幌加内夏も冬も銀世界が広がる街
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ON AIR REPORT

幌加内夏も冬も銀世界が広がる街

幻の魚が住む「神秘の湖」

湖畔のキャンプ場にテントをはり、岩肌に腰をおろす。
静まり返る、鏡のような水面に糸を垂らして、狙うは、この湖に潜む幻の魚だ。

あの日も私は、ちょうどこんな具合に、じっと獲物を待っていた。

それは、東京の大学に行った親友の、初めての帰省の日。
最寄りのバス停の近くにしゃがみこみ、何台ものバスを見送る。
「ちぇっ、また外れか」
映画『となりのトトロ』のワンシーンに、こんな場面があったような…。

なんだか急に恥ずかしくなってきて、これに乗っていなきゃ帰ろう、と腰を上げた時、
目の前に止まったバスから、やつは大きなバッグを担いで現れた。
お洒落な洋服に身を包み、あごひげを蓄え、すっかり「東京の人」になっていた。

「お、偶然だなぁ。誰かと思ったら…」

咄嗟に口から出たのは、そんな見え透いた嘘だった。

2人で歩く、久しぶりの帰り道。
遠く離れた街の話をする彼の横顔は、なんだかずいぶん大人びて見えた。

INFORMATION

北海道の北部に位置する、幌加内町(ほろかないちょう)。そのシンボルである「朱鞠内湖(しゅまりないこ)」は、東京ディズニーランドおよそ30個分、日本一の広さを誇る人工の湖です。
周囲を豊かな自然に囲まれ、道立自然公園にも指定されている朱鞠内湖。大小13の島々が浮かぶその景観は、人造湖でありながら、「まるで北欧の湖畔にいるようだ」といわれるほど。春の満水期、夏の渇水期、そして、冬の凍りついた湖面と、季節の移ろいに応じて、湖自身もまた異なる表情を見せてくれます。
湖には、「サクラマス」といった人気の高いトラウト類が数多く生息。また、幻の魚として知られている「イトウ」が住むことから、「神秘の湖」とも呼ばれ、毎年多くの釣り人が日本中から訪れます。
周辺にはレストランや遊覧船、キャンプ場などの施設も点在。冬には凍った湖に穴を空けるワカサギ釣りが楽しめ、家族連れにも人気のスポットとなっています。
季節とともに表情を変えていくこの街も、ジェイ・アール北海道バスのバスは走る。

二度雪が降る街

噂に聞いた「白い絨毯」。
正体は、どこまでも広がる真っ白な蕎麦畑だった。
その中心に立つと、まるでどこかの国のお姫様にでもなった気分。

真夏の空の下、思い出したのは、真冬の思い出。
彼と出会った、あのゲレンデの景色だった。

軽い気持ちで参加した、仲間たちとのバス旅行でのスキー。
「私、あんまり滑れなくて」って言ってたくせに、みんなウソばっかり。
置いてけぼりにされ、呆然とする私のもとに、彼は颯爽と現れた。

「大丈夫?」

正直、全然大丈夫じゃなかった私は、すがるような気持ちで彼の袖を掴んだ。

降り積もった雪によく映える、季節外れの灼けた肌。
彼は、手取り足取り初心者の私に、丁寧に教えてくれた。
私の一日だけの専属コーチ。

あれ? なんであの時、連絡先聞かなかったんだっけ…?

白い絨毯の中心で、なぜかいまさら、ちょっとだけ後悔した。

INFORMATION

北海道・幌加内町。「ほろかない」という、ちょっと変わった名前の由来は、「逆戻りする川」という意味。町の南部を流れる幌加内川を指した、アイヌ語です。
そんな川がもたらす、豊かな恵みを受け、この街は、日本を代表する蕎麦の産地となっています。
この地で、蕎麦の作付けが本格的に行われるようになったのは、昭和40年代。夏でも涼しい気候と、昼夜の寒暖差。さらに、気温上昇を緩やかにする朝霧の存在。そんな、蕎麦栽培に適した自然条件が重なっていることから、作付面積は増え続け、昭和55年には、日本一の広さとなりました。
毎年、7月から8月にかけて、蕎麦畑の景色は真っ白に染まります。それは、3,200ヘクタールという広大な土地に広がる蕎麦の花が、一斉に開花を迎えるため。
遥か彼方、地平線まで続くその景色は、「白い絨毯」「幌加内は二度雪が降る」といった言葉で例えられ、この街でしか見ることができない、夏の風物詩となっています。
夏も冬も、一面の銀世界が広がるこの街も、ジェイ・アール北海道バスのバスは走る。

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