ハチドリピンチWEEK、3日目。
だんだん、何が正しくて何が正しくないのか、わからなくなってきました。
スペイン坂スタジオでお送りしていたハミングも含めれば、番組が始まって1年以上たち、
毎日お迎えするゲストの方のお話を、文字通り「鵜呑み」にしていた日々。。。
今週はちょっぴり反省も含めて、お届けしています。
そんな中、今日お迎えしたゲストの方は、早稲田大学教授、池田清彦先生!
ちょっぴりべらんめいな口調で、テレビなどへのご出演も多数ですから、
ご存知の方も多いかもしれませんね。


(でも、口調とは裏腹にとっても優しい池田先生。ハチドリ高柳も、
ようやくちょっぴり顔を出せました。・・・片目だけね。。。)

池田先生と言えば、環境界にそれこそ大激震を与えた著書、
『環境問題のウソ』でも有名です。
今日は、そのご本の中でも説いていらっしゃる、「外来種と生態系」についてうかがいました。

「大体日本なんてね、島国で1万何千年前は氷河期で大陸とつながってたんだから、
日本に入ってきた種なんてほとんどが、大陸から来てるんだよ。
そもそも、『日本独自の固有種』なんてものは、ないんだよ。わかる〜?」と、
のっけから、激しい調子でご意見を述べてくださいます。

うーん。そっか・・・。
「固有種を守らなきゃ!」なんて思っていたけど、
日本には固有種って、そういえばいないのね・・・?
「しかも、外来種がいるおかげで守られてる生態系も、いまやいっぱいあるんだよ。
それも、全然知られてないでしょう?」と、池田先生。
は、はい。・・・存じません・・・。

「ある池でね、ブラックバスが増えて生態系を荒らしたから、
赤とんぼが減っちゃうって言って、ブラックバスをみーんな捕っちゃったわけ。
そしたら、大変なことになっちゃったの。
実はその池では、ブラックバスがいたおかげで、アメリカザリガニが捕食され、
アメリカザリガニの数が抑えられてたんだな。
でも、ブラックバスがいなくなっちゃったおかげで、今度はアメリカザリガニが爆発的に増えて、
赤とんぼの幼虫のヤゴを、みーんな食べちゃったわけよ。
それでその池には、赤とんぼがぜーんぜんいなくなっちゃったんだよ。
わかる?外来種は、日本の生態系を守ってたんだよ?」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・えーーー・・・・・・・・。
ブラックバスといえば、なんだか日本の生態系の天敵のような言われ方をされてますよね。
でも、ある特定の場所では、生態系を守っていたこともあったんですね。。。
すでに日本の生態系に深ーく組み込まれ、
もはや欠かすことが出来なくなってしまった外来種を駆除してしまうと、
せっかく安定していた生態系が、かえってバランスを崩してしまうことも、あるということを、
改めて勉強させていただきました。

もちろん、だからと言って外来種を積極的に持ち込むことには、賛成できませんが、
どこからどこまでが『j固有種と呼べるもの』で、どこからどこまでが『外来種』なのかは、
人間が線引きすることじゃ、ないのかもしれませんね。
やっぱり、自然に人間が合わせていくことが必要なんだな、と実感した、
ハチドリ高柳だったのでした。