丸亀一生に一度はこんぴらさんへ
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ON AIR REPORT

丸亀一生に一度はこんぴらさんへ

水とともに生きる街

川の水面に敷かれた光のカーテンは、ゆらゆらと風になびいている。

この時間の街にしかない、柔らかい日差しの中を、
ジャージ姿の青年が走っていく。
まだ起き抜けの街に、彼自身が朝を持ってきたかのように、
その後ろ姿はキラキラと輝いている。

そんな彼に、ふと、子どもの頃の友人の影が重なった。
家が近かったこともあり、私たちはほとんど毎日、一緒だった。
休みの日だろうがお構いなしに、朝早くからグラウンドに出ては、
日が暮れるまで夢中でボールを追いかけた。
それでも一日は、今よりずっと短かかった。

いつも隣にいた彼の姿は、いつの間に見えなくなった。
人生という名の分かれ道で、私たちは別々の選択をした。

今頃、彼は、何をしているのだろう…。
旧友への思いを馳せながら、次第に小さくなる青年の背中を見送った。

INFORMATION

「うどん」の名産地として全国にその名を知られる香川県・丸亀市。瀬戸内海に面した海の玄関口で、沖に浮かぶ塩飽諸島には古くから水夫が住んでいました。幕末に、勝海舟らを乗せた咸臨丸が太平洋を横断した際には、乗船した水夫の7割を、この塩飽出身者が占めていたとされています。
丸亀港に建つ太助灯籠は、かつて金毘羅詣の客で賑わった街のシンボル。灯籠の側面に刻まれているのは、寄進者や世話人ら1,357人の名前です。その中でも最高額の80両を寄付した「塩原太助」にちなんで、その名がつけられました。旧金毘羅五街道・丸亀街道の出発点にあたり、港からの参拝客はこの灯籠を目印に入港していました。
その丸亀港に流れ込む土器川は、香川県唯一の一級河川。かつて、河口付近で取れた粘土から土器を作っていた事がその名の由来とされる、当時の土器村にちなんで名づけられたと言われています。川沿いの河川敷はジョギングコースとして人気で、市民が気持ちのいい汗を流しています。
時代を超えて、水とともに生きるこの街を、四国高速バスのバスは走る。

日本の夏を彩る文化

「自由になりたい」
そんなことを思ったのは、たぶん、あの時。
合唱コンクールで歌った曲の歌詞にひっかかり、真剣に一人、考えた。

門限は厳しいし、勉強しろってうるさいし、
お小遣いだってほんのちょっと。
早く自由になりたい。早く大人になりたい。
そんなことを思いながら、家族に、学校に、世の中に、大事に守ってもらっていた。

大人になるって大変だ。
そういえば私はいつ、大人になったんだろう。
20歳になった時? 大学を出た時? 初任給をもらった時?

いつのまにか大人になったのか…、
いつまで経っても子どものままなのか…。

その時、私の不安を打ち消すかのように、膨らんだお腹がかすかに動いた。
そうだ、何か大切な、守るべきものができた時、人は大人になるのかもしれない。

この春、私は、母親になる。

INFORMATION

香川県北部、讃岐平野の西端「善通寺」の地で誕生した弘法大師。古くから信仰の深い土地として根付いてきました。
通称「こんぴらさん」の名で親しまれている金刀比羅宮は、香川県仲多度郡の琴平山に鎮座し、農業、漁業、医薬、芸事のご利益がある神様として、人々から厚い信仰を集めています。
「一生に一度は、こんぴらさんへ」そんな言葉とともに、金毘羅参りが盛んになったのは江戸中期のこと。こんぴらさんに向かう金毘羅五街道のうち、最も栄えたのが丸亀街道でした。
出発点の太助灯籠から琴平の高灯籠までの、約12kmという短い道のり。それでも、当時、自由に旅することを許されていなかった庶民にとっては、せめてもの小旅行だったのです。
金毘羅参りの土産物として親しまれたのが、丸亀うちわ。参拝に訪れた人々が各地に持ち帰ると、その評判は全国に広まりました。その後、かつてこの地を治めた丸亀京極藩が、藩士の内職としてうちわづくりを奨励したのをきっかけに、丸亀の代表的な地場産業として発展します。
現在の生産量は年間約8,300万本。全国シェアのなんと9割を誇っており、平成9年には国の伝統工芸品にも指定されました。
日本の夏を彩る文化が花開いたこの街も、四国高速バスのバスは走る。

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