台風による豪雨災害が多発している中、
事前にある程度予測がついたのに
避難勧告など出せなかったことが問題になっています。
一方で、大地震はいつどこで揺れに襲われるか
予測が付きません。
そこで今回は【地下街】にいるときに大地震が発生した場合、
どうすればいいのかを改めて考えます。

まずは、地下街での大地震についてどんなリスクがあるのか?
都市防災のエキスパート、
東京大学大学院 工学研究科の
廣井悠(ひろい・ゆう)准教授に伺いました。

 地下街は閉鎖空間なので
 「避難」の問題が非常に大きいかなと感じている。
 例えば火災。
 火災が発生すると煙が天井から降下し、
 避難の見通しが効かなくなる。
 様々な悪影響を及ぼして、
 結果的に亡くなってしまうことになる。
 もう一つの問題が、水。
 土地の高さが低いので、
 津波などの水が浸水してくることによって
 閉鎖空間がリスクにさらされる。
 このため、逃げなければいけない。
 火災、煙、水害、津波の問題が非常に大きいと感じている。

さらに廣井先生によると、地下街は見通しがききにくいことや、
出口の数が限られていることなど、
人がパニックに陥りやすい条件も揃っているそうです。

それでは、地下街で大地震にあった時、
実際どのような行動をとればいいのでしょうか?

 大きな地震が起きた時に、地下街にいた方がいいのか
 いない方がいいのかということすら
 十分に決まっていないのが現状。
 津波が来ない場合、地下街は冬暖かいし、
 地下街に帰宅困難者を受け入れようという考え方もある。
 そうした意味で、その地下街がある場所に
 どのようなリスクがあるのかをきちんと認識しておかなければ、
 地下街の災害時の利用方法とか避難方法は大きく違う。
 やはり地下街会社などの誘導や指示に従うのが
 一番いいとは思うが、
 特にそうしたものがない状況も考えられるので、
 情報を確認するためになるべく外に出る。
 出る時も、駅前のターミナルのような
 人が集中する場所ではなく、
 人があまりいなさそうな場所に出て
 状況を確認するというのがいいかなと思う。

自分がよく訪れる地下街のリスク、
ハザードマップなどで確認してみるのも大切ですね。
出口も必ずチェックしておきましょう! 

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