2023.12.09
08:25 冬のブラックアウトに備える


大きな地震が発生したら、数日から1週間程度
「ブラックアウト」と呼ばれる大規模停電が起きる可能性があります。

そこで今朝は、
「冬場のブラックアウトに備える」という視点でお届けします。

2018年9月に最大震度7を観測した、
北海道胆振東部地震では、およそ295万戸が停電。
この地震では、街中の信号が消え、市役所などに、
スマートフォンの充電をしたい人の列ができました。

また、覚えていらっしゃる方もいるかもしれませんが、
2022年3月の福島県沖の地震では、
首都圏などでおよそ200万戸以上が停電しました。

冬場は、停電が長期化すると住宅内が屋外並みに冷えて、
低体温症などになる恐れもあります。防寒対策を心がける事が大切です。

関東南部の山沿いの地域にお住まいの方は特に、
「電気を使わない暖房器具をおうちに置いておきましょう」
灯油のストーブは、最近お家に置いてあるご家庭も少なくなってきましたが、
電気を使わない為、いざという時に非常に役立ちます。

また、カセットコンロを準備しておくと温かい料理を作る事もできる為
身体も部屋も温める事ができます。

更に、災害が起きた時、「布団の使い方」も工夫してみましょう。

健康機器の開発・販売を手掛けている「オムロンヘルスケア」は
ホームページ上で、布団の使い方のコツを紹介しています。
毛布は、体の下に敷くと体の熱を受け止めて保温する事ができます。
また、羽毛布団を身体の上に直接かけると体温を感知して羽毛が膨らんで
保温性を高める事ができるそうです。

ちょっとした工夫で保温効果を高められます。
ご自宅で一度試してみてる事をオススメします!
毛布、布団の冬用寝具、ダウンコートやウインドブレーカー、
スキーウエアなど保温効果が高い衣類も停電中の防寒アイテムとして
活用できます。

アルミシートや防寒シートは室内の保温に役立ちます。

アルミシートは窓ガラスに貼る事によって、屋外の冷気を遮断する事が
キレイできます。梱包に使用する気泡シートは、アルミシートや防寒シート
に比べると保温効果は下がりますが、代用として使う事もできます。
湯たんぽも災害の時に役に立ちます。
湯たんぽには様々な種類がありますが、持続力や温かさが特に重要になる
停電の時は、熱が伝わりやすい金属製の湯たんぽがおすすめです。
冬は停電が起こりやすい季節でもあります。

停電による寒さを防ぐためには、
電気を使わない暖房器具や防寒アイテムを上手に活用しましょう。
また、灯油など暖房器具の燃料は多めにストックして
急な停電に対応できるように備えておきましょう。


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2023.12.02
08:25 洋服の備え冬用にチェンジ


防災FRONTLINEでは、災害が起きた時に役立つ情報をお届けしています。
12月に入り、今年も残り1か月となりました。
今年は、夏の気候から急に冬がやってきて大慌てで衣替えをされた
方もいらっしゃるのではないでしょうか?
非常用持ち出し袋の中身を冬用に変えましたか?
季節にあった準備をしていないといざという時に、使えない!
という事になってしまいます。そこで、
今朝は、非常用持ち出し袋の中から「洋服」の備えについて考えます。

季節の変わり目のタイミングで、非常用持ち出し袋の中身が使えるか。
という点検とともに行っていただきたいのが、「衣類」の準備です。

衣類の備えは、食料などと違って、命に直結するものではないと思われがち
ですが、実は、命を守るために、とても重要なんです。

東日本大震災では、低体温症が原因で亡くなった方もいました。
これからの時期に、もし地震や津波が起きたら。想像してみてください。
服の備えをしていないと低体温症の危険が高まります。

先ほどもお伝えしましたが、普段着ている洋服の衣替えと合わせて
「災害備蓄用の衣類」も衣替えしましょう。
衣替えの時に、「非常用の衣類も衣替えしなきゃ」と思い起こす
事ができれば、常に季節にあった衣類を用意する事ができます。
備える衣類は、「季節に合っている」だけでなく、「サイズが合っている」
事も重要です。特にサイズがすぐに変わってしまう子供の場合は、
その時々のサイズに合ったものに交換しておきましょう。

それでは、何枚くらい用意しておけば良いのでしょうか?
避難所に届く支援は、まずは食料からというのが一般的です。
避難所で衣類が手に入るまでは3日程かかる場合は多いそうです。
衣類の支援が受けられるまで最低「3日分」を目安に用意しておきましょう。
下着・肌着・女性は、カップ付きの肌着を入れておくと便利です。
靴下は、くるぶし丈ではなく、足を守る事を考えて、
「クールソックス」も準備しておくと良いでしょう。
その他、ズボン、トレーナー、防寒着・室内履き等、
家族の人数×3日分の用意を考えましょう。

また、こんなポイントも抑えておきましょう。
衣類の裏に名前を書いておく事、
避難所でのトラブルや取り間違えを防ぐ事ができます。
密封して、水濡れ防止:せっかく用意した衣類が濡れないように、
チャック付きのビニール袋や衣類用の圧縮袋なども活用して
密封して保管しておきましょう。

意外と手が回っていない事が多い衣類の備え。
一度用意してみると量が多く、かさばる事に気が付きます。
今まで用意してこなかったという方は、
保管場所や保管方法から考える必要があるかもしれません。

今まで用意してこなかった場合はぜひ今から、
もう備えている場合は、洋服がこの季節にあっているか点検を。
衣類の備えは被災時にはとても重要です。


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2023.11.25
08:25 東京都が9月に改訂した 防災ブック


防災FRONTLINEでは、災害が起きた時に役立つ情報をお届けしています。
今朝は、あなたの手元に届く防災ブックについてお伝えします。
東京都が今年9月にリニューアルした「防災ブック」をについてお伝えします。
小池百合子東京都知事は、先月27日の定例会見でこの様に話しました。15秒

【♪音声 秒】
配布作業は今月から始まっています。
梱包箱には、防災ブック2冊に加えてマンション防災リーフレットと
感震ブレーカーリーフレットの4点が入っています。
リニューアルされた防災ブックについて詳しく説明します。
一冊目は、
災害から命や暮らしを守るための事前の備えや、
災害発生時の行動がまとまっていて、
日常の暮らしに着目して防災に取り組む「東京くらし防災」です。
誰もが日常生活の中で取り組める防災行動を伝えるとともに、女性の視点や
高齢者、障害者、子供、外国人等、
多様な視点での防災行動について書かれています。
内容についてお伝えすると、
第一章は、「今できる備えから始めよう」
日常の習慣でできる防災、
外出ついでにできる防災などについて記されています。
第二章は、「今災害が起きたら」
地震発生・その瞬間、自宅に潜む危険、外出先での身の守り方、
地震発生直後に注意が必要な行動について、
発災直後の避難と移動について書かれています。
その他、災害別の身の守り方についても細かく紹介されています。
第三章は、いま、考えてみよう、被災後の暮らし、
被災後どこで過ごすのか?
安全なおうちであれば在宅避難が推奨されていますが、
自宅での避難生活かの場合、
避難所での避難生活の場合はどう過ごすのかを考えます。

二冊目は、「東京防災」です。
この本は、防災に関する知識をさらに深めるため、
災害を取り巻く最新の情報などを盛り込み、
地域や学校、職場など様々な場面で活用できる内容が載っています。

東京防災の第一章は、巨大地震への備えとアクション
第二章 台風、豪雨災害への備えとアクション
第三章 そのほかの災害への備えとアクション
第四章 多様な人々の防災対策。

災害の種別ごとに必要な備えとアクション、
多様な方の防災対策について、最初にご紹介した、
東京くらし防災よりもさらに詳細な内容が掲載されています。

東京くらし防災は2018年、
東京防災は2015年に作られましたが
最近の社会変化を踏まえて内容をさらに深く・充実させています。

来年の3月末までの間には、あなたの手元に届く予定です。
東京都防災HPにある防災ブック「東京くらし防災」
「東京防災」配布のページのQRコードから、
配布済エリア・配布中エリア・未配布エリアが表示されています。
ご自宅に届いたら一度目を通してみてください。


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2023.11.18
08:25 アドバルーンを使った津波避難研究


今、津波警報が出たらどこに逃げたらいのだろう?
土地勘のない沿岸部を訪れた
東北大学 大学院2年生 
成田峻之輔(なりた・しゅんのすけ)さんの
素朴な疑問からある研究がスタートしました。

今朝は、
「 あなたに知らせる 津波避難のプロジェクト」についてお伝えします。
津波から避難する時に、
どこに逃げれば良いのか?一目でわかるようにしよう!という研究で、
どうやら、あるものを打ち上げるそうなのですが・・。
この研究に携わっている 
東北大学災害科学国際研究所の今村文彦教授に伺いました。

沿岸の地域では、津波避難ビルや津波避難タワーの設置が
自治体で進んでいますが、目印が小さな看板だけだったり
観光客など土地勘のない人には
どの建物が津波避難ビルかわからないなどの課題があります。
こうした課題を解決するために、アドバルーンを打ち上げて、
避難場所を知らせてはどうか?という考えを思い付いたと言います。

成田さんのアイデアでは、津波警報が発表されると、
避難ビルなどの屋上に設置された装置が警報を受信し、
自動でアドバルーンが打ちあがり、
どの建物に避難すれば安全なのかが一目でわかるというものです。

アドバルーンを活用した避難場所の周知が有効なのか。
1週間にわたって仙台市の沿岸部で実証実験を行ったそうです。
今村教授は、実証実験を振り返ってこう話します。

その他、打ち上げたアドバルーンは1キロ離れた場所からでも
確認する事ができましたが垂れ幕の文字を読みとれなかったなど
問題点も見えてきたそうです。
今後、神奈川県鎌倉市でも実証実験を行う予定で、
実用化を目指して実験を続けていくという事です。

若い世代の新しい発想がいざという時、
私たちの命を救ってくれるかもしれません。


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2023.11.11
08:25 弾道ミサイルを想定した住民避難訓練


今朝は、今週6日(月)練馬区で行われた
「弾道ミサイルを想定した住民避難訓練」の様子をお伝えします。

都営大江戸線・練馬駅の周辺や
練馬区立平成つつじ公園など3カ所が会場となり60人の住民が参加しました。

東京都が指定している「緊急一時避難施設」を活用した
初めて避難訓練で、都内での訓練は、2018年1月以来2回目です。
最初に参加者は、避難訓練の流れ等の説明を受けました。
会場の様子です。 

弾道ミサイルが発射され、
日本に落下・通過する可能性がある時は政府がそのエリアの住民に対して
全国瞬時警報システム=Jアラートを発令します。
その時は、区市町村の防災無線等が自動的に起動し、
屋外スピーカーから警報が流れるほか、
携帯電話のエリアメール・緊急速報メールが配信される仕組みになっています。

弾道ミサイルは、発射から10分もしないうちに
落下・通過する可能性があると言われています。
この日はJアラートが発令された後の行動
「逃げる・離れる・隠れる」の行動を確認しました。
まず、施設の一室に集まった住民がガラス窓から離れる動作を実践。
その後、都営大江戸線・練馬駅と公園の二手に分かれて、
改札前までの避難とその場で、物陰に身を隠す訓練を行いました。

東京都では、Jアラートが聞こえたら
逃げる=屋外にいる場合は建物や地下に避難。
離れる=窓のそばから離れ、外が見えない場所に移動する。
隠れる=建物などに逃げられなければ、物陰に隠れ、身を伏せて頭を守る
この行動を動画やリーフレットを作成し呼びかけています。
参加した60代の男性は参加このように話しました。 

東京都が指定している緊急一時避難施設は、4258か所あります。
あなたの街はどこが指定されているのか。
また、Jアラートが聞こえたらどう行動するのか、
東京都防災ホームページで確認しておきましょう。



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2023.11.04
08:25 11月5日は何の日?


明日11月5日(日)がなんの日かご存じですか?
ラジオ・テレビなどで見て知った方、
思い出した方もいらっしゃるかもしれません。
東北大学 災害科学国際研究所の今村文彦先生、
11月5日は何の日ですか?

そう、津波防災の日です。
その後、2015年12月22日に行われた国連総会本会議で
日本をはじめとする142か国が共同提案国となって、
11月5日が「世界津波の日」に制定する事を決定しました。
では、何故、11月5日なのでしょうか?
これは、1854年の安政南海地震で津波が和歌山県を襲った時に、
濱口梧陵(はまぐち ごりょう)という人物が
暗闇の中で逃げ遅れた村人を
稲むらに火をつける事で高台に避難誘導し命を救った逸話
「稲むらの火」にちなんで決められました。

さて、津波は、海が深いほど速度が速くなり
水深が浅くなるほど速度が遅く伝わります。
水深5千メートルの場所では、その速度はなんと飛行機に匹敵する
時速、800キロほどです。
水深500メートルでは、新幹線と同じくらいの時速250キロ、
水深100メートルでは110キロと
水深が浅くなるほど遅くはなりますが、
それでも陸地に到達した時点での
時速は36キロほどあると言われています。

海の近くにいて地震が起こった場合、また津波警報が発令された場合は
目視で津波が確認できなくても、
できるだけ高台など安全に場所に逃げる事が大切です。

ここで、「改めて・・」津波避難の心得を確認しておきましょう。
●津波から避難する時は、より「遠く」ではなく、より「高い」所に
避難しましょう。予想される津波の高さだけで“ここなら安心”
と思わずにより高い場所を目指して避難しましょう。

●避難したら絶対に戻らない事
津波は1回だけでなく、繰り返し発生します。
波の高さも第二波、第三波と高くなる事があります。
津波警報・津波注意報が解除されるまでは、
まだ、高い波がくると考えて絶対に安全な場所を離れずに留まりましょう。

●そして、地震、揺れを感じたら
津波がくるというイメージがあるかもしれませんが、
こんな事もあります。東北大学 今村さんのお話です。


身体に揺れを感じなくても
津波警報・注意報が出ている事を知ったら避難しましょう。

●いざという時に避難する為には、普段からの準備が必要です。
地震発生後は、建物の倒壊や火災で道路がふさがれて通れない
可能性もあります。複数の避難場所や避難経路を考えておくことが大切です。
実際に避難経路を歩いてみていざという時に備えましょう。


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2023.10.28
08:25 小学校防災教育最新事情


小学校での防災の取り組みといえば、
誰もが経験した事がる「避難訓練」
最近、この避難訓練が変わりつつあります。
以前の避難訓練と何が変わったのか。
従来の避難訓練は、事前にシナリオが決まっていて、
予定通りにできればよい!というものでした。

しかし、最近は突然、地震が起きた時どう行動するか?
という訓練を取り入れる学校が増えています。
では、いったいどんな避難訓練なのでしょうか?

ポイントは3つです。
緊急地震速報を使った避難訓練。
地震はいつ起こるかわからない為、
子供たちには知らせずに抜き打ちで行います。

つぎに、「緊急地震速報」が出た後、
地震の大きな揺れが来る前の数秒間でどうやって身を守るのか判断する。
最後に、教師がいない場面で行う。

授業中ではなく、掃除の時間等、
教師が近くにいない 時に訓練を行う事で
子供たちが主体的に判断・行動する状況を作る事ができます。

訓練の後、教員が児童とともにそれぞれの行動が安全だったか
危険だったか話し合い振り返る事も重要です。
この緊急地震速報を使った抜き打ちの避難訓練は、
東日本大震災以降、全国で行われるようになっています。

また、最近では、VRを使った防災授業も増えています。
東京消防庁が制作した防災教育VR
「B-VR(ビーバー)」ではスマートフォンやタブレットなどで
学校での危険を誰でも視覚的(しかくてき)に疑似体験できます。
首都直下地震では、東京23区のおよそ6割が震度6強以上の
揺れに見舞われる事が想定されています。

このVR ビーバー 学校編の音声です。

防災教育VR 「B-VR」の音声でした。
教室が震度6強の強い揺れに襲われた状態が再現されています。
激しい揺れで、机やいすは大きく動いて、
掃除用具の棚が壊れるなどの様子がVR映像にうつしだされます。
この学校編では、教室、図書室、昇降口の
3つのシチュエーションがあります。

学校編の他にも通学路編や自宅編があります。
通学路編では、住宅街・商店街・湾岸エリア、
自宅編は、キッチン・リビング・子供部屋で
地震が起きた時の状況が再現されています。

このVR映像は、今年から都内の学校の授業で使われていて
インターネットで誰でも見る事ができます。
ご家庭で、お子さんと一緒に使用する事もおすすめです。

東京消防庁 防災教育VR「B−VR」で検索してみてください。


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2023.10.21
08:25 10月も台風に注意


ようやく秋の気配を感じられる季節になりましたが、
10月までが台風シーズンと言われています。
先月9月の台風は2個。
9月の平年の発生数は5.0個ですので
平年より少ない状態が続いていますが、
今後も台風の発生には注意が必要です。
一般的に、台風の卵である
温帯低気圧や台風が発生・発達するには、
海面水温が26度〜27度以上である必要があると言われています。

9月下旬の日本近海の海面水温を見ると、
東シナ海から、関東沖の広い範囲にかけて27度以上の海域が広がっています。
今後しばらくは、
温帯低気圧や台風が発生しやすい傾向が続く見込みで
引き続き台風の備えを万全にするように心がけておきましょう。

海面水温が上昇しているのは、気候変動の影響もあります。
日本では、毎年のように、
集中豪雨による洪水や土砂災害などが発生していて、
気象庁では、集中豪雨の備えとして、
キキクルや線状降水帯予測などの気象情報の利用を呼び掛けています。

様々な気象情報の中で、集中豪雨の防災に役立つのが、
気象庁が提供している「雨雲レーダー」です。
雨雲レーダーには、突然発生する集中豪雨のように、
今の雨雲の発達を細かく把握したいときに役立つ
「高解像度降水ナウキャスト」と
台風や低気圧が接近している時など、
数時間〜半日先の雨雲の発達具合を把握したい時に役立つ
「降水短時間予報」があります。

災害の可能性が高まる集中豪雨を、雨雲レーダーで動きを把握し
豪雨の発生を予測する事で早めの避難や対策を行う事ができます。

ここで、先ほどお伝えした、
「高解像度降水ナウキャスト」と
「降水短時間予報」について詳しくお伝えします。
どちらも雨雲レーダーの一種ですが性質が異なる為利用するシーンが違います。

高解像度降水ナウキャストは、
気象レーダーやアメダスの雨量データ、
過去1時間で降った雨の地域や動きなどを利用して、
1時間先まで、
5分ごとの降水の強さを1キロ四方で予測する雨雲レーダーです。
過去から現在までの雨雲の動きを確認する事ができる為、
雨が降り出す時間帯や場所などの予測ができます。

つまり、この高解像度降水ナウキャストは、
数十分程度で急発達する局地的な雨雲の動きを把握する事ができます。
都心の浸水害対策などに役に立ちます。

一方、「降水短時間予報」は、
雨雲レーダーやアメダスで得た降水量の分布を利用して、
雨がふった場所の追跡や移動を分析し、
6時間先までの降水量分布を予測したものです。

この「降水短時間予報」では、
数時間先までの雨雲の動きを把握する事ができます。
その為、避難行動の判断をする際にも役に立ちます。

今日ご紹介した、
高解像度降水ナウキャストや
降水短時間予報で雨雲の動きを確認する事で
外出をする際に注意できるほか、大雨に備えた避難準備を行う事ができます。

一度、HPで検索してみてはいかがでしょうか?
1つでも情報を知るツールを知っておく事がいざという時に役立ちます。


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2023.10.14
08:25 今週9日(月)の津波について専門家の解説から考える


今週9日(月)に、鳥島近海を震源とする地震で、
地震の規模が小さかったにも関わらず津波が観測され、
伊豆諸島と小笠原諸島をはじめ広い範囲に津波注意報が出されました。
今朝は、専門家の見解を交えこの津波について振り返ります。

津波のメカニズムに詳しい東京大学地震研究所の三反畑修助教は、
今回、津波が発生した原因についてこのような可能性を指摘します。

伊豆諸島や小笠原諸島の海域には、多くの海底火山があって
地下には、マグマだまりがあると考えられています。
地下深くからマグマが供給されると、マグマだまりが膨張して
岩盤が破壊され、地震が発生したり、地形が大きく隆起する事で
海水が持ち上げられて津波が発生すると考えられるという事です。

ところで、今回、津波が確認された後に、
「津波注意報」が出されました。三反畑さんはこう解説します。

三反畑さんは、
現在の観測システムから考えると
今後も、伊豆諸島・小笠原諸島などでは、
注意報が出ていない中で津波が観測される可能性があると話します。

今回なぜ、津波が発生したのか?海底で何が起きているのか?
解析を進めているという事ですが、原因を発表するまでには
至っていないという事です。

政府の地震調査委委員会は、
「地震活動は低下しているが、
規模の小さい地震でも津波が発生している事から当面の間、注意が必要」
と呼びかけています。

引き続き、地震や津波の情報に注意しまし


音声ファイルはこちら


2023.10.07
08:25 身体に感じない地震でも 津波には注意


今週5日(木)鳥島近海を震源とする
マグニチュード6.6の地震が発生しました。
これにより伊豆諸島に「津波注意報」が出され、
八丈島では、30センチの津波が観測されました。
今朝は、この地震について専門家の解説を交えてお伝えします。

東京大学地震研究所 地震火山情報センター
佐竹健治教授の解説です。 

さて、今回震度1以上の揺れは観測されなかったものの、
津波注意報が出されました。
背景にはどのような事があるのでしょうか?
佐竹教授はこう話します。 


5日(木)の地震について
気象庁は、
「1週間程度は地震に注意してほしい」と呼びかけています。

さて、佐竹教授のお話の中にもありましたが、
強い揺れや弱くても長い揺れを感じた時、
また今回のように地震を身体で感じなくても、
「津波警報や津波注意報」が出されている事を知ったら、
いちはやく海岸から離れる事。
津波警報が出された場合には、可能限り高い所へ避難しましょう。


避難するときは、近くの高台、津波避難タワー。
津波避難ビルに向かいましょう。

また、津波警報・津波注意報が解除され、
安全が確認されるまでは安全な場所に留まり
海に近づかないようにしましょう。

津波は想像を超える速さ、
想像を超える場所から津波はやってきます。

津波から身を守るためには、
日頃から津波に関する情報を収集したり
津波ハザードマップで家の安全な避難場所を確認する事が大切です。


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