熊本地震の発生から1年が経ちますが、
いまも熊本県では4万4670人の方が
仮設住宅で暮らしています。

この熊本地震、そして東日本大震災の時に
現地で支援活動をする人たちの大きな力となったのが
先週もご紹介した「クライシスマッピング」です。
この道路や橋は通行できない、と言ったリアルタイムな状況を
誰でも更新できるネットの地図サイトに
ボランティアが書き起こしするもの。
この地図は、物資の輸送などで役立てられました。

ただ、これまで地図を更新するための情報源となってきた
人工衛星写真などのデータは、
災害が起きた後、ボランティアに公開されるまで
時間がかかることが課題になっていました。
そこでいま注目されているのが「ドローン」です!

ドローンであれば、発災後すぐに、
人が入れないような場所の画像や映像も
撮影することができます。
これを受けて、「クライシスマッピング」の取組を行う
NPO法人「クライシスマッパーズ・ジャパン」では
あるプロジェクトを立ち上げました。
理事長で、青山学院大学教授の
古橋大地(ふるはし・たいち)さんのお話です。


 一般の市民の人たちもいま
 ドローンを持ち始める時代になってきています。
 こう言った技術を自分たちで使うことによって、
 災害が起きたあと、自分たちの手で迅速に
 航空写真を取得することが出来るのであれば、
 恐らくそれは、より迅速な被災地の地図をつくる
 重要な情報になるだろうと。
 その航空写真を撮るための仲間づくりということで
 「ドローンバード」というプロジェクトを
 立ちあげました。
 皆の持っているドローンを使って、
 自分たちの街の写真を撮ろう。
 写真を撮ったら、皆で共有することによって
 地図に落とそう。そう言った活動をしています。

これまで地図を更新するボランティアは
まずは情報を待っていたところを、
その情報も自分たちで取りに行く。
また、地図をいち早く作ってもらうために、
被災地からも自分達で情報を発信する。
一歩先を進む取り組みですね。

この「ドローンバードプロジェクト」、
最新ドローンを操縦できるパイロットの育成なども
行なう予定です。
応募に年齢制限はなく、資格もいりません。
今年中に隊員の募集を始める予定とのこと。
詳しくはプロジェクトのホームページをご確認ください。

http://crisismappers.jp/

より多くの命を救うために。ドローンバードプロジェクト、
大きく羽ばたくといいですね!

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