ことし最後の放送となった今夜は、
12月26日に変更されたばかりの
避難に関する大切な情報をお伝えします。

今年8月、台風10号によって
岩手県岩泉町の高齢者施設で9人の方が犠牲になりました。
あの日、町では「避難準備情報」を発令していたんですが、
施設の運営者が意味を正しく理解していなかったこともあって、
避難が遅れてしまったのが問題になりました。

では、あなたにも伺います。
自治体からの避難に関する情報は現在3種類ありますが、
『避難準備情報』『避難勧告』『避難指示』
どれがより避難の切迫性が高いものか、分かりますか?
・・・正解は『避難指示』ですが、
いま自信がないと感じた方、多いと思います。
このような現状や台風10号での被害を受けて
内閣府は今回、避難情報の名前を変えることにしました。

まず「避難準備情報」ですが、
そもそもこれは何かと言うと。
高齢者や体の不自由な方は避難を開始、
それ以外の人は気象情報に注意しながら
危険を感じたら避難するよう促すものです。
この点を強調するため、今後は名前が
「避難準備・高齢者等避難開始」に変わります。
放送でお伝えする際、例えば

 「○○地区に、
  避難準備・高齢者等避難開始が発令されました。
  高齢者や体の不自由な方、小さな子供がいる方など、
  避難に時間のかかる方は避難を開始して下さい。」

と言うように呼びかけます。

一方「避難指示」ですが、
最も切迫した避難の呼びかけだということを強調するため
テレビのテロップなどでは「避難指示」の後に(緊急)と
付け加えられることになりました。
ただラジオや防災行政無線など
音声では(緊急)が表現しにくいので、例えば、

 「○○地区に、避難指示が発令されました。
  まだ避難していない方は、緊急に避難して下さい。」

という風に、緊急であることを呼びかけに盛り込みます。

内閣府では来年、
自治体などに向けたガイドラインも作成して、
迅速で確実な避難に結びつける考えです。

ただ、避難情報が出ても
「自分は大丈夫」と思う方が多いのも現実!
例え無駄に終わっても、
自分の生活する場所に避難情報が出たら
きちんと向き合うよう、
しっかりと心がけておきましょう。

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