大きな災害が起きた時、
被災地のリアルタイムな状況を
ネット上の地図に起こしていく
画期的な支援活動があります。
あなたも出来る被災地外からの緊急支援、
「クライシスマッピング」についてご紹介します。

NPO法人クライシスマッパーズ・ジャパンによる
この取り組みでは例えば、
地震で道路や橋が通行できないと言った状況を、
ネット上で誰でも更新できる地図サイトに
ボランティアが書き起こしていきます。
このボランティアのことを「マッパー」と呼びます。

もう少し詳しく説明すると・・・
大きな災害が起きた時、
地図サイト「オープンストリートマップ」上に
そのエリアの被災前の地図が
いくつかに区割りされた形でUPされます。
マッパーはその中の1区画を選択すると、
被災後の人工衛星写真や、
現地で支援活動を行う職員のGPSデータなどが
一緒に公開される仕組みになっています。
マッパーはそれらを元に
「いま」の状況を地図に起こしていくというもの。
ちなみにこのマッパー、
世界でいま360万人以上いると言われています。

まもなく発災から1年となる熊本地震の時も
マッパーたちによって、阿蘇山周辺などの山岳部や
中山間地域を中心に、集中的に地図が更新されました。
そして、実際にこの地図、
現地の災害ボランティアセンターなどで
役立てられたんです。

クライシスマッパーズ・ジャパン理事長で、
青山学院大学 教授の
古橋大地(ふるはし・たいち)さんにお話を伺いました。


 災害が起きると道路が通行できなくなったり
 熊本の場合には橋も流されてしまったりしましたが、
 現場に向かわなければならない人たちはやはり
 『地図』を元にする訳です。
 その地図がいまの状況をうまく反映出来ていないという
 大きな課題を解決するために、
 インターネットという技術をうまく使って
 『いま』何が起きているのかを素早く反映させる。
 リアルタイムの地図が提供可能になったということが
 クライシスマッピングの大きなポイントになります。



まさに、この時代ならではの人海戦術ですね。
ただ、これまで情報源となってきた
人工衛星写真などのデータは、
災害が起きた後、
ボランティアの手に渡るのに時間がかかってしまうことが
大きな課題になっていました。
そこでいま注目されているのが「ドローン」です!
次回は、クライシスマッピングの中でも
更なる新しい取り組み「ドローンバードプロジェクト」と
隊員募集についてご紹介します。

クライシスマッピング、詳しくはこちら。
http://crisismappers.jp/

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