取材日記

TOKYO FMが誇る報道スポーツチームが総力を挙げて取材します。
ラジオならではのハートフルなスポーツ報道をお送りします。

凄い17歳と41歳!!!

この連休中に嬉しいニュースが入ってきました!
オーストリアで行われたノルディックスキー・ジャンプ男子のW杯で、
ソチオリンピック出場を決めている41歳7ヶ月の葛西紀明選手が
W杯史上、最年長での優勝を果たしました!
今回優勝したフライングヒルは大きなジャンプ台を使う大会で、
ソチオリンピックでは実施されない種目ですが、
7度目のオリンピックに臨む葛西選手のこの活躍に、
多くの選手が刺激を受けたようです。

日本の女子ジャンプ界の絶対的エース・17歳の高梨沙羅選手は
「葛西選手は挨拶をすると凄く明るく返してくれて、
いつもその場を盛り上げてくれる。尊敬という言葉しか
思い浮かばない選手。一報を聞いて、自分も頑張らなきゃ・・・
という気持ちになった」と話していました。

その高梨選手は、札幌で行われたスキー・ジャンプ女子のW杯、
個人第6戦、第7戦で2連勝!
圧倒的な強さを見せつけ、自身が持つ女子の通算最多勝利数を
「15」に伸ばしました。
最大のライバルと言われているもう1人のサラちゃん・・・
アメリカのサラ・ヘンドリクソン選手が、怪我のため、
今シーズンのW杯には出場できていないだけに、
「向かうところ敵なし!」状態の日本のサラちゃん。



今回の札幌で行われたワールドカップ第7戦で高梨選手の次につけた
フランスのマテル選手は、
「高梨選手はコンスタントに良いジャンプをしている。
最高のジャンプをしている!」と大絶賛。
世界中が認める女子ジャンプ界の女王に君臨しつつある訳なのですが
クリスマスプレゼントには「シャケのお握りが食べたい」と答えるような
素顔は17歳の普通の女の子。

その「強さ」から、なかなかイメージしずらいのですが、
身長は152cm!
ビックリするほど小柄なんですね。
そして、ここで紹介する各競技の選手達といえば、
かなり強気で、ハキハキした物言いの選手が多いのですが、
高梨選手といえば・・・取材に答える「声」も小さめ!
でも不思議なことに、その小柄な体で長いジャンプ板を
肩に担いで歩く姿は、誰よりも堂々としているんです。。

そんな高梨選手、大会後にはこんな話をしていました。

「今日はこんな悪条件の中だったけど沢山の方が見に来てくれていて
その中で飛ぶことはとても幸せだった。最後まで飛ぶことが出来たのは
テストジャンプの皆さんとスタッフの皆さんの力、
応援のおかげがあったと思う。
その中で勝ててとても良い日になった。
今日は雪も吹雪いていて、風もかなり変わるコンディション。
バンの状態は良くなかったし、風で何度か入ったり出たりと
いうのもあったので
選手的にはメンタル的にきつい試合だった。
でも、バンを整備してくれる方々が
凄く一生懸命踏んでくださる姿をみて、頑張らなきゃいけない
という気持ちになった。」

常に、支えてくれている人や周りへの感謝の気持ちを忘れない選手!
彼女のコメントの中には、そういった類の言葉が溢れているんです。
17歳とは思えない人間力ですよね。

オリンピックに向けては「テレマークを入れて勝ちたい。
(テレマークとは、着地の時の美しい姿勢のこと。)
今の状態はまずまずだけど、細かい修正点はコーチと話し合いたい」
と話していました。 
ソチで「本物の女王」になる姿が今から待ち遠しいですよね!

■柴田幸子
  • 21:48