今日は、ちょっと夢のようなお話をしてくださる方をお招きしました。
「東京の海を、泳げる海に!」という活動をなさっている、NPO「海塾」代表でいらっしゃいます、
榎本茂さんです。



実は釣りの名手でもあって、その世界ではとても有名な榎本さん。
『Hummingbird』にゲスト出演していただくにあたって、事前にハチドリ高柳を、
東京は竹芝の海に、案内してくださいました。
小型のボートに乗せていただいたのですが、榎本さんから、
「意外に水、澄んでいません?」といわれて、覗き込んでみてビックリ!
竹芝の運河の水なんて、もうヘドロで真っ黒でドロドロで・・・なんて、
失礼ながらも思い込んでしまっていた私だったのですが、船から身を乗り出すと、
もうすぐそこに、ボートエンジンのプロペラがきれいに見えるほど、お水はとてもクリアなのです!

えーーーっ!!とのけぞって驚く私に、榎本さんはニコニコ、嬉しそうに話してくれました。

「そうなんです。汚かったのは、戦後の経済成長期に、このような運河沿いには、
たくさん工場や倉庫が作られて、その排水で、運河の水が汚れてたんですよね。
でもそれから40年かけて、東京都では下水が100%完備されて、
今の東京の海は、ビックリするほどきれいになって、魚もたくさん戻ってきてるんですよー。」

例えば、私たちがお寿司で食べる、スズキ。
竹芝の運河にも、たくさん住んでいるのだそうです。

「そうなんです。魚が十分住めるまでには、水質が改善されているんです。
でも、やっぱりまだまだ、泳ぐってとこまではいってないんですよね。
だけどそれも、時間の問題だと思ってますよ。」

榎本さんがおっしゃるには、東京の海の汚染の70%は、私たちの家庭から出る、
生活排水が原因なのだとか。
つまり、私たち一人ひとりが気をつけることによって、東京の海はあと70%、
きれいになるんです!
そのためにはまず、キッチンなどの排水溝に、汚れた水を流さないこと。
例えば、マヨネーズがついたお皿や油のついたフライパンなどは、
一度キレイに紙で拭いてから洗うように心がけたり、
少しでも環境に優しい台所洗剤を使ったり、できることはたくさんあるのです。

榎本さんは、
「今、東京はオリンピックを招致しようとがんばっていますよね。
今から僕たちが少しずつがんばれば、オリンピックが開かれるまでに、
トライアスロンの水泳は東京湾で、なんてことが可能になるかもしれないんですよ。」と、
素晴らしいお話を聞かせてくれました。

そっか!
東京って、世界の中でもすごく素敵な都会だけど、その海で泳げるとなったら、
本当に世界中に自慢できる都市になりますよね。
そんな日を夢見て、自分に出来ることを少しでもしていきたい、と思った、
ハチドリ高柳だったのでした。