あなたのキレイと元気を磨く!「植物の力」で美しいライフスタイルを!

5000年以上の歴史を持ち、クレオパトラも愛した植物との暮らし。植物と向き合い、植物の声を聞くライフスタイルや、ボタニカル・フードのとっておきレシピ。植物の世界からあなたに届く「美しい贈り物」です。

―この番組は、2021年3月で終了しました。―

2016.09.23

Botanist6
プラントアーティスト・川本諭さん
植物でスタイリングする「グリーンな時間と空間」

  • Botanist
靴の中から顔を出したシダの葉や蔓など、さりげない日常の空間に意表をついて現れる植物との出会い。プラントアーティスト・川本諭さんのアートワークはどれも、ひと目で「ちょっとした驚き」を感じる斬新なものばかりです。その誰にも真似できないセンスに、ニューヨークでも熱い注目が集まっています。


植物と素敵に関わる人を紹介する「ボタニスト」。今月はプラントアーティストの川本諭さんがグリーンで創る独自の世界観と、植物に託した思いをお届けします。


きっかけはミルクブッシュとの出会い
川本諭さんが植物に魅了されるきっかけとなったのは、高校生のとき。たまたま学校帰りに見つけた枯れかけの「ミルクブッシュ」を安く譲ってもらったのが、今に繋がる「グリーン」との出会いでした。

ミルクブッシュは、ほとんどが幹と枝だけで、小さな葉っぱがところどころについているユニークな見た目の多肉植物。自分で育ててみたところ、すごい勢いで2倍にも3倍にも大きく育っていく生命力に感動。当時は今よりも珍しい植物だったため、不思議な姿の植物がすくすく育っていく様に、まるでペットを飼っているような衝撃を受け、すぐに虜に。その後、セロームやサボテンなどの植物を育てるようになり、川本さんの生活空間もグリーンで溢れてゆきます。植物の魅力は、生活の空間に葉っぱ一枚でもあるだけで、命がフッと湧くような気持ちになれるところ。ミルクブッシュとの出会いによって感じた生命力で、植物こそが人々の暮らしに潤いを与える“理想のパートナー”だということを、無意識に感じとっていたのかもしれません。


グリーンの声が聞こえる! 川本諭のクリエイティブワーク
もともとフィットネスクラブのトレーナーをしていた川本さんは、その植物の趣味を仕事にしたいと考えて、23歳で職を変えることを決意。フラワーショップを新規に併設予定だったアンティークショップの門をたたき、7年間務めた後、自身のアンティーク&フラワーショップを運営、植物をとりいれたカフェのプロデュースやショップのディスプレイなどにも活躍の幅を広げていきます。もともと植物と同様にインテリアにも興味があり、ファッションも好きだったというセンスと経験をうまく混ぜ合わせ、独自の表現を作り上げてゆきます。


トートバッグに入れてさりげなく置かれた鉢植え。冷蔵庫の中に野菜と一緒に並べられた多肉植物の鉢植え。 アンティーク雑貨と個性的なプランツを組み合わせた空間演出やインテリア。 川本さんのクリエイティブに触れると、グリーンがまさに生きもののように私たちに語りかけてくる気分になり、植物と毎日の距離がぐっと縮まるのを実感します。


ニューヨークのライフスタイルショップ、「GREEN FINGERS MARKET」
「植物を人々のより身近なものにしたい」川本さんがこれまで発信し続けてきた自分のメッセージに、より自信を深めたのは、ニューヨークとの出会いです。植物に対して自由で自然体なニューヨーカーたち。普段、日用品や食品を買う街のデリでも必ず切り花が売られ、それを日常的に買って持ち歩く人々。鉢植えの植物を週末の気分転換にサラッと買ったり、出会いの感謝を表すためプレゼントする習慣。植物が生活に自然に溶け込んでいるそんな雰囲気が、川本さんの植物に対するスタンスとマッチ、自分でも驚くべき早さでニューヨークという街に自分の居場所を見つけ、馴染んでいくことができました。2015年にニューヨーク、ダウンタウンにオープンした川本さんのライフスタイルショップ「GREEN FINGERS MARKET」。すでに何十年もその場所にあるかのようなたたずまいを見せ、隣人に愛されています。


そして、もう一つのニューヨークでの象徴的な出会いが、カリスマスタイリストのパトリシア・フィールドとの出会い。テレビドラマ「セックス・アンド・ザ・シティ」や映画「プラダを着た悪魔」などのヒット作を支えた彼女と意気投合。ニューヨークらしくワイルドでボヘミアンな「グリーン」の表現を認められ、彼女のショップにはじまり、その後、自宅の庭やグリーンインテリアの施工を手がけてゆきます。「植物のようにオーガニックでブレない生き方をしたい」自分がそうあるべきという哲学とコアにこだわる大切さを知るパトリシア・フィールドと川本さんの重なる思いです。


「GREEN HOTEL」
ニューヨークの隣人に愛される存在となった「GREEN FINGERS MARKET」。川本さんが目指す次なるチャレンジは、植物をメインとしたインテリアを取り入れてホテルを作ること。6部屋ぐらいの小さなホテルで、コンセプトはニューヨークの四季の生活感を感じられるような空間。1年中、世界各地からの観光客の集まるニューヨーク。植物を育てたことがない人が来て泊まったら、植物がある空間を楽しいと思ってもらえ、普段の生活に戻ってもグリーンにこだわってゆくような意識が芽生える、そんなホテルを作りたいのだそうです。植物に携わる仕事をはじめてから決してブレることのなかった「僕の作る空間を見て“何か”を感じて欲しい」という思い。その“何か”というのは、ファッションやライフスタイルと同じように、グリーンのある生活や時間をもっと楽しんで欲しいということです。

ちなみに、これから初めてグリーンを生活に取り入れようと考えている人に、川本さんがまずアドバイスするのが「ひと鉢から育てる」ということ。まず、ひとつ家に持ち帰り、育ててみる。植物と向かい合うことで、植物は何をあなたに語りかけてくれるでしょうか。


TOKYO FM「クロノス」では、毎週金曜日、8時38分から、毎週週替わりのテーマでボタニカルな暮らしをご紹介するノエビア「BOTANICAL LIFE」をオンエアしています。

また、TOKYO FMで毎週土曜日、9時から放送しているノエビア「Color of Life」。9月は草笛光子さんを迎えてお届けしています。どうぞ、お聞き逃しなく。


川本諭 (かわもと・さとし) 
GREEN FINGERSクリエイティブディレクター /プラントアーティスト。1974年 東京生まれ。グリーンがもつ本来の自然美と経年変化を魅せる、独自のスタイリングを提唱するプラントアーティストとして活動。三軒茶屋「GREEN FINGERS」をはじめとする、自身のディレクションによる植物を中心としたライフスタイルショップを、東京、NYなどに展開するほか、ショップの空間スタイリングなど、グリーンのみにとどまらず、幅広いジャンルのディレクターとしての活動も行う。近年はグリーンの美を表現する個展も展開し、グリーンと人との関わり方をより豊かに、身近に感じてもらえるフィールドを開拓している。著書は『DECO ROOM with PLANTS』(BNN 新社)、『DECO ROOM with PLANTS in New York』(BNN 新社)、『DECO ROOM with PLANTS here and there』(BNN 新社)など。

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