今月、ワールド・クルーズにご乗船していただいているのは、

世界中からオーダーが殺到する、今日本で一番忙しい建築家!
隈研吾さんをお迎えしています。

歌舞伎座、サントリー美術館、ヨルダンのホテルなど、海外のプロジェクトを数多く手がける、隈研吾さん。
本日が、ラストのご登場になります、どんな旅になるでしょうか


ー 一つの場所にとどまっていたら、僕は建築を出来なかったと思います ー


干場「海外のあちこちで、様々なプロジェクトが同時進行している、建築家の隈さんですが。建築家としての視点で、街並や道路、住宅などをご覧になって、心を奪われるくらい魅力を感じた場所はありますか?」

「スロベニアのリュブリャナという首都があるんだけど、そこに1人の建築家がいて、その建築家が橋や河の護岸が面白くて、ほとんどをデザインしてるんだよね」

干場「その首都を、ほぼ1人でデザインされているんですね」

「ヨジェ・プレチニックという人で、20世紀初めの頃に建築物だけじゃなくて、土木的なものを楽しくデザインしするんですよ。橋がものすごく広場に近いくて、橋の上に木が生えてたりするんですよ。橋自身が街の中のたまり場、広場になってるんですね」

干場「発想がすごく面白いですね」

「橋もストレートじゃなくて、川の水面の方に遊歩道があって、降りていく坂になってたり、橋がクロスしたり、10代の橋の発想ですよ。そういうものをデザインしてる人なんですよ」

干場「本当に自由で、面白いですね」

「法律の規制があったりするから、堅いイメージで作ったりするんですよ。でも、何故かその時代のリュブリャナはプレチニックさんにどんどんやらせて、ある意味これからの未来の都市のモデルとも言えるようなものが出来てるんです」

干場「すごく興味深いですね、隈さんはこれから客船での旅も考えたりするんですか?」

「それはやってみたいですね。僕は海が好きだから。島で建物を建てる仕事は、何でも引き受けちゃうというところがあるんですよ。シチリアとか、ちっちゃいプロジェクトでも、島というだけで引き受けちゃうんですよ(笑)。それで、クルーザーで仕事場に向かうとかね、そういうのは良いですね」

干場「かっこいいですよね。隈さんはほとんど仕事の生活ですよね?長い休暇をとれたりするんですか?」

「それは、絶対有り得ないですね(笑)仕事で島に行ければ、それは仕事なのか、休暇なのか、分からなくなっちゃいますよ」

干場「良いですよね、仕事が趣味と実益を兼ねていますよね」

「建築だけじゃなくて、仕事ってこれから、そういうものにシフトしていくと思いますよ」

干場「色々お聞きしてきましたが、隈さんの人生において、旅とは何でしょうか?」

「旅というのは、実は一種の体験のドラマなんですよ。大概みんな、体験が変化しながら、ドラマを作ってるのが旅であって、それを一生の中では中々味わえないんですよね。僕の場合は旅をしながら発想が湧いて来るし、旅をしたから建築を実現出来るチャンスがある、一つの場所に留まっていたら、僕は建築を出来なかったと思います」

「リージェント セブンシーズ マリナー号で、地中海クルーズ」

パーソナリティである干場さんと、クルーズ・コンシェルジュの保木さんは、
実は地中海クルーズから帰ったばかり!

今回乗船した船は5万トン弱の「リージェント セブンシーズ マリナー号」

地中海、エーゲ海にかけてのクルーズ。
気候は「地中海性気候」の地域のため、
"気温が高く、湿度が低い"カラッとしている気候ですので、クルーズにはもってこいの地域!

船のシステムは「オールインクルーシブ」で、
寄港地観光、お食事、お酒、船内のエンターテイメント、チップ、
全てが含まれているため、船内では余計な荷物をを持つ煩わしさがありません。

今回のクルーズはモナコ、南フランス、イタリア、ギリシャの4ヶ国をまわり、
中でも保木さんのお気に入りは、ギリシャのサントリーニ島。

実は、この番組のホームページのトップの写真がサントリーニ島なんです。
夢のような、まさにギリシャを絵に描いたような島なんです。


保木「クルーズと言えばエーゲ海、地中海が一番のメッカですね。
気候も穏やかで、みなさんに一番に楽しんでいただきたいエリアですね」

今月、ワールド・クルーズにご乗船していただいているのは、

世界中からオーダーが殺到する、今日本で一番忙しい建築家!
隈研吾さんをお迎えしています。

歌舞伎座、東京ミッドタウンなどをはじめ、海外のプロジェクトも数多く手がける、隈研吾さん。
本日は隈さんが国内で手がけられた建築について、お話を伺っていきます。


ー 人が上手く色んなとこに流れていくよう、人の流れをデザインしないといけないんですね ー


干場「今年の4月に、こけら落しをして大きな話題を呼びました新生 歌舞伎座、いざプロジェクトがスタートしたときは、どんな気持ちだったんですか?」

「10年前に初めてその話が来たときは、正直ヤバいなと思いました(笑)。歌舞伎ファンは多いし、みんな昔の歌舞伎座の事が大好きですからね。雰囲気が変わると、昔は良かったと言われるのが嫌でしたね」

干場「新生 歌舞伎座では、どういうところを心掛けて作ったんですか?」

「昔は良かったと言われない様に、昔を継承するんですよね。昔の使える材料、例えば金物とか、採集出来るものは取っておいて裁量しました。布にしてもかなり擦り切れている布だったり、最初はどんな色だったのか調べて、現在の技術で再現していくんですよ」

干場「それって、絵画の復元作業に似てますね」

「そういう作業をしていると、考古学的な発見があって、例えば白い壁のピースを取ってきて、細かい紙ヤスリで削っていくと何年前はこの色とか、どんどん出て来るんですよね」

干場「本当に考古学的で、面白いですね」

「そうしていくと、黒い墨が出て来て、第二次世界大戦を経験してるからなんですよね。昭和26年に前の歌舞伎座がオープンしたんですけど、正面の壁だけは、さらにその前、大正14年の歌舞伎座のものなんです。それが、空襲にあって、焼けちゃって、その炭が残っているんですよ。歴史はほんとなんだという発見もありましたね。さらに削ると、大正の時は"おしろい"みたいに真っ白!これは大正の原形だけど、それにしてしまうと壊される前の歌舞伎座を知ってる人は、こんなんじゃなかったと言うくらい白くなってしまいますから、白は幅が広いから、人によって色んな意見があるんですよね」

干場「そうですよね、やはり色々な人の意見も聞くわけですね」

「それをどうしたかというと、現物の大きさと同じ30メートルのものをベニヤで建てたんですよ。実物をその白で塗ってみて、「これは白すぎる」とか気付くんですね。このくらいが良いかなという色が、みんな一致したんですよね」

干場「現在、渋谷の再開発も手掛けているという事ですが、今後の渋谷駅周辺はどのように変貌していくんですか?」

「今までの再開発と一味違うものにしようと思っていて、今までは面積は普通のビルよりは大きいわけですよ。タワーが真中にあって、その下にショッピングモールがある感じだけど、その再開発自体には繋がっていないわけですよ。そうすると孤立してる島になっちゃうんですね。今回は、いろいろ繋げていこうと思っていて。去年ヒカリエが出来て、駅の上にもさらに大きいタワーが出来て、代官山、東京プラザ側に同時期にいくつものタワーが繋がるんだけど、それが全部連動してるんですよね。これは今までの日本の都市開発の中ですごく珍しい、無かったと言ってもいいと思いますね」

干場「街の景観を変えていってるわけじゃないですか。理想の街づくりって、どういう事なんですか?」

「20世紀の街というのは、みんな個人主義なんですよ。あるビルだけ儲かればいい、あるビルでマンションだけ売れればいいとか、バラバラだったの。それが20世紀の経済のシステム。でも、そういうビルも街全体が栄えないと、そのビルも栄えないし、こういう時代になってきて、人が上手く色んなとこに流れていくよう、人の流れをデザインしないといけないんですね」

干場「それはカッコいいですね、もう建築じゃないですね(笑)」

「そうそう、流体力学とか、そういう感じですかね(笑)」


「船の中で病気になった場合、医療体制はどうなっているのでしょうか?」

旅先で病気になる事はすごく心配ですよね。
特に海外では"言葉の問題" "医療費の問題"の心配は多いですね。

船の場合では、船の中に医務室があるので、
急な発熱や急病の場合は24時間体制で診察してくれるんです。

従業員も乗船しているわけですから、お医者様と看護婦さんも必ず乗船しています。
もし、入院するような病気になった場合は港で降りて、
病院に入院されるというケースもあるんです。

船の旅に限らず、旅行に出るときには渡航保険に加入する事で安心が出来ます。
海外は治療費が高いので、万が一を考えた時に
成田空港、羽田空港などでも手続きが出来るんです。

今月、ワールド・クルーズにご乗船していただいているのは、

世界中からオーダーが殺到する、今日本で一番忙しい建築家!
隈研吾さんをお迎えしています。

無数のプロジェクトを動かしている、隈研吾さん。
1年の半分以上を海外で過ごしていらっしゃるそうです。
今日は、そんな隈さんの忙しい日常を紐解いていきたいと思います。

ー 出張という意識はなくて、ずっと旅をしているイメージなんですよね ー


干場「隈研吾さんは、日本だけではなく海外の建築も数多く手掛けてらっしゃいます。世界中で数多くのプロジェクトが進行していると思いますが、一年の間にどれくらいの比率で海外に行かれているんですか?」

「今までの記録では1ヶ月の間に6回海外に行きましたね。韓国とか中国も含みますからね」

干場「なるほど、それでも多いですね。出張疲れとかはないんですか?」

「出張という意識はなくて、ずっと旅をしているイメージなんですよね」

干場「荷物はどうされているんですか?」

「どうやったら少なく出来るか自分で勉強をしましたね(笑)。キャリーで行けるサイズは原則、乗り継ぎでどこかにいってしまう事が多いんです。僕らの場合は街から街へ回って行く事が多いから、出て来ないと待てないんですよ」

干場「荷物が出て来ないと、それは困っちゃいますよね」

「まず、着替えが下着とTシャツだけなのが一番効率的です。いわゆる襟の付いているシャツは着ないですね。Tシャツだと畳めるし、寝巻にもなるし全てTシャツですね。プレゼンをする時にはジャケットも必要ですから、ジャケットとジーンズ、これは出る時に着ていくもので通します。暑い所と寒い所を同時に行く事もあるんですよ。一つの旅の中で世界一周で組む事があるんですよ」

干場「それは洋服困りますよね?」

「南大陸と北大陸を行く事もあるわけ(笑)。気温差が大きくて、その時はコートは持って行かず、中に着るセーターで調節します。旅行の時は準備をするのが負担ですよね。それを負担に感じないように、規格化されてるから、転がってるやつを拾ってけば良い様になってるんですよ(笑)原則敵に前の晩に何も準備しないのが原則、朝起きて5〜6分でパックしちゃいますよ」

干場「普通に出かけるのと一緒じゃないですか(笑)」

「前の晩に飲んだくれて寝ちゃえばいいんですよ。そうすると、普通より早く起きる必要もないし、海外旅行なんて全然苦じゃなくなりますよ」

干場「確かに、今聞いていてびっくりしましたね。世界中を飛び回っていて、現在、海外ではどんなプロジェクトが進行しているんですか?」

「今面白いのは、ヨルダンの世界遺産になったローマ都市があって、その中でも保存状態が抜群にいい、ヨルダンのジャラシュという街があるんですよ。ここに劇場も2つ残っているんです。ヨルダンだったから、めちゃくちゃ観光客が行く事もなく、荒らされずに残っていたんですね」

干場「戦争とかも大丈夫だったんですか?」

「運が良かったみたいですね、その世界遺産のすぐ隣の敷地を手に入れたヨルダンの方がいて、世界遺産と調和したホテルを造りたいと言っていたんです」

干場「それは素敵ですね!」

「普通は世界遺産の周りは色々と入り込んじゃって、敷地なんか無いんだけど。そこは観光開発されていないから、隣が空いてるわけですよ」

干場「すごい話ですよね、建築家の方には様々なオーダーがあると思うんですけど、世界遺産の隣にホテルを建ててくれというのはすごいオーダーですね」

「最初は嘘だと思いましたね(笑)」

干場「ちなみに、どんなコンセプトにされるんですか?」

「緑を多く取り入れようと思っていて、世界遺産の隣で建築も頑張っちゃうと、世界遺産の建築と喧嘩しちゃうんですよ。なので、緑の山が実はホテルの機能を持っているという様なものにしようと思っています」

干場「景観の中で歴史と現代建築が共生しているという事なんですね。すごいですね」

「天候が悪化した場合、出航がストップして港で停泊という事もあるのでしょうか?」

昨今では、日本だけではなく世界的に天候が不安定ですね。
昨年の10月には、ニューヨークに巨大ハリケーン・サンディが発生しました。

保木さんが仰るには、この場合、港に停泊する事もありますし、
天候の悪い港を飛ばして、次の港に行かなければいけない場合もあるそうなんです。

クルーズの途中であれば、次の港で問題ありませんがその港で下船をされて、
飛行機に乗って帰る場合、そこには何千人の方がやってきてそこから乗る方もいらっしゃるんです。

その方達が港に着けない、飛行機は飛ばない、船は次の港に行ってしまう、
そういう状況が昨年あったそうなんですね。

"天候ばかりは、人間の力ではどうにもならない"という事、

なるべくレーダーで天候を避けて、航海を続ける場合もあれば、
危険な場合は港に停泊などの処置をとる、ケースバイケースのようです。

飛行機も同じように、お客様の安全第一を考えます。
天候が悪化した場合はしょうがないと、それも旅の一つとしましょう。

なるべく船は、気候の良い場所を選んで周遊しているので、
そういう事が無いように祈る!という事のようです。

今月、ワールド・クルーズにご乗船していただくのは、
世界中から依頼が殺到する、今日本で一番忙しい建築家・隈研吾さんをお迎えしています。

1年の半分以上を海外で過ごされるという、隈研吾さん。
これから1ヶ月間、色々な旅のエピソードをお聞きできると思います。


ー 膨大な空間情報が脳の中に蓄積されているわけですよ ー


干場「大学院を卒業後、建設会社に就職、サラリーマン生活を6年間送った後に30歳を過ぎてから、ニューヨークのコロンビア大学に客員研究員として行かれています。どうして留学をされようと思われたのでしょうか?」

「一度海外で暮らしてみたいというのがあって、旅行とは違う何かがありそうな気がしたんですよね。自分はわりと動いていないと退屈してしまうので、ニューヨークは自分に向いていると思いましたね」

干場「コロンビア大学時代に得たものは何ですか?」

「拘束時間が無いから、すごく暇だったんですよ。それでアメリカ中を、建築見て旅行しようと思ったんですよね」

干場「どれくらいの期間行っていたんですか?」

「ちょうど1年間ですね。アメリカは飛行機に乗って、レンタカー乗ってという交通を完備してるから、安いホテルもあって、見ようと思えば沢山の街を見る事が出来ますね」

干場「ちなみに、どのあたりに行かれたんですか、覚えているとこはありますか?」

「西海岸は僕の好きな建築が多いですね。フランク・ロイド・ライトという建築家が作った、あのロサンゼルスの気候風土に合った建築がかっこいいんですよ」

干場「どういう感じなんですか?」

「彼が発見したスタイルがコンクリートブロックを積んだ建築なんですよ。コンクリートブロック自身がデコボコした、いい感じの装飾がついていて、それを積み重ねていくとマヤの神殿みたいなんですよ。実際にライトもマヤ文明が好きで意識してるんですよね」

干場「そうなんですね、初めて知りました」

「住宅なんだけど、マヤの神殿を思わせるような、すごい家が何軒かあるんですよ。今も一般公開されていて、丁寧に解説してくれる人もいるのでおすすめですよ」

干場「マヤ文明、そういうところから来ているんですね」

「あと、面白いのはフロリダとかも面白いですね。1920、30年代のアール・デコの建築があって、モダンなんだけど今のモダンとは違う不思議なモダニズムのアール・デコスタイルがあって、そのホテルが並んでる一角があるんです」

干場「それが鮮明に焼き付いてるんですね、隈さんはそういう時はどうするんですか?ノートに書いたりするんですか?写真とかも撮られたり?」

「やっぱり写真ですね。暑い時にメモなんかはとりたくないのでね(笑)写真で撮っておくと、自分がその時に気付かなかった事に、後から気付けるんですよ。二度楽しむ事も出来ますからね」

干場「今の建築にも活かしたりするんですか?」

「無意識的に活きているかもしれないけど、それを拾い出して来てヒントにしようとは思わないけど、膨大な空間情報が脳の中に蓄積されているわけですよ。それが今はすごい役立っていると思いますね」

「現在、高校3年生。大学に入ってからクルーズデビューしたいと思っています。長いクルーズになると、曜日や時間の感覚がなくなりそうなのですが、どうやって管理しているのでしょうか?」

客船は毎日寄港して、ニュースレターで現地の時間の確認をする事が出来ます。
確かにずっと太平洋を横断していたら分からなくなっちゃうかもしれませんね。

現在では、アメリカの大学のプログラムにクルーズがあるんだとか?
3ヶ月で世界一周のプログラムもあれば、短いプログラムもあるんです。

大学の教授もクルーズ船に乗っていて、一学期が船の上で行われるんです。

現地を訪れながら、船の上では教授の講義を受ける。
現地に着いて、文化にふれ、習慣を見て、活きた勉強が出来るんですね。

若い時に旅をするというのは素敵な事、英語が苦手という方も乗ってしまえば、
否が応でも話さなくてはいけない状況になりますよね。

3ヶ月経って降りて来ると、英語も喋れるようになっているかもしれません。