野宮真貴さんが語る、童謡「雪やこんこ」と渋谷系との関係(2017/12/23 放送)
今週は、歌手の野宮真貴さんをお迎えしました。
北海道出身の野宮さん。小学校で一度東京に出てきて、中学2年でまた北海道に戻り、その後は千葉…と移っていったそうで、子供の頃から歌が好きだったとか。
「元々、凄く人見知りで、小学校低学年の頃は、学校に行っても一言も喋らないで帰ってくるような子供でしたね。歌を歌うことは好きなんですけども、人前で歌う勇気はなくて、家に帰ってきて、テレビから流れてくる昭和歌謡を聴きながら…。お洋服も凄く好きだったので、素敵な衣装を着て好きな歌が歌える歌手になりたいな、と子供の頃から思ってました」
当時の野宮さんは、タイガースなどのグループサウンズのほか、浅田美代子さん、麻丘めぐみさんなどの女性アイドルが好きだったそう。「麻丘めぐみさんはとってもお洒落で、最先端の流行のお洋服着ていて、凄く憧れてましたね」なんておっしゃっていました。
また、洋楽に触れたきっかけは、お父様が買ってきてくれたカーペンターズとセルジオ・メンデス、ミッシェル・ポルナレフのレコードだったとか。
「それで、わぁ世界にはこんなにいい曲がたくさんあるんだと思って。でも、英語(カーペンターズ)とポルトガル語(セルジオ・メンデス)とフランス語(ミッシェル・ポルナレフ)だから歌えないじゃないですか。言葉がわからない。でも、凄く歌いたい!っていう衝動があるので、一生懸命聞いて、耳でコピーして、カタカナで書き起こして歌ってましたね」
野宮真貴さんは、1981年にソロ・シンガーとしてデビュー。その後は男性2人と組んだユニットでも活動しますが、いずれもあまり売れなかったそうで、CMソングや他のアーティストのコーラスの仕事などもやっていたとか。そして、そんな時に出会ったのが、ピチカート・ファイヴの小西康陽さんでした。
「その時はまだ田島貴男さんがピチカート・ファイヴのヴォーカリストだったんですね。メインヴォーカルで2代目。そこでツアーにコーラスで参加したり、アルバムにコーラスで参加したりしてるうちに、田島くんがオリジナル・ラヴに専念するということで辞めることになって。それで、メイン・ヴォーカルをやってくれないかって頼まれて、3代目のヴォーカルになりました」
野宮さんがメイン・ヴォーカルになった1990年以降、ピチカート・ファイヴは日本で数々のヒットを生み出したほか、海外にも進出します。
「別に海外進出したいっていう希望があったわけじゃないんですけど、なんかきっかけがちょっとありまして、ニューヨーク行けるんだったら一回ぐらい行ってもいいかって思って。海外までは考えていなかったから、自分が思ってる以上の、想像していた以上の広がりになった感じでしたけどね」
「でも、ピチカート・ファイヴって日本で活動してて、もちろん日本語で歌ってて。で、海外進出ってなりましたけども、全然スタイルを変える気はなかったので、ずっと日本語で歌ってました。いろんなとこに行きましたし、アメリカも14都市回って、ヨーロッパもイタリアからフランスから全部回りましたけど、ファンの方はみなさん日本語で一緒に歌ってくれるの(笑)」
ピチカート・ファイヴと言えば、90年代に盛り上がったムーブメント“渋谷系”を代表するグループですが、野宮さんは「一言で言うのはなかなか難しいんですけど…」と前置きしながら、渋谷系についてこんなふうに説明してくれました。
「渋谷系っていうのは音楽のジャンルというわけではないんですが、渋谷系と呼ばれていたアーティストの特徴としては、60年代、70年代の名曲を凄くリスペクトして…例えば、バート・バカラックとかロジャー・ニコルズとか、それを自分たちなりに再構築して発表してたという1つの特徴があります」
「グラフィックデザインとかそういうのにも凄く凝っていて…ま、“お洒落”っていうキーワードも1つあると思います」
「ファッション的には、渋谷系はわりとフレンチカジュアルとかね、アニエスベーみたいな。ボーダーのTシャツとかにベレー帽みたいなのを当時、渋谷系のファンの人とかアーティストも着てましたよね」
野宮さんが今年10月にリリースしたアルバム『野宮真貴、ホリデイ渋谷系を歌う』は、夏の曲をカバーした『野宮真貴、ヴァカンス渋谷系を歌う。〜Wonderful Summer〜』に続く、“野宮真貴、渋谷系を歌う”シリーズの最新作で、今の季節にピッタリな冬の名曲をカバーした1枚です。
今回のアルバムでは、いしだあゆみさん、槇原敬之さん、バート・バカラックなど、幅広いジャンルの楽曲を取り上げていますが、どれも渋谷系のルーツだったり、なにか渋谷に関係している冬の曲ということで選んだとか。
例えば、アルバムの1曲目に入っているのは、お馴染みの童謡を歌った「雪やコンコ」ですが、野宮さんはこの曲を選んだ理由についてこうおっしゃっていました。
北海道出身の野宮さん。小学校で一度東京に出てきて、中学2年でまた北海道に戻り、その後は千葉…と移っていったそうで、子供の頃から歌が好きだったとか。
「元々、凄く人見知りで、小学校低学年の頃は、学校に行っても一言も喋らないで帰ってくるような子供でしたね。歌を歌うことは好きなんですけども、人前で歌う勇気はなくて、家に帰ってきて、テレビから流れてくる昭和歌謡を聴きながら…。お洋服も凄く好きだったので、素敵な衣装を着て好きな歌が歌える歌手になりたいな、と子供の頃から思ってました」
当時の野宮さんは、タイガースなどのグループサウンズのほか、浅田美代子さん、麻丘めぐみさんなどの女性アイドルが好きだったそう。「麻丘めぐみさんはとってもお洒落で、最先端の流行のお洋服着ていて、凄く憧れてましたね」なんておっしゃっていました。
また、洋楽に触れたきっかけは、お父様が買ってきてくれたカーペンターズとセルジオ・メンデス、ミッシェル・ポルナレフのレコードだったとか。
「それで、わぁ世界にはこんなにいい曲がたくさんあるんだと思って。でも、英語(カーペンターズ)とポルトガル語(セルジオ・メンデス)とフランス語(ミッシェル・ポルナレフ)だから歌えないじゃないですか。言葉がわからない。でも、凄く歌いたい!っていう衝動があるので、一生懸命聞いて、耳でコピーして、カタカナで書き起こして歌ってましたね」
野宮真貴さんは、1981年にソロ・シンガーとしてデビュー。その後は男性2人と組んだユニットでも活動しますが、いずれもあまり売れなかったそうで、CMソングや他のアーティストのコーラスの仕事などもやっていたとか。そして、そんな時に出会ったのが、ピチカート・ファイヴの小西康陽さんでした。
「その時はまだ田島貴男さんがピチカート・ファイヴのヴォーカリストだったんですね。メインヴォーカルで2代目。そこでツアーにコーラスで参加したり、アルバムにコーラスで参加したりしてるうちに、田島くんがオリジナル・ラヴに専念するということで辞めることになって。それで、メイン・ヴォーカルをやってくれないかって頼まれて、3代目のヴォーカルになりました」
野宮さんがメイン・ヴォーカルになった1990年以降、ピチカート・ファイヴは日本で数々のヒットを生み出したほか、海外にも進出します。
「別に海外進出したいっていう希望があったわけじゃないんですけど、なんかきっかけがちょっとありまして、ニューヨーク行けるんだったら一回ぐらい行ってもいいかって思って。海外までは考えていなかったから、自分が思ってる以上の、想像していた以上の広がりになった感じでしたけどね」
「でも、ピチカート・ファイヴって日本で活動してて、もちろん日本語で歌ってて。で、海外進出ってなりましたけども、全然スタイルを変える気はなかったので、ずっと日本語で歌ってました。いろんなとこに行きましたし、アメリカも14都市回って、ヨーロッパもイタリアからフランスから全部回りましたけど、ファンの方はみなさん日本語で一緒に歌ってくれるの(笑)」
ピチカート・ファイヴと言えば、90年代に盛り上がったムーブメント“渋谷系”を代表するグループですが、野宮さんは「一言で言うのはなかなか難しいんですけど…」と前置きしながら、渋谷系についてこんなふうに説明してくれました。
「渋谷系っていうのは音楽のジャンルというわけではないんですが、渋谷系と呼ばれていたアーティストの特徴としては、60年代、70年代の名曲を凄くリスペクトして…例えば、バート・バカラックとかロジャー・ニコルズとか、それを自分たちなりに再構築して発表してたという1つの特徴があります」
「グラフィックデザインとかそういうのにも凄く凝っていて…ま、“お洒落”っていうキーワードも1つあると思います」
「ファッション的には、渋谷系はわりとフレンチカジュアルとかね、アニエスベーみたいな。ボーダーのTシャツとかにベレー帽みたいなのを当時、渋谷系のファンの人とかアーティストも着てましたよね」
野宮さんが今年10月にリリースしたアルバム『野宮真貴、ホリデイ渋谷系を歌う』は、夏の曲をカバーした『野宮真貴、ヴァカンス渋谷系を歌う。〜Wonderful Summer〜』に続く、“野宮真貴、渋谷系を歌う”シリーズの最新作で、今の季節にピッタリな冬の名曲をカバーした1枚です。
今回のアルバムでは、いしだあゆみさん、槇原敬之さん、バート・バカラックなど、幅広いジャンルの楽曲を取り上げていますが、どれも渋谷系のルーツだったり、なにか渋谷に関係している冬の曲ということで選んだとか。
例えば、アルバムの1曲目に入っているのは、お馴染みの童謡を歌った「雪やコンコ」ですが、野宮さんはこの曲を選んだ理由についてこうおっしゃっていました。
「これがなんで渋谷系に繋がるかというと、渋谷系のアーティストが大リスペクトしている大滝詠一さんがカバーされてたんですね。で、その後に細野晴臣さんもカバーされてるんですね。そういうところで『雪やこんこ』は童謡ですけど、渋谷系に繋がっていくっていう」
ちなみに、野宮さんが今回のアルバムで歌った「雪やコンコ」は、そんな大滝詠一さんバージョンのアレンジを“完コピ”しているそうです。