気温も湿度も高くなるこれから時期は、
熱中症に注意が必要ですね。
特に災害がおきた時はライフラインが止まって
クーラーや扇風機が使えなくなったり、
避難所に多くの人がすし詰め状態になったりすることで、
一層、熱中症に警戒しなくてはいけません。
そこで今回は、もし夏に避難生活を
送らなくてはいけなくなったとき、
熱中症を予防するにはどうすればいいのか。
ポイントをお伝えします!

日本気象協会の気象予報士で
熱中症予防指導員研修講師の
安野加寿子(やすの・かずこ)さんに伺いました。


 まず避難所がたくさんの人で溢れている場合は、
 避難所よりも屋外の日陰の方が涼しいといった
 可能性があります。
 避難所に限らず、周囲で風通しのよい場所を見つけて、
 日中や夜不安で眠れない時は
 そこで過ごすということも、
 身体への負担が減ると思います。
 また車がある場合は、車で冷房をつけて
 一時的な避難場所にするというやり方もあります。
 そして水だけでなく、
 スポーツドリンクの粉末状のものを
 普段からストックしておくとか、
 ごく少量の塩や砂糖で経口補水液を
 手作りするというやり方もあります。
 水1リットルのペットボトルに
 お塩を1グラムから2グラムほど入れて頂くと、
 少しだけしょっぱい塩分の塩水になります。
 それに、さらに砂糖を一つまみや、
 もう少し飲みやすくなるほど入れて頂くと、
 手作りの「経口補水液」の出来上がりになります。


これまでの災害では、避難所で
「トイレに行く回数を減らすために、
 なるべく水分を取らない」という方も
いましたが、これは脱水状態を引き起こすので危険です。
利尿作用がある緑茶やコーヒーなどは避けつつ、
経口補水液などで塩分や糖分を一緒に摂取すると
水分も効率的に吸収できると言われています。
飲む量を控えるというよりも、
飲む物を工夫してほしい、と安野さんはお話されていました。

このほか、夏場には防災リュックの中に、
保冷シートや冷却スカーフなどのグッズを
ストックしておくのもおすすめです。

日本気象協会が運営している
「熱中症ゼロへ」というインターネットサイトでは
熱中症対策や応急処置のポイントが詳しく説明されているので
こちらもチェックしてみてくださいね。
https://www.netsuzero.jp/

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