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Athelete News
21.11.20
銅メダルの瞬間は「嬉しいよりビックリした」
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今週の「Athlete News」は、東京パラリンピックの新種目、陸上400mユニバーサルリレーで銅メダルを獲得された、鈴木朋樹選手をゲストにお迎えしました。

鈴木朋樹(すずき・ともき)選手は、1994年、千葉県生まれ、トヨタ自動車所属。
生後8か月の時、交通事故で脊髄を損傷。
小学1年の時に車いす陸上を始めました。
中・長距離をメインにしながら、車いすマラソンにも出場。
2019年、マラソンの世界選手権で3位に入り、いち早く東京パラリンピックの代表に内定。
東京大会では、新種目の陸上競技400メートルユニバーサルリレーで銅メダルを獲得されました。



──まずは東京パラリンピック、お疲れ様でした。そして銅メダル獲得、おめでとうございます!
鈴木選手はアンカーを務められましたけれども、リレーというのはこれまでも経験されたことはあったんですか?


今回のユニバーサルリレーに関しては初めてなんですけど、他の車いすだけの4×100mリレーや4×400mリレーはやらせてもらっていました。

──今回はユニバーサルリレーということで、障がいの箇所も違っていたり、あとは男女混合ということで、どういう気持ちで仲間たちの走りを見てらっしゃったんですか?

自分はアンカーだったので、1走の選手、2走の選手、3走の選手から繋いできたものを自分が受け取って最後ゴールまで持っていくという気持ちだったので、すごくプレッシャーはありましたし、やっぱり前半でどれだけ世界の選手の先に行けるかというのも見ていましたね。

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──ゴールした時は4位だったんですけれども、2位の中国が失格となったために3位に繰り上がり、銅メダルを獲得。確定した瞬間はどんなお気持ちでしたか?

その確定の話を聞いたのがちょっと(ゴールしてから)時間が経ってからだったので、初めはメダルを獲得できなかったという気持ちでいろんなメディアの方々と話をしていたんですが、そのインタビューを受けてる途中で「銅メダルが決まりました」という話を聞いたので、自分たちとしてはびっくりしたというか、驚きの気持ちの方が大きかったですね。

──でも、やっぱりメダルを獲るのと獲らないのとでは、かなり大きな差になってきますよね。

そうですね。今までスタッフ含めてユニバーサルリレーでメダルを獲るために一生懸命やってきたので、それがメダルという形に残ったので、それはすごく嬉しかったです。

──元々は違う種目の選手たちなんですけれども、ユニバーサルリレーでメンバーに決まる前から(選手同士で)接点というのはあったりするんですか?

メンバーに決まる前はなかったですね。

──じゃあ、「これからよろしくお願いします」みたいな感じで集まって?

集まって、合宿を通して(練習を)やっていく中で接点が生まれて、それでユニバーサルリレーの種目がない大会でも声を掛け合ったり、合宿で声を掛け合ったりして(仲を深めていく)という形でした。

──しかも、バトンを渡すのではなく、次の走者にタッチをすることで繋いでいく。これが難しさであったりするんですか?

自分たち4走は車いすなので、その前の3走は脳性まひの選手がいて、どちらかの手が不自由だったりしますし、自分たちの場合は姿勢がすごく低い乗り物(車いす)に乗っているので、姿勢の低い乗り物に乗って、なおかつスピードが出ているものに走ってきてタッチするというのはすごく難しいことだったと思います。

──レース前の密着映像で、3走の高松佑圭選手が練習の時からなかなかタイミングが合わず…という映像を見たんですけれど、高低差もありますし、それぞれのスピード感の差があったり、男女混合になっていることもあって、そういう難しさもあるのかなと思ったんですけれども。

そうですね。それはあると思います。でもそれを、合宿を通して何回も繰り返して慣れていくという形にできたかなと思います。

──鈴木選手も本番で走る時、一瞬後ろを気にしましたよね。“これ、(バトンが)渡るのかな”みたいなことを思われたんですか?

やっぱりバトンゾーンが限られているので、その間で“これ、タッチが繋がるのかな”っていう不安な気持ちがちょっと出てしまったというのはあります。

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──このユニバーサルリレー、突き詰めていくともっともっとタイムが出そうだなとも思ったんですが。

まずは個々の力をもっともっと上げていくというのも必要だと思うんですけど、やっぱりタッチワークをもっと突き詰めていけば、アメリカの世界記録にも迫るペースで走れるんじゃないかなと思います。

──そして雨上がりでトラックが濡れていたんですけど、やっぱり車いすというのは、より雨の影響を受けたりするんですか?

そうですね。グローブを雨用でいくか晴れ用でいくかという究極の選択があって、招集場所でも外の映像がちょっと見れたんですけど、そこで“これは雨用でいくか”と思って行って、路面が濡れていたので、自分としては予想が的中したかなと思います。

──タイヤではなくて、グローブが雨用と晴れ用がある。タイヤは同じなんですか?

同じですね。

──雨用と晴れ用はどこが違うんですか?

自分たちは「リム」というものを手で漕ぐんですけど、そこが雨で濡れてしまうと、ゴムとゴムの摩擦力で漕いでいるので、その間に水が入り込んでしまってグリップしなくなってしまうんですけど、それをスエードとか布を貼り付けて、あとは松ヤニを塗ってあげることでうまくグリップしてくれるようになります。

──そしてコースなんですけれども、一番内側のコース。これはR(カーブの曲線半径)がキツい、キツくないみたいな影響もあったりするんですか?

それは特にはないんですけど、自分たちの場合はレースでインコースを走ったことが今まではなかったので、それは初めての感覚でしたね。

──インでも走りづらいというわけではないんですか?

走りづらいわけではないです。でも、今までの練習の時や大会の時の感覚と違ってくるので、やっぱり外側の選手もどんどん先に行ってますし、自分がつられてしまうということもあるかなと思います。

──そして、レース後のインタビューで、「メンバーだけではなく、あらゆる人たちに感謝したい」とおっしゃっていましたけれども、改めて、レースが終わってどうですか?

スタッフの方々が、1秒でも早く前に行くためにタッチワークを含めて全部やってきてくださっていたので、そういう方々がいなければ多分こういう結果は出なかったと思いますし、今回走ったメンバーだけではなくて、このユニバーサルリレーに合わせてやってきたメンバーって、本当はもっともっとたくさんいたんですよね。そういう選手たちで切磋琢磨してやってきたからこそ今回の結果に繋がったと思っています。

──リレーって、仲間を信じてスタートを切らないといけない競技ですものね。やっぱり仲間を信じる気持ちって大切なんだなと改めて思わされました。
改めて、自国開催となった東京パラリンピック、どんな舞台でしたか?


やはり、パラリンピックのスポーツってまだまだ知名度が少ないスポーツではあるんですけど、その知名度の少ないスポーツでも、自国開催ということを通して日本の国民の方々に見てもらえたということがすごく大きなことだと思っていますし、今回の東京パラリンピックだけではなくて、3年後のパリのパラリンピックでも盛り上げていけるように、選手としては結果をどんどん出していきたいなと思っています。

──さて、この番組ではゲストの方にcheer up songを伺っています。今週も鈴木朋樹選手の心の支えになってる曲を教えてください。

ONE OK ROCKの「カラス」です。

──これは2007年にリリースになった2ndシングルのカップリングソング。いろんな曲がある中、この曲を選ばれた理由というのは?

前からONE OK ROCKさんの曲は聴かせていただいていて、試合の時に気持ちを高めていくために、“スイッチを入れる”という意味でこの曲をずっと聴かせてもらっています。

──歌詞の内容が、ちょっと秘めた闘志というか、“見返してやる”みたいな、そういう強い思いを感じるんですけど、そういうところに共感されるんですか?

そうですね。やっぱり試合の前というところで、そこに共感したというのありますね。


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今週のゲスト、鈴木朋樹選手のサイン入り色紙を1名様にプレゼントします!
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