エイズウィーク最終日。
今日のスタジオにお越しいただいたのは、
『インターナショナルボランティアエキスパート』の、山田耕平さん!
ハチドリ高柳とは、青年海外協力隊仲間でもあります。


(協力隊から帰国後、おうわさはカネガネ、だった耕平さん。
アプローチし続けて、やっとゲストにお迎えすることが出来ました。嬉しかった!)

耕平さんは、大学を卒業後、協力隊の「村落開発普及員」として、
アフリカのマラウイに赴任されました。
そこで、アフリカにおけるエイズの現状を知り、「エイズは自分たちの問題なんだ!」と、
強く実感されたのだとか。
そこで、その認識を一人でも多くの人に持ってもらおう、と、
マラウイの言葉「チェワ語」で、歌を歌いました。
その曲「ディマクコンダ(=君を愛してる)」は、マラウイのヒットチャートで何ヶ月も1位を独走し、
ついには、マラウイのレコード大賞にもノミネートされたんですよ!
マラウイで最も有名な日本人、それが、山田耕平さんなのです。
そして今は日本で、エイズの予防啓発運動を積極的にされていて、
エイズ関連のイベントには、ほぼ必ず、耕平さんの姿を見かけます。

「マラウイなど、アフリカの国ってやっぱり貧しいわけですよ。
自分がHIVに感染していることがわかっても、薬は何百キロも離れた街まで行かなければ、
手に入らないことも多いんです。薬はどこかの国の寄付団体からタダで援助されていても、
病院に行く交通費がないから、薬をもらうことが出来ない人がとても多いんですね。
そして、『だったらHIV検査に行って、自分の感染がわかっても、何の意味があるんだ?』
と思ってしまう人が多いんです。」

アフリカの現状を見てきた耕平さんは、その内実をよくご存知です。
でも、だからと言って、検査に行かなくていい、というわけではない・・・。

「今アフリカで増えているのは、自分の感染を知らずに、
愛するパートナーにHIVをうつしてしまう、という悲劇です。
そんな悲劇を防ぐために、とにかく検査に行ってほしい、という想いをこめて歌を作りました。」

でも、そんな悲劇が増えているのは、アフリカだけではなく、日本でも同じです。
1日に、およそ4人の感染が発覚しているのですから、いつ自分のパートナーが感染しても、
おかしくないわけですよね。

「でも、日本はまだ恵まれていると思います。
検査を受けられる場所はたくさんあるし、行けばただで受けられる。
たとえ感染が発覚しても、発症を抑える薬は、お給料で買えるくらいの値段で必ず手に入る。
だからこそ、一体どうしてこんなに恵まれた日本で、感染が増えるんだ!?と言いたいんです。
それは、絶対に止めなくてはいけない。」

確かに、アフリカの現状に比べれば、私たちははるかに恵まれた環境に暮らしています。
だからこそ、先進国の責任として、このHIVをこれ以上増やしてはいけないのではないか。
そんな風に思いました。

とにかく、一人でも多くの人に検査に行ってほしい。
知らずに、愛する人を感染してしまう悲劇を、繰り返さないで欲しい。
そして、はるか遠いアフリカで毎日起きている悲劇にも、手を差し伸べられるように、
日本の国内で、知識や医療の向上を目指したい。
そんな風に心から強く願った、ハチドリ高柳だったのでした。

考えなくてはいけないこと、知らなくてはいけないこと。
まだまだたくさんありすぎて、自分の中でも、考えがまとまりません。

このエイズウィーク、あなたは、何を感じてくれましたか?