を数多く演じてこられました。
現在は、星稜高校野球部の名誉監督、高校野球の若手指導者の育成など高校野球の発展に大きく寄与しています。


──星稜高校の甲子園での試合を振り返った時に、恐らくこの試合を挙げる方は多いと思います。
1992年夏の甲子園、2回戦の「星稜 対 明徳義塾」
松井秀喜選手が5打席連続敬遠されて大きな議論を巻き起こしました。
山下名誉監督にあの試合を振り返っていただきました。



僕たちは日本一を狙って、これまで北陸で日本一になった高校は無かったので。まさか、5打席連続で敬遠されるとは思わなかったですけど(笑)。
5打席が全部自分のタイミングでボールを待っていたんです。普通の高校生だったら、ピッチャーをにらみつけたり、バットを構えなかったりという態度でやってもおかしくないんですが。
きっちりボールを待って、最後に武士道のようにバットをそっと置いて、一塁に全力疾走してくれたというその姿に感動しました。
実は一年の時に将来は王さんを目指せ!とファーストを守らせていたんですが、そのあと、一年の秋から長嶋さんを目指せという事でサードを守らせて、「王、長嶋さんを継ぐスーパースターになりなさい!」と、バカみたいなことを松井君に言っていたんです(笑)。

5打席連続敬遠で王さんみたいに冷静に野球をやれるという器の大きさに感動して、王さんみたいに立派だったなと、話をしたわけです。
ちょうど僕は2月が誕生日なんですけど、誕生日は練習をしていたんですが、松井が練習終わりにバラの花とカウスボタンを持ってきてくれたんです(笑)。
「監督、小さなプレゼントですけどみんなからです。もっと大きいのはあとで期待してください」
もっと大きいのは夏の甲子園の優勝旗だなと期待していましたね。
そして、甲子園の試合に負けて、甲子園の3塁側で僕が道具を片付けていたんです。
そこで松井が隣に来て、「監督!申し訳ありません!」と言うわけですね。
敬遠されて、自分が一番悔しいはずなのに、僕との2月の約束を覚えていて「こいつすごい大人になったなと、3年間でこんなに成長したのか」と、負けた悔しさよりもその時が、一番嬉しかったですね。

──松井選手と山下名誉監督との初めての出会いは、松井選手が中学3年生の時だそうです、最初の印象はどうだったのでしょうか

僕はスカウトとか県外の選手をとらないという事で38年間やってきたんです。
松井君もスカウトはせずに、根上中学の校長先生が来てくれということで行ったら、松井君とご両親がいたんです。
そこで校長に「星稜高校・慶応大学に行きたいといっているんですけど、どうですか?」と言われたんです。
”困ったな”と思いながら「甲子園に連れていきます!慶応大学に入れます!」と言って(笑)。

それで当時の松井君は受験勉強をしていたのもあって、体重が100キロぐらいあって太っていたんです。
それで、入学までに20キロ痩せてくれるか?と言ったら「わかりました!」って言うんですね。
”絶対無理だな”と思っていたんですよ。それから3ヶ月半くらいのあいだに、入試が終わって、合格したので「ありがとう!」と握手をしたら、ゾウのような手をしていたんです。ガツガツと固くて。その時に、”すごい努力をしたんだな”と思いました。
僕は、経験は財産だと思うんです。僕も毎日何万本というノックをやっていて、手がバットから離れないのでお湯で温めて、はさみで皮膚を切って。痛くてしょうがないけど、生徒たちが待っていると言う感じでね、そういう体験をしていたものですから、
たったの3ヶ月でこんな手をしている男は見た事がなかったんです。
なんとかこの子をものにしたいなと、自分の大きな夢を僕にくれたんですよね。

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──山下智茂名誉監督にお気に入りの一曲を伺いました

僕は歌は何でも好きなんですけど。本当は高倉健の「男なら」っていう曲が好きなんですよ。なかなかこういうのは似合わないですよね(笑)。
やっぱり夢があるんでね。「男なら七つ転んで八つで起きる」とか、「男ならやってみな」とか、そういう言葉を色々替え歌の中に入れながら生徒たちに夢を託しているんですけどね。

──今年の夏の甲子園は、記念すべき100回大会です
山下智茂名誉監督から、甲子園の魅力について、そして全ての高校球児たちに向けてメッセージを頂きました


親父のような厳しさがあり、、母のような優しさがあるところが甲子園じゃないかなと思うんですね。
勝ったときの喜びよりも、負けて甲子園を去るときに、スタンドのみんなが「来年もまた来いよ!」と言われて。その言葉で”また来たいな”と思うんですけど、だけど甲子園のグランドを見た時に「来れるかな?」って監督は不安になるんですよ(笑)。
でも地元に帰って生徒たちにあの感動をまたあいつらに味あわせてやろうと、叱咤激励するわけですよね。

だから甲子園というのはみんなが一体になるところだと思いますね。
これからの時代は、世界に通用するような若者になってほしい。超一流の人間になってほしいというのが、今の願いですね。
そういう意味では大谷君がアメリカで二刀流で挑戦しますけど、こういう若者がどんどん育ってほしいなと思います。

松井君もそうやって教えましたし、本田圭佑君も教えましたけど、やっぱり人間性がすばらしいですよね。そういう意味でビックな男になってほしいなと。人生は一回しかないので、世に名前を残すような人になってほしいですよね。

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