丸山茂樹さんが語るアメリカでの挑戦と東京五輪(2018/07/14 放送)
先週に引き続き、今週もプロゴルファーの丸山茂樹さんをお迎えしました。
1992年に22才でプロデビューし、97年には最優秀選手にも選ばれた丸山さん。2000年からはアメリカの『PGAツアー』に本格参戦し、2008年までアメリカでプレーします。
「PGAツアーで9年やれたっていうのはもう絶対に行って良かったなって思いました。僕の前に尾崎直道さんがいたんですよ。青木さんも中島さんも倉本先輩もジェット(尾崎)さんもいろんなことを挑戦していったんです。けど、みなさん溶け込めなかったのかな。青木さんは溶け込んでましたけど、みんな最終的には溶け込んでなかったのかなと」
「尾崎直道さんも僕は凄く目標にしていて、あの人がいるから行けた。で、直道さんも8年プレーしてたんです。でも、直道さんはなんで勝てなかったのかって言うと、シードが決まると帰っちゃうんですよ。もういいや、みたいな。で、僕は絶対にフル参戦すると思ってたから。みなさんと違うところは、自分は最初に家を構えた。ここに住んで環境に馴染んでシーズン中は日本には絶対に帰らない、これを徹底しようと。そこが先輩たちとは違ってた」
ゴルフのプレーの面では、丸山さんの武器はアプローチだったそうです。
「アプローチでは絶対に負けないなと思ってました。うーん、タイガー・ウッズはちょっとわかんないですけど、アプローチだけだったら遜色ないなって自分では思ってました。でも、ショットのクオリティは大人と子供じゃないですけど、ヘビー級とフライ級」
そして、アメリカに渡った翌年の2001年に『グレーター・ミルウォーキー・オープン』で初優勝を果たした丸山さん。PGAツアーで日本人が優勝したのは1983年の青木功さん以来という快挙でしたが、このミルウォーキー・オープンに出場したのは、ニック・プライスの助言があったからだとか。
「『マル、お前はワールドランキングは50位以内に入ってるからいい試合にしか出てないけど、ちょっと選手が薄いところに行け。そこで勝ったって1勝は1勝だ。まず優勝してこい』って言われて。え〜、ミルウォーキーなんて全英オープンの前じゃん、スケジュール大変だよって。でも、挑戦しようと思って行ったら勝っちゃったんです」
「こんなに早くに夢をつかめるとは思わなかったので、いや〜俺ここに来て優勝したんだって。その時はホントに最初の一歩の夢を掴んで、本当の意味でPGAツアーの椅子を頂いたなっていう感じでした」
「で、僕すぐにイギリスに行って『ニックのおかげで俺行って良かったよ』って言ったら、『いやー良かった良かった』ってすげえハグしてくれて。でもその時、全英オープン簡単に予選落ちしちゃったんですけど(笑)。疲れ切ってて」
1992年に22才でプロデビューし、97年には最優秀選手にも選ばれた丸山さん。2000年からはアメリカの『PGAツアー』に本格参戦し、2008年までアメリカでプレーします。
「PGAツアーで9年やれたっていうのはもう絶対に行って良かったなって思いました。僕の前に尾崎直道さんがいたんですよ。青木さんも中島さんも倉本先輩もジェット(尾崎)さんもいろんなことを挑戦していったんです。けど、みなさん溶け込めなかったのかな。青木さんは溶け込んでましたけど、みんな最終的には溶け込んでなかったのかなと」
「尾崎直道さんも僕は凄く目標にしていて、あの人がいるから行けた。で、直道さんも8年プレーしてたんです。でも、直道さんはなんで勝てなかったのかって言うと、シードが決まると帰っちゃうんですよ。もういいや、みたいな。で、僕は絶対にフル参戦すると思ってたから。みなさんと違うところは、自分は最初に家を構えた。ここに住んで環境に馴染んでシーズン中は日本には絶対に帰らない、これを徹底しようと。そこが先輩たちとは違ってた」
ゴルフのプレーの面では、丸山さんの武器はアプローチだったそうです。
「アプローチでは絶対に負けないなと思ってました。うーん、タイガー・ウッズはちょっとわかんないですけど、アプローチだけだったら遜色ないなって自分では思ってました。でも、ショットのクオリティは大人と子供じゃないですけど、ヘビー級とフライ級」
そして、アメリカに渡った翌年の2001年に『グレーター・ミルウォーキー・オープン』で初優勝を果たした丸山さん。PGAツアーで日本人が優勝したのは1983年の青木功さん以来という快挙でしたが、このミルウォーキー・オープンに出場したのは、ニック・プライスの助言があったからだとか。
「『マル、お前はワールドランキングは50位以内に入ってるからいい試合にしか出てないけど、ちょっと選手が薄いところに行け。そこで勝ったって1勝は1勝だ。まず優勝してこい』って言われて。え〜、ミルウォーキーなんて全英オープンの前じゃん、スケジュール大変だよって。でも、挑戦しようと思って行ったら勝っちゃったんです」
「こんなに早くに夢をつかめるとは思わなかったので、いや〜俺ここに来て優勝したんだって。その時はホントに最初の一歩の夢を掴んで、本当の意味でPGAツアーの椅子を頂いたなっていう感じでした」
「で、僕すぐにイギリスに行って『ニックのおかげで俺行って良かったよ』って言ったら、『いやー良かった良かった』ってすげえハグしてくれて。でもその時、全英オープン簡単に予選落ちしちゃったんですけど(笑)。疲れ切ってて」
「今ワールドランキング50位以内っていうと、ちょっと、あれ?みたいな人いるじゃないですか。でもその当時は、もう名刺もらわなくても全員知ってますよ、みたいな人たちだったんで、まさに黄金時代。いやーちょっと嬉しかったですね」
そんなPGAツアーで現在活躍している日本人選手と言えば、まずは松山英樹選手。PGAツアーで通算3勝の丸山さんは、松山さんについてこう話してくれました。
「僕は彼を初めて見た時に、あ、この子は10勝軽くいくなって。最初はアプローチがちょっと不安だったんですけど、もう1,2年たつと全部自分のものにして、あ、凄いなと。学習能力も凄いし、努力も凄いし。元々、ショットはタイガー・ウッズが乗り移ってんじゃないの?ぐらいの綺麗なスイングで、完璧じゃないかと思って。こんなに打てたら絶対に二桁いくなと思ってたら、ポンポンポンポンと5勝でしょ」
また、丸山さんは日本人選手がアメリカを目指す理由について、こんなことをおっしゃっていました。
「僕、賞金云々じゃないと思うんですよ。やっぱりあそこに行った人にしかわからない何かがあって、それはやっぱりギャラリーだったりとか、そのスポーツ選手に対するリスペクト感だったりとか、もうホントに、なんだろう…胸を張ってやれるところなんです」
「まずちっちゃなことを言われない。今ちょっと日本の世の中って1回ミスすると苦しいじゃないですか。でも、アメリカってセカンドチャンスが必ずあって」
「うちの息子なんか、日本のニュースを我々が夫婦で話題にしてると、なんでそれ1回で?って。セカンドチャンスあげようよって。アメリカなんかセカンドチャンスで戻ってる人いるよと。そりゃ、何回も繰り返してる人はダメになるけど、それがなかったら無理じゃんって。全然失敗しない人なんているの?みたいな」
「アメリカみたいな考えが僕には合ったんでしょうね。自分も若い頃はやんちゃだし、ある意味それで批判を浴びた部分もありましたけど」
112年ぶりにゴルフ競技が復活した2016年のリオデジャネイロ五輪で、日本代表のヘッドコーチを務めた丸山さん。その時のことをこう振り返ってくれました。
「少しでも選手の役にたとうと思っていろいろやったんですけども、残念ながら個人戦ということで、監督は一切指示をしちゃいけないと。どんな仕事ができるのか…」
「(選手にアドバイスをする)準備はしてました。ただ、プレーヤー個々にコーチがいたり、トレーナーがいたり、いろんなこともあると思うので、あんまりそういう話というよりは、とにかく現場を明るくしてあげるという方向でしか僕の力は発揮できなかったんですけど」
2020年の東京オリンピックでもゴルフは個人戦で行われることが決まっていますが、丸山さんはちょっと残念そうでした。
「次回の東京には団体競技がいいんじゃないかなとは思ったんですけど、男子の個人戦が物凄く興行としてオリンピックとして成立したっていうIOCの判断で、次の東京も同じ体制で行くと。しかも、選手が決まるのも2020年のオリンピックが始まる1ヶ月前という…ホントにちょっとよくわからないかなという感じですかね」
「しかも、ゴルフのワールドカップってちゃんと2サムで競技方法として成立してるんで、あのやり方が僕は一番盛り上がると思うんですよ。だから、僕はそっちにいってほしかったなと思ったんですが…」
「ま、今回は日本開催ということで、開催国推薦も1人ありますし。松山英樹がこのまま調子を維持していければ…ランキング上位に一人いれば2人は必ず行けるので、松山プラス1人はいける、松山がこのまま維持してくれれば、ですね」
東京オリンピックは、世界のゴルフ界を代表するトッププレイヤーたちを間近で見られる貴重な機会となりそうです。
「今回の東京は全員来るって言ってるので。行かないってやつがいないですから。もの凄い試合のクオリティになると思うんですよ。たぶん日本にこれだけの選手が集まることってなかなかないと思うんで、ぜひ来てほしいです。東京って言っただけで、みんな絶対に来ると思いますから」
来年で50才になる丸山さん。最後にご自身にとっての挑戦についてこう話してくれました。
「小さい頃から夢を持って、すべてに夢を持ってきているので、いつも次の目標に対しての夢を持つことが僕の挑戦です。だから、次はシニアに行きたいって心のどこかで思ってもいるし、同時に僕は次世代の子たちのために何かしてあげたいっていうのも夢の一つなんで。夢はホントは一つじゃなきゃいけないんですけど、今は二つの夢を持って、そこに向かってることが自分の挑戦ですね」
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