今日スタジオにお迎えしたのは、世界的なアルピニストとして有名な野口健さん!
25歳のときに7大陸最高峰の世界最年少登頂記録を更新されたことでも、
あまりにも有名です。
お忙しいスケジュールの中、『Hummingbird』に遊びに来てくださいました。


(他のお仕事でも何度かご一緒させていただいている野口さん。
華やかな経歴とは裏腹に、とても気さくでお話好きで、本当にオモシロイ方なんです!)

野口さんといえば、エベレストや富士山のゴミ清掃活動でも知られています。
かく言う私も、今年の夏、野口さんと富士山の清掃登山にご一緒させていただきました。
でも、最近ではちょっと違った活動に目を向けられているのだそうです。

「富士山のゴミ清掃は、もうずいぶん長いことやってますから、
表面的なゴミは、だいぶ少なくなってきたんですよね。
最近一番関心があるのは、やっぱり地球の温暖化の問題です。
僕は、チョモランマとかに登りにいくでしょ?そうすると、ゴミはもちろん問題なだけど、
今は、例えばネパールとかブータンとか、ヒマラヤのふもとの村が、
氷河湖の決壊の危機にさらされているんですよ。そっちが気になりますね。」

そうか。温暖化の問題って、そんなところにまで影響を及ぼしているんですね。

「ふもとの村は、上の方の氷河湖が決壊してしまったら、もう全部流されてしまうわけですよ。
おまけに、一度氷河湖が決壊して、水が全部流れてしまったら、
その後は今度は、水が一切村に降りてこなくなってしまう。
ものすごく極端な被害に、2度もさらされることになってしまうんです。
温暖化が進めば、海面が上昇して、沈んでしまう島があることは知られていますが、
氷河湖が決壊して、流されてしまう村があることは、あまり知られていないんです。
だから今度は、それを防止する活動をしていきたいと思っていますね。」

野口さんは、常にまっすぐで心底地球や環境のことを考えていらっしゃいます。
その姿勢に、教えられることもしばしば。やっぱり、世界で一番高い山に登った方は、
地球の大切さに気づくんでしょうか。
そうおうかがいすると、
「そうですかー?僕なんか、エベレストの頂上に登ったときとか、
何でこんなバカな、苦しいことしちゃったんだろう?って思いましたよ。
キレイ、なんてとても思っていられる余裕なんかないんですよね。
早く降りなくっちゃ、ホントに死んじゃうんだから!」

・・・・・・・・・ぷっ。
思わず、ふき出しちゃいました。
相変わらずオモシロイ。そして全然飾らない。
世界の頂点を、本当に極めたことがある人は、きっとこんな風に肩の力がぬけるんだろうな。
それがとても自然で素敵で、また会いたい、と思ってしまった、ハチドリ高柳だったのでした。