11月5日は国連が定めた「世界津波の日」でした。
そこで今回は、東京での津波について考えます。

首都直下地震の被害想定では、
都心南部直下でM7クラスの地震が起きた場合、
東京湾でも津波が発生する可能性が指摘されています。
東京都によると、最も高い場合で3mほど。
ただ、東京湾の場合、
高潮の方が波が高くなる傾向にあるので
5mくらいまでを想定した堤防整備を
おこなっているとのことです。

でも・・・何が起きるか分からないのが災害です。
想定よりはるかに高い津波が発生する可能性はありますし、
地震の揺れで堤防が決壊したり、
津波が川を遡上するのを防ぐ水門が閉じないことも考えられます。

そして、そんな中でいま問題になっているのが
【海抜ゼロメートル地帯】です。
荒川沿いの江戸川区や江東区、墨田区、
葛飾区を中心に広がるもので、
中でも江戸川区は区の7割が海抜ゼロメートルです。
もし、首都直下地震で堤防などが決壊した場合、
場所によっては2mも水に沈むことが想定されています。
さらに、これらのエリアから、地下鉄を水路にして、
都内のあちこちに大量の水が流れ込む可能性もあるんです!

では、それらを踏まえた上で都心部・・・
特に海抜ゼロメートル地帯に生活する方は、
津波にどう備えるべきか。

キーワードは『広く長く』です。

まず『広く』ですが、災害が起きた時、
家族と近くの避難場所で落ち合う約束をしていても
そこが浸水するかもしれません。
ですので、避難場所を事前により広い範囲で、
複数決めておきましょう。

続いて『長く』ですが、
浸水した地区は水が引くまで
10日以上かかることもあると指摘されています。
長く家に戻れない可能性があることも考えて
非常用持ち出し袋の中身、
もう一度点検する必要がありそうです。

東京で津波・・・
あまりピンと来ていなかった方も
決して他人ごとだと思わず、
『広く長く』の備え、改めて考えてみて下さい。

音声ファイルはこちら