今月ご乗船いただいているのは、雑誌「暮しの手帖」の編集長を経て
現在、「くらしのきほん」の主宰・松浦弥太郎さんです。

今週は、「アメリカ・ヨセミテ」について伺いました。


ー 東京生まれ、東京育ちなので東京っ子なんですよ ー



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干場「ヨセミテはいつぐらいに行かれたんですか?」

松浦「若い頃というよりも自分が40歳のとき、それまでアウトドアに興味がなかったんですよ。
東京生まれ、東京育ちなので東京っ子なんですよ。だから、苦てっちゃ苦手なんです」

干場「わかります、僕も文京区出身なので(笑)」

松浦「ただ、40歳の時に、仲のいい友人がアウトドアに長けていて『一緒にトレッキングをしよう』と誘われたんですよ。
ヨセミテに世界一美しい道があると言われて」

干場「それは気になりますね!」

松浦「ジョン・ミューア・トレイルという、ヨセミテを縦断するトレッキングルートがあるんですよ。そこで、初めて登山道具を揃えたんです」

干場「そこで揃えるんですね」

松浦「2週間ぐらいの旅なんですけど、その間はシャワーは無し、自炊をするという」

干場「都会っ子にしては、いきなり究極の生活をしないといけないじゃないですか(笑)」

松浦「ジョン・ミューア・トレイルは厳しく管理されていて、1日に入山する人数が決められているんですよ。
なので、自分がトレッキングルートを歩いてる時にほぼ人と会わないんですよ」

干場「すごいですね」

松浦「それぐらい、そのルートは人間が入ることで自然を変えてしまうっていうことをしないようにしてるんですよね。だから、世界一美しい道が続いていくんですね」

干場「なるほど」

松浦「その行程中、僕が高山病にかかるんですね。一歩も歩けなくなるんです。
そこが、標高が一番高い、真夏なんだけど雪の世界なんですよ。高山病を治すには下山するしかないんですよ」

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干場「それ、どうするんですか?」

松浦「下山もできないんですよ、下山するには100キロくらい歩かないといけない、もしくはヘリコプターで運ばれないといけないんですね。
湖に氷が張ってるわけですよ、その上にテントを張って一晩寝たんですけどものすごい寒いんですよ」

干場「それはそうですよね、氷の上ですから」

松浦「その時、具合が悪すぎて本気で死を感じましたね。睡眠はできなくて、朝方30〜40分寝れて起きたら、すっきり治っていたんですよ」

干場「ええ!」

松浦「テントから外を見たくてばっと開けたら、朝日が氷に映っていて、天国のような美しさだったんですよ。
真っ白の中に黄金の光がグラデーションになっていて、自分が高山病で倒れて一晩ここにいたけど、この景色が見れただけでも高山病なんてどうでもいいと思いましたね」

干場「すごいですね」

松浦「これを見るために僕たちはここに来たんだねって、すごく神秘的でした」

干場「それが世界一の美しい道だったんじゃないですかね」

松浦「そうかもしれないですね。奇跡的に出会える瞬間があって、その瞬間っていうのはいつどこで出会えるのかわからないんだなって」

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「この冬注目のクルーズ」

お休み中のクルーズコンシェルジュ・保木久美子さんに代わって、イラストレーターで、「おトクに楽しむ豪華客船の旅 クルーズはじめました」という本も出版されている、くぼこまきさんに代打をつとめていただきます。

くぼこまき:「コスタ・ネオロマンチカというイタリアの船会社なんですけど、今年クリスマスと年末年始、約10日間をかけて回るクルーズをするんです。この費用が15万円くらいからで、すごく安いんですね。早割がきいていたときは10万円、もちろん3食ついていますしイベントも毎日行われていて。

晴海埠頭発着で、神戸、奄美大島、石垣島、台湾、那覇、四日市で東京に戻ってくる。すごく楽しめるクルーズですね。
一番いいなと思ったのが船上で年越しをするんですよ。
イタリアンシップなので、相当派手にやるんじゃないかなと思います。それが日本発着で手軽な値段で楽しめんですね。
いつもと違う年末年始を過ごしてみてはいかがですか、というご提案なんですけど。
あと、お子様12歳以下が無料なんですね。子供を預けられる施設もあるんですよ」

今月ご乗船いただいているのは、雑誌「暮しの手帖」の編集長を経て
現在、「くらしのきほん」の主宰・松浦弥太郎さんです。

今週は、「アメリカ・ニューヨーク」について伺いました。


ー ある種ニューヨークの暮らしに触れるっていうか、刺激的でしたね ー



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干場「ニューヨークは、何度も行かれているんですか?」

松浦「そうですね、サンフランシスコにいて新しい本屋さんのカルチャーに触れたんですよ。
本とか本屋を、もっと味わいたいなっていう気持ちがムクムク湧いてきて」

干場「なるほど」

松浦「友達に話したら、『ニューヨークに行くしかない』と言われて、次はニューヨークで暮らしてみたいという気持ちになったんですね」

干場「それはいくつのときですか?」

松浦「1985年、20歳の時ですね。ニューヨークが一番ダーティーでバイオレンスな時代ですよね」

干場「サンフランシスコの平和な感じと真逆じゃないですか(笑)」

松浦「街が汚いし、臭いし。ただ、活気がすごくありましたね。アンディウォーホルもまだいましたし、音楽も元気があったし、景気もよかったので活気がありましたね」

干場「ニューヨークはどこに住んでいたんですか?」

松浦「空港に着いたら公衆電話の下にある電話帳を開くんですよ、一番安そうなところにその場で電話して行くんです(笑)」

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干場「めちゃくちゃ無謀ですね(笑)」

松浦「住所の場所に行くとポルノ街だったりして、人が一人通れるくらいの細い急な階段を登っていくと、映画に出てくるようなカウンターがあって。1日10ドルとかお金を払うんです。
部屋に行くと、消毒薬の臭いだらけの、狭い窓のない部屋に泊まったりとかね(笑)」

干場「それって、映画の『ダーティハリー』とか、『タクシードライバー』の犯人が住んでるところじゃないですか(笑)」

松浦「銃弾が刺さってる(笑)、そういうホテルに泊まって大変でした。
逆に、そういうところが僕にとっては面白かったというか、ある種ニューヨークの暮らしに触れるっていうか、刺激的でしたね」

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「船の歩き方:船内での過ごし方編」

お休み中のクルーズコンシェルジュ・保木久美子さんに代わって、イラストレーターで、「おトクに楽しむ豪華客船の旅 クルーズはじめました」という本も出版されている、くぼこまきさんに代打をつとめていただきます。

くぼこまき:「船内で過ごしているとクルーとすれ違うことがいっぱいあります。
写真を一緒に撮ったり、とても楽しい瞬間なんですけど、特にキャプテンと撮る写真は特別なものなんですね。
実際に、キャプテンと撮影するというのはイベントとしてあるんです。撮った写真は有料で購入しないといけないんですね。
ただ、背景とかも豪華なところで撮ったりするので、クルーズへ行った思い出になるので、私も必ず買ってしまうんですけど。

船内探検していると、キャプテンの他に上級クルー、肩のワッペンを見てもらうと、たくさん線が入っている人ほど偉いんですね。
そういう方々は、”いかにも、クルーズ船”という制服を着ているので、『写真撮ってください』と言うと、どこでも応じてくれるんですね。
遠慮せずに、クルーにはどんどん声をかけて一緒に写真を撮ってもらうと、船での思い出ってたくさん増えるんじゃないかと思います」

今月ご乗船いただくのは、雑誌「暮しの手帖」の編集長を経て
現在、「くらしのきほん」の主宰・松浦弥太郎さんです。

今週は、「アメリカ・サンフランシスコの旅」について伺いました。


ー 自分から『おはようございます』って言わない限り、誰も『おはようございます』って言ってくれないんだとかね ー



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干場「もともとは、なぜ編集者になったんですか?」

松浦「きっかけは18歳で学校をドロップアウトして(笑)。
若気の至りというか、当時、学校の文化に馴染めなかったんですよ。本が好きで、アメリカ、ヨーロッパの特集をされていて”外国に行きたい”っていう気持ちが湧いてきて、今思うと、ひとつは逃避みたいな」

干場「そうなんですね」

松浦「外国っていうのは、夢があって、そこに行かないと体験したり、見ることが出来ない。そういうことがたくさんあるだろうと夢を抱いて、初めて行ったのがサンフランシスコでした」

干場「なぜ、サンフランシスコだったんですか?」

松浦「当時『POPEYE』とか、メンズ雑誌を見ててサンフランシスコ特集があって。
のどかで、カルチャーが溢れていて、素敵なところだと書いてあったんですよね」

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干場「なるほど」

松浦「”アメリカに行きたい!”という気持ちで、過酷なバイトを乗り越えて行ったのが18歳でしたね」

干場「サンフランシスコはどのくらい滞在されたんですか?」

松浦「5ヶ月いました。何もしてなかったですね、ただただ一人でいたという記憶はあるんですけど。
英語が喋れなかったので、人とコミュニケーションをとることができず、いろんなことに困ってしまうんですね」

干場「何に困ったんですか?」

松浦「英語も喋れない少年に対して、街も人も親切なわけではなくて。話すのも怖いし、何かするにも失敗するんじゃないかとか、不安が膨らんでしまうというか…アメリカに行ったのに引きこもっていたという(笑)」

干場「それでも生活はしないといけないじゃないですか?」

松浦「困ったことで、初めて自分の弱さに気付くというか……日本にいたら気付かないですからね。
困ったからこそ、工夫して”何かやってみよう”と初めて動いて、小さな成功が…」

干場「積み重なっていくと?」

松浦「自分から『おはようございます』って言わない限り、誰も『おはようございます』って言ってくれないんだとかね。
本当に初歩的なことに気付かされました」

干場「そうだったんですね」

松浦「旅っていうのは、一人になって、自分が動いて、いろんなものとコミュニケートして体感していくんだなとか。そうやって学んでいったというか、18歳ですから、今思えば子供じゃないですか?」

干場「そうですよね(笑)」

松浦「当時は、何もできなかったですよね(笑)」

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「船の歩き方:乗船編」

お休み中のクルーズコンシェルジュ・保木久美子さんに代わって、イラストレーターで、「おトクに楽しむ豪華客船の旅 クルーズはじめました」という本も出版されている、くぼこまきさんに代打をつとめていただきます。

くぼこまき:「船の歩き方・乗船編ということでお話を致します。
船に乗船してみて、自分の客室に行くとき、廊下が長い中でドアのデザインってみんな一緒で、どれが自分の部屋か分からなくなってしまうんですね。
旅に慣れた方って工夫をしてまして、寄港地で買ってきたマグネットとかを自分のドアに貼られたりするんですよね。印象的だったのは、今のお気持ちを書にしたためて掛けてあったりすると、自分の部屋の目印もになるしご近隣の方にも役立つんです。

乗船したら、初日は船の中を探検したらいいですね。クルーとまわる船内探検ツアーもあるので、メインダイニングの行き方、シアターの行き方を学んでいくと、
船の中でも工夫してる点に気付くんですよ。
エレベーターは船の前方を向いて開くようになっているとか、そういうルールがある船もあったりして、見ていくと気付かされる点もあるんですよ。
初日はまわっておくと、後々のクルーズライフをエンジョイしやすくなると思います」