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2009年02月27日

書籍のタイトル決めって重要

前回に続き今回も、いよいよ明日発売となる森達也氏の新刊「マジョガリガリ」のお話。
前回ご説明したように、この本はTOKYO FMで05年10月〜07年9月まで
放送されていた番組「森の朝ごはん」で放送したゲストとの対談載録
+森さんの書き下ろしで構成した本なのですが、番組終了から発行まで、
実に1年半もかかってしまいました。

これには諸々事情があったのですが、その1年半の間に編集者として関わった人数は、
外部編集者や最後の方でチョロっとお手伝いしたハヤシも含めると、
ナント、6名!!(普通は1〜2名デス)
そもそもこの番組と書籍企画の立ち上げを担当したショーちゃんなんて、
この1年半の間に結婚&出産&仕事復帰なんていう人生の一大事を経験しちゃったし。
でも、その時間と人数をかけただけの本にはなっているのではと、
手前味噌ながら思っているわけなのです。

さて、この風変わりなタイトル「マジョガリガリ」の意味については前回ご説明しましたが、
このタイトルに決まるまでも、いろいろな議論がなされました。
ホントにもう、喧々諤々、けんけんがくがく、ケンケンガクガク……
タイトルってその本に命を吹き込むものですし、
特にTOKYO FM出版の場合はラジオで宣伝スポットを流すことも多いので、
「音にした際の耳障り」、なんてことも気にします。
そういう意味では、「マジョガリガリ」って耳で聞いただけでは
意味がわかりにくいからイマイチなんじゃないの?なんてことも
さんざん話し合ったのですが、結局はコトバの持つ力で
これに勝るものは無いだろうということで、決定。

そして表紙のデザインは、ちょっとコワイ意味合いのタイトルとは間逆に、
対談でも登場してくださっているイラストレーター・しまおまほさんの可愛いイラストを、
ポップな黄色地にピンク色で乗せ、森達也ファンが見たら驚くような
これまでの本とは全く違ったテイストに仕上がりました。
本屋さんに並んだ時のインパクトはバツグンだと思いますよ〜。
目立つと思いますよ〜。

そしてもちろん内容もインパクト大。
辛酸なめ子さんと「憲法九条を考える」、鈴木宗男さんと「バッシングを考える」、
Leyonaさんと「放送禁止歌を考える」、宇梶剛士さんと「非暴力を考える」などなど、
まさに「マジョガリガリ」な視点による、痛烈痛快な対談&書き下ろしが満載です。

発売はいよいよ明日!!
TOKYO FM出版チームの総力を挙げて形にした一冊なので、
書店で見かけたら是非お手にとってみてください。

森達也著「マジョガリガリ」 1,365円(税込)
<以下20名との対談を収載>
大貫妙子、辛酸なめ子、鈴木宗男、茂木健一郎、井筒和幸、中西準子、宮沢章夫、
南こうせつ、香山リカ、曽我部恵一、Leyona、しまおまほ、是枝裕和、桐野夏生、
蜷川実花、宇梶剛士、糸井重里、アーサー・ビナード、沢知恵、若松孝二
(「森の朝ごはん」放送登場順、敬称略)

投稿者 ハヤシ : 11:59 | コメント (0)

2009年02月20日

不思議なタイトル「マジョガリガリ」の意味とは?

現在我が出版チームは、「W森」書籍の刊行に向けた、最後の追い込み作業中。
「W森」とは、たまたま発売日が続くことになった、
森達也さんと森博嗣さんという同じ苗字の人気作家のこと。

ちなみに森達也さんの本は2月28日発売、
森博嗣さんの本は3月13日発売の予定なので、
半月違いで「W森」書籍を発売することになります。

そんなわけで、ヘタに「森さんの本の件なんだけどさ〜」などと話を切り出すと、
「どっちの森さん?」という質問が必ず返ってくるので、
「森達也さん」もしくは「森博嗣さん」とフルネームで言うのが慣例化中。

映画「スカイ・クロラ」の原作や「すべてがFになる」などでおなじみの
作家・森博嗣さんが初の音楽エッセィに取り組んだ書籍「DOG&DOLL」については、
もう少し発売日が近くなったら改めてご紹介するとして、
今回と次回のコラムでは、森達也さんの本についてご案内させていただきます。

まずは、森達也さんのプロフィールについてのおさらい。
森さんは、テレビ番組制作会社時代に撮ったオウム真理教を題材とした映画「A」、
テレビ番組「放送禁止歌」などの映像作品で高い評価を受けているほか、
「いのちの食べかた」、「死刑 人は人を殺せる でも人は、人を救いたいとも思う」などの
大ベストセラー本も多数執筆されているドキュメンタリー作家。
社会的事件や事象や人物を、他の人とは全く違った視点、論調で描くことで
知られていらっしゃいます。

2月28日(土)に発売されるTOKYO FM出版の書籍「マジョガリガリ」も、
森さんならではの切口が随所に散りばめられ、
読み始めたらとにかく引き込まれる1冊になっているのであります。


んん??マジョガリガリ??なんじゃそのタイトルは??
と思われた方、さすが、鋭くていらっしゃる!
このタイトルこそが森さんの真骨頂、
そしてこの本の内容を実に的確に表したものとなっているのですが、
その意味については後ほど……。

さて、実はこの本は、TOKYO FMで05年10月〜07年9月まで放送されていた
番組「森の朝ごはん」をまとめたもの。
番組は、毎週ゲストをお迎えしての対談形式だったのですが、
この本の中では、糸井重里さん、茂木健一郎さん、鈴木宗男さん、桐野夏生さん、
井筒和幸さんら20人のゲストとの対談内容を再録。それだけではなく、
それぞれの対談テーマに関する森さんの書き下ろしもたっぷり収載しています。

特にこの書き下ろしパートが本当に面白くて、
校正作業(誤植チェック)を手伝っていたハヤシも、
仕事だということを忘れてついつい読みふけってしまったほど。
単なる対談集ではなく、ゲストトークをフックにしながら、
まさに「マジョガリガリ」的視点の論説をたっぷり読むことが出来るのです。

だからマジョガリガリって何なの??
という質問が聞こえてきそうなので、ここでタイトルの説明をば。

もともとこのコトバは、糸井重里さんとの対談中、
糸井さんが森さんのことを評しておっしゃったコトバなのです。
漢字で書くと、「魔女狩り」狩り。

糸井さんが、「森さんの本を読んでいて、いつも面白いと思うのは、
“魔女狩り狩り”っていうか、(中略)みんなが魔女狩りをしているけれども、
魔女狩りの構造自体がおかしいんじゃないか、ということを探すじゃない?」と
おっしゃったコトバをそのままタイトルにしているのです。
つまり、みんながある事柄や人に対して一斉にバッシングすることを
「魔女狩り」とするならば、その「魔女狩り」自体を更に別の視点から狩ってみる……
それが森さんの真骨頂だ、というわけ。

そしてこの本では、まさに「マジョガリガリ」的な森ワールドが炸裂!!
(→来週のコラムにつづく!)

投稿者 tfm : 00:00 | コメント (0)

2009年02月13日

清春サマのセクシィショットを撮影した場所

書籍をつくる際、掲載用の写真を撮影することもあります。
そんな時は内容に合わせて撮影場所を決め、カメラマンさんを決め、
事前に下見に行き、場合によっては小道具、背景用の幕なども用意しなければなりません。

撮影場所については、例えば撮影専用スタジオだけとってみても、
スペースだけを貸してくれる所や、様々なバリエーションの部屋や庭などでの
撮影が可能なハウススタジオ(1棟まるごとスタジオ)などがありますし、
その他、ホテルの一室やレストランなどのお店をお借りしたり、
もちろん屋外での撮影なんて場合もあるわけです。

前回もご紹介した「清春40X 4SEASONS〜Winter」の場合は、
編集担当のコーコ嬢が、「ライブ終わりの清春サマの様子」をコンセプトにした
(=勝手にイメージした)場所探しをしました。

で、「ライブ終わり」なのでシャワーを浴びるシーンは必須
→キレイなバスルームがあるホテル
→夜景を背景にできたら尚よし……ってな感じで探し出したのが、
大久保にあるアパートメントホテル「フレイザープレイス・ホフ新宿」だったというわけ。

もちろん使用料が予算内じゃないとダメなわけですが、
この「フレイザープレイス・ホフ新宿」は、とってもリーズナブルな料金で
普通のホテルのスウィートクラス・レベルの部屋が借りられるため、即決。
しかも、ホテルスタッフにたまたま清春サマの大大ファンがいらっしゃったため
(ナント、フランス人!)、すごく協力的だったというのもとてもラッキーでした。

そして撮影当日には、カメラマンさんはもちろんのこと、
スタイリストさん、ヘア・メイクさん、書籍のアート・ディレクターさんたちが集合。
撮影に必用なモノはもちろん、飲み物やお菓子、
場合によっては気分を乗せるための音楽まで用意して、本番に臨みます。

さて、カメラマンさんの選択についてもいろいろなパターンがあって、
編集者が選ぶ場合や、被写体になる方が、
指定するカメラマンさんにお願いする場合などがあります。
ひとくちにカメラマンと言っても、人物撮影が得意な方、物撮りが得意な方、
建造物撮影が得意な方など様々。人物撮影でも、静と動、明と暗、
リアル系とアート系など、仕上がりテイストもいろいろなので、
誰にでもお願いできるというわけでもありません。

「清春40X」シリーズについては、
清春サマのCDジャケット写真などの多くを手掛けておられる
Oさんという女性カメラマンにお願いをしています。
Oさんは、同性のハヤシから見てもとっても色っぽくてステキなお方。
40X秋号の撮影の際も、黒いタイトスカートを履いて、
リズミカルに、まるで踊っているかのような色香漂う動きがあまりに美しくて、
ハヤシはずっと被写体の清春サマではなく、Oさんの姿を「ほ〜」っと眺めていたほど。(笑)

そんなこんなで完成した「清春40X 4SEASONS〜Autumn」
「清春40X 4SEASONS〜Winter」の2冊は、全国の書店などで現在絶賛発売中!!
そして実は、シリーズ第3号となる「〜Spring」の制作も着々と進んでおり、
清春サマが黒夢の復活・解散ライブの舞台裏を赤裸々に語ってくださった、
音声CD用の収録は既に終了。
しかし、写真の撮影場所を決定するのに、ハヤシの隣でコーコ嬢が苦戦中。
イメージ通りで、予算にも合い、撮影希望日に空いていて、
且つ、清春サマが今まで撮影したことが無い場所を探すのって、
かな〜り大変なのであります。
がんばれ〜、コーコ嬢!!

投稿者 tfm : 00:00 | コメント (0)

2009年02月06日

「清春40X」、武道館で販売してきました

先週木曜日(1月29日)の夜、
ハヤシは黒夢の復活&解散ライブが行われていた武道館に出動していました。

なぜかと言うと、元黒夢・清春サマのCDブックリシーズ
「清春40X 4SEASONS〜Winter」を、コンサート・グッズなどが並ぶ
物販テントで先行販売するため。(※一般発売は2月10日から)

なにせTOKYO FM出版は少数精鋭(?)チームなので、
本を作ったら終わりなのではなく、こうした直販(書店以外の場所での販売)
をする際には、自ら売り子さんにも変身しなければならないのであります。

この売り子さんの仕事は、寒空の中ずっと立ちっぱなしだし、
大声はりあげなきゃいけないし、重たいダンボール箱の運搬もしなきゃいけないしと、
ハッキリ言ってかなり大変。しかもハヤシ、インフルエンザで倒れていた間に
体重が4キロも減ってしまったため、身体がまだフラフラしていたし。
でも実は、直接お客様の顔を見ながら販売できるのは手応えを感じられて嬉しいし、
文化祭的なノリもあって、かなり楽しい仕事でもあるのです。

販売準備〜当日の仕切り担当は、
我が出版チームの中で「直販の女王」と呼ばれている営業デスクのミンミン。
なぜミンミンが「女王」と呼ばれているかと言うと、
商品を会場に送る手配、飾り付け用のPOP(看板)作成、
当日必要な文房具や防寒用のカイロ購入などなど、
全て1人で完璧に準備してくれるからなのです。
見かけは「崖の上のポニョ」そっくりな女子なのですが、
ホントーにパワフルで頼もしくて、販売開始から終了までの9時間半もの長丁場、
「女王」の手腕を十二分に発揮してくれました。

そんな元気なミンミンに対し、ハヤシは後半の5時間しか手伝えなかったにも関わらず、
終わった頃には足腰が痛くてヘロヘロに。そして歳のせいか、
1日おいた土曜日になってから、バキバキ音がしそうなくらいに筋肉痛が悪化。
「老体にムチ打つ」とはまさにこのことかと、トホホ状態でございました。

そんな身体がヘロヘロトホホな中、何が一番嬉しくって励みになったかと言うと、
お客様が「ありがとうございます」とか、「がんばってください」とか
声をかけてくださったことなのです。
特に清春サマのファンの方々は、とっても礼儀正しくて優しくて、
そうした声をかけてくださる方が実に多い!!
広報ハヤシだった時代からいろいろなアーティストのファンの方々と接してきましたが、
その中でも「ピカイチ!」と太鼓判を押せるほど、皆さん感じが良いのですヨ。

さて、この「清春40X 4SEASONS〜Winter」には、
清春サマのセクシィ〜写真満載のフォトブックと、
「そこまで言っちゃっていいの??」と思わず心配したくなるような
黒夢ライブに関する本音トークが入ったCDがセットされています。

今回のフォトブックの写真は、大久保にある
「フレイザープレイス・ホフ新宿」というアパートメント・ホテルの一室で撮影を敢行。
ハヤシは残念ながら立ち合えなかったのですが、編集担当のコーコ嬢が
「夜景が見えるバスルーム」にこだわって探しただけあって、
全面ガラス張りバスルーム付きのすっごくステキなお部屋だったようです。
キラキラ輝く夜景を背景に撮影されたのは、
清春サマが白いシャツを着たままシャワーを浴びる写真……
キャ〜〜〜、エロイ〜〜〜〜、セクスィィィ〜〜〜〜!!!


その写真を見て萌え死にしたい方は(笑)、
是非「清春40X 4SEASONS〜Winter」をご購入下さいませね。

「清春40X 4SEASONS〜Winter」(税込み2,000円)は
2月10日(火)一般発売開始!
「清春40X 4SEASONS〜Autumn」(税込み2,000円)も絶賛発売中!

投稿者 tfm : 00:00 | コメント (0)