未来のエネルギーを考える一週間。
ハチドリ高柳は、本当にワクワクしながらオンエアに臨んでいます。
中学生の頃から化学や数学が苦手で、いつも通知表にはかなり小さい数字が並んでいた私、
『エネルギー』とか『分子』とか、そういう言葉すら、
拒絶反応が出ちゃうくらいだったんですよ。
なのに、今週の新しいエネルギーのお話は、聞けば聞くほど面白い!
すっかり、「エネルギー」の魅力に取り付かれてしまいました。
そんな中、今日お迎えしたのはなんと!
「水」と「水素」で走る車を開発されてしまったという、世紀の大発明をされた方!!!
株式会社 水素エネルギー開発研究所の、渡邊賢弐さんです。
「水」がエネルギーになるなんて、もうそれだけでハチドリ高柳は大興奮♪


(はるばる鹿児島から飛んできてくださった渡邊さんは、まさに『発明王』ないでたち!
そして、このコップの中にも入っている、「水」で動くクルマを作ってしまったのです!)

まずは、失礼ながら「本当に水素と水だけでクルマって動くの・・・?」という、
ごく初歩的なところからうかがいました。

「もちろんもちろん、動きますよ。私が発明した『HAWエンジン』というものは、
H=Hydrogen(水素)+A=Air(空気)+Water(水)で動くんです。
エンジン自体は、普通のガソリンエンジンと同じで、
中を錆びないようにちょっと加工する程度です。
で、空気とともに水素をシリンダーに送り、それを爆発させて高熱を発します。
そのエネルギーでエンジンを動かす、という原理です。」

す、すごい!そんなクルマ、もう出来てるんですかっ??・・・って聞いたら、
じゃーん!出来てます!!!

すでに車検も取って、公道も走らせていらっしゃるとか!
その技術はあまりにもハイレベルで、まだ誰も、同じものを発明できないそうです。
だけど、その技術をどこか自動車会社に売って、量産されるようになったら・・・!?

「そ。もう十分考えてますよ。水面下では色々動いてます。でも、日本の自動車産業は、
そういう新しい技術を嫌ったりすることがあるんです。ひょっとしたら、
大量生産はアメリカですることになるかもしれません。」

えーーーーーーーーーーーーーーっ!!!???
もったいない!!!
日本人である渡邊さんが、日本で45年もかけて発明した、世紀の大発明なのに、
日本で量産されずにアメリカにとられちゃうなんて!!
そういうと、渡邊さんはとっても寂しそうに、こうおっしゃいました。

「でもね。やっぱり技術は人のために使わないと。せっかく開発したんだから、
それを人のために役立てなかったら、仕方ないでしょ?」

・・・・・・・・・・・素晴らしい。
それこそ、本当の発明だ、とハチドリ高柳は感動してしまいました。
でも・・・・・・・やっぱりこんなに素晴らしい発明は、日本で普及して欲しかったなぁ。。。
とても残念な、ハチドリ高柳だったのでした。
投稿者: 高柳恭子
2008年02月26日

ザ・未来エネルギー!

未来のエネルギーについて考える1週間の『Hummingbird』、
今日お迎えしたのは、以前にも来ていただいて、
Hummingbirdの「専属(?)月博士!」でもいらっしゃいます、
会津大学情報センター助教の寺薗淳也さんです!


(わざわざ、会津から駆けつけてくださいました。
おまけにお土産に『ままどうる』までいただいてしまって・・・!ありがとうございました!!)

月探査の第一人者でいらっしゃる寺薗さん、
月については右に出る者のいない専門家でいらっしゃいます。
そんな寺薗さんが、月に眠る『ヘリウム3』なる物質のお話をして下さるというのですが、そもそも、『ヘリウム3』って、何でしょうか・・・?

「『ヘリウム』って、あの吸って声を出すと「があがあ」って声になっちゃうガス、
ありますよね。あれです。あれのちょっと変わった形が『ヘリウム3』ですね。
それが、月にある砂の中に吸収された形で存在するんですが、そのエネルギー量は膨大で、
月から数トン持ち帰れば、日本の電力を1年間まかなえると言われています。」

えぇっ!?月にそんなエネルギーがっ??
でも寺薗さん、「持ち帰れば」っておっしゃいますけど、持ち帰れるものなんですか?

「ま、月から持ってくるのは逆にエネルギーもいっぱいかかってしまいますから、
逆に、『月で発電する』って言う手がありますよね。要するに、月に発電所を作って、
そこで発電して、それをビームのような形で地球に発射して、
地球では、CSチューナーのお化けみたいなお皿で受ける。
その方が簡単かもしれません。」

おぉっ・・・・・。あまりにも宇宙的な話で、ビックリしてしまいました。
でも、それって現実に実現可能な話なんですか?

「そうですね。あと50年くらいで実用化が進めばいいな、と思ってます。
そしてその技術は、うまくすると日本が開発できるかもしれないんですよ。
日本の宇宙関係の技術は、世界でもトップクラスですからね。」

すごい!「月の発電所」を日本が作れたら、本当に世界に冠たる大発明ですね!
でも、そのヘリウム3、勝手に月から持ってきちゃって、いいんですか?
「いや、一応規定はありまして、宇宙にあるものはどこの国にも属さない、
という約束があるんです。だから日本が独り占めすることは出来ませんけれど、
希望としては、日本がそういう技術を開発して、月からエネルギーをとってきて、
それを、今エネルギーが十分まかなわれていない発展途上国の人たちに分配することで、世界中の人たちがエネルギーを安定して使えるようになるといいですね。」

寺薗さんのお話に、ハチドリ高柳はちょっと感動してしまいました。
日本の技術が、そんな風に世界を救えるようになるかもしれないなんて!
下手をすれば、『宇宙エネルギー争奪戦争』にもなってしまいかねない、
ヘリウム3の問題ですが、日本という国の良心に期待して、ぜひ日本が、
月に発電所を作って欲しい!そして世界を救って欲しい!と心から願った、
ハチドリ高柳だったのでした。
投稿者: 高柳恭子
寒い毎日、ついついエアコンの設定温度を高めてしまいがちですよね。
でも、そこで気になるのがエネルギーの問題。こんなに使っちゃって、大丈夫でしょうか?
ということで、今週は「エネルギーのお話」をうかがう1週間!
石油に代わる、新しいエネルギーの可能性を、一緒に探っていきましょ♪
ということで、トップバッターとしてお迎えしたのは、
「メタンハイドレート」というエネルギーについて研究していらっしゃる、
地質学者で東京大学教授でいらっしゃいます、松本良先生です!


(重い入れ物に入ったメタンハイドレートを、わざわざ持ってきてくださいました。
ありがとうございました!)

1日目、しょっぱなからかなり難しい言葉が出てきてしまいました。
「メタンハイドレート」って、そもそも何かもわかりません。
すると、松本先生、なにやら大きな入れ物を取り出し・・・!

その中から出てきたのは・・・!!

出たっ!これが「メタンハイドレート」!?
ちょっと、発泡スチロールのような、ドライアイスのような・・・?
なにやら、「燃える氷」と呼ばれることもあるそうなんですよ。
これって、一体どんな形で「エネルギー」になるんでしょうか?

「この『メタンハイドレート』、実は日本の周りはもちろん、世界中あちこちの海の底に、
結構たくさん埋まっているんです。埋まっているときは、このような固体なんですが、
エネルギーとして使うときには、ガスの形で使います。キッチンのコンロで火をつけると、
出てくるのは天然ガスなんですが、そのほとんどの成分がメタンガスなんですね。
で、『メタンハイドレート』は火をつければこのままでも燃えますから、
『燃える氷』とも言われたりもしています。
そしてメタンハイドレートから取れるのはメタンガスですから、
とても使いやすいエネルギーと言えますね。」

そうなんですかっ?じゃあ、将来ガスコンロをひねると、
このメタンハイドレートから生産されたメタンガスが出てくる可能性もあるんですね?

「そうです。地中にパイプを埋めて蒸気を入れてあげると、
メタンハイドレートはメタンガスになって、勝手に地上に上がってきます。
取り出すのも、そんなに大変じゃありませんよね。」

なるほど。でも素晴らしいのは、日本の周りの海にもたくさん埋まっている、ということ。
遠く中東から石油を輸送しなくても、
多少なりともエネルギーを日本国内でまかなえるようになれば、
日本のエネルギー事情も大きく様変わりします。
また、今のような原油高の脅威に、世界中がおびえなくてすむようになるわけです。
ひょっとすると、世界のパワーバランスさえ変えてしまうかもしれません。

『メタンハイドレート』。
ひょっとすると、未来を担うエネルギーになるかもしれません。
この名前、覚えておいてくださいね!
投稿者: 高柳恭子