台風や温帯低気圧による豪雨災害の被害が広がっています。
先日の台風10号では
岩手県のグループホームが浸水被害を受け、
9人の方が亡くなりました。
その被害をもたらした河川の濁流は
津波に匹敵するものだった可能性が出ています。
では、私たちの住む東京に目を向けた時、
水害の現状はどうなっているのでしょうか?
東京都港湾局の防災計画担当、
大谷武彦(おおたに・たけひこ)さんに伺いました。

 そもそも東京には地盤の低い地域、
 いわゆる0メートル地帯と言うのが広く存在していて、
 日々、海が干潮や満潮を繰り返す中で水に浸かってしまう。
 それから守るためにそもそも堤防が必要。
 0メートル地帯には約150万人が生活していると想定。
 さらに、高潮が5mくらいまで上がって来た時には
 約300万人が生活しているエリアまで
 水が来てしまう恐れがある。
 ですので、着実に整備を進めていきたいと思い、
 努力しているところです。

東京では、何もしないと
日々、水に浸かってしまうエリアがそんなにあるんですね。
では、具体的にはどんな整備を進めているんでしょうか?

 高潮被害が昔あり、
 それに備える形で昭和30年代から堤防などを作って来た。
 高潮への対応がメイン。
 いま想定されている津波よりも、
 高潮の方が高くなると言われている。
 5mくらいまで想定していて、
 高さとしては大体の整備が進んでいる。
 一方の津波は、東京都の想定では3.7mくらい。
 いま作っている堤防の方が高い。
 ただ、東日本大震災もあったので、耐震対策も行なっている。
 例えば、堤防の下の地盤を改良して強くしたり、
 堤防の厚さを厚くしたりするなど
 整備計画を改めて作り直して、
 最大級の地震にも対応できるような堤防を
 整備しているところです。

東京都は整備計画を着実に見直しているとのこと、
心強いです!
ただ、どんな災害も想定外はあります。
いざとなったら、自分で早めの避難を心がける。
そのことは、どうか忘れないで下さい。

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