館山人も生き物も集まる海の街
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ON AIR REPORT

館山人も生き物も集まる海の街

今はなき幻の城

都会の喧騒から離れるのに、さほど時間はかからなかった。

枯れ木が目立つ山肌は、
まだ正月休みを引きずっているかのように、ひっそりとその身を寄せている。
秋の賑々しい山とは違った少しさみしいこの景色が、不思議と心に染みる。
山の頂上で輝く小さな白い天守閣は、
いち早く日差しを浴び、街に朝の訪れを告げている。

乾いた空気の中に、微かに混じる焚き火の匂い。
閉じ込めておいた冬の匂いを一気に放ったかのように、
私の鼻を、心を、くすぐっていく。

その匂いに包まれ、家族で歩いた並木道。
私の小さな右手を、父は優しく握っていた。
思い出という名のゆりかごに揺られ、
大きくて、温かかった父の手を、今の自分と比べてみた。

冷たいはずの冬の風は、温かい思い出を運んでくれた。

INFORMATION

太平洋に面した港町・千葉県館山市。海のイメージが強いこの町ですが、北・東・南の三方はいずれも山に囲まれています。
館山駅から南の方角に進むと、山頂に見えてくる白い天守閣。古くからこの地を見守る歴史的建造物に見えますが、実はこれは、昭和の終わりに建てられた模擬天守。
その元となったのは、天正8年、当時この地を治めた武将・里見義頼によって建てられた館山城。しかし、江戸時代に入ると、館山藩は取り潰しに。同時に館山城も解体されました。
現在建つ天守は、昭和57年に再建されたものですが、440年前に建てられた当時の姿は謎に包まれている、ミステリアスな城なのです。
天守は現在、館山市立博物館の分館として、周辺は城山公園として、市民の憩いの場になっています。
また、頂上までは70メートルと登りやすいこともあり、春には桜、秋には紅葉を目当てに、毎年多くの観光客が訪れています。
今はなき幻の城が見下ろしたこの街を、ジェイアールバス関東のバスは走る。

遮る物のない雄大な海

晴れた空 穏やかな波 潮の匂い。
清々しさを絵に描いたような窓からの景色に、
気づけば自然と見とれていた。

人はなぜこんなにも、海に心を奪われるのだろう。
それはもしかしたら、人生と似ているから。
時に荒々しく波を立て、時に静かに寄せては返す。
時に人の涙を見つめ、時に人の笑顔を見守る。

海を見るといつだって思い出すのは、生まれ育った港町。
防波堤に腰かける私の隣には、彼が座っていた。
風で乱れた髪の毛を直すふりして、いつも私はその横顔を、
こっそりと見つめていた。
彼は今日もどこかで、海を見ているだろうか。

向こう岸の見えない海原に、これからの自分の人生を重ね合わせ、
海岸線に吸い込まれていく夕陽を、静かに見送った。

INFORMATION

千葉県・房総半島の先端に位置する館山市。遮る物のないその雄大な海を背景にと、数々の映画やドラマのロケ地にもなっています。
館山湾に浮かぶ「沖ノ島」は、「島」という名前でありながら、歩いて渡ることができる陸続きの島。わずか200メートルほどの砂浜で繋がっており、ほんの数分で上陸できてしまうのです。
もともとは四方を海に囲まれ、沖合いに浮かんでいた沖ノ島。しかし、関東大震災の影響で潮の流れが変化。その結果、陸地との間に砂が堆積するようになり、現在の形となりました。
周囲1キロ弱と非常に小さいこの島が人気な理由は、きれいな水。その水質は、環境省が実施する水質調査で、毎年最高レベルに認定されるほど。綺麗な水でしか生きられない、サンゴが生息する最北端としても知られています。
人も生き物も集まるこの美しい海の街を、ジェイアールバス関東のバスは走る。

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