東日本大震災の発生から丸6年が経ちます。
今回は、東北大学が公開をはじめたばかりの
『津波の動画』にまつわるウェブサイトをご紹介します。

このサイトの名前は
「動画でふりかえる3.11 東日本大震災 公開動画ファインダー」。
http://311movie.irides.tohoku.ac.jp/

いまもyoutube上に、
東日本大震災の津波の映像が沢山UPされています。
ただ、その映像の多くはどこで撮影されたものか
明らかになっていませんでした。
そこで、東北大学 災害科学国際研究所の
佐藤翔輔先生たちのグループは、
それらの津波の動画をひとつずつ目で確認。
グーグルマップなどと照らし合わせながら、
どこで撮影されたものかを特定して、
地図上に配置するサイトを作りました。

サイトにはおよそ1369の動画や画像が登録されていて、
このうち、場所に自信を持っているのが973点。
おととしから、スタッフ数人という
とても小さな規模で作成をはじめ、
2年半かけて特定していったそうです。

でも、なぜ気の遠くなるような作業をして、
このようなサイトを作ったのか。
佐藤先生に伺いました。


 今回、沢山の映像が撮影されましたが、
 大事なのは場所という情報なんです。
 地形によって、津波の振る舞いは変わってきますので、
 自分の住んでいる場所の近くや、
 行ったことがある場所の津波の動きを知ってもらうのは、
 避難行動を考える上でとても重要です。
 これから南海トラフ地域を中心に、
 津波が来る危険性が高まっています。
 そういった意味で、
 実際どんなことが起きるかと言うことを知る
 大切なものの1つが、この「生の映像」です。
 それらを探しやすくするためにこのサイトを作ったので、
 是非、防災教育や地域でのワークショップなどで
 使って頂ければと思います。


このサイトでは、
あの日の千葉、東京、神奈川の津波の動画も
場所が特定された上で確認することできます。
津波の映像を見るのが苦しい方はどうか無理をせず、
でも、何が起きて、
「次」が起きた時にどうしたらいいのか、
みんなで少しずつ知る所から始めませんか?

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