6月、ワールド・クルーズに乗船していただくのは
国内外を問わず、旅の経験が豊富な、作家の島田雅彦さんです。

今週は島田雅彦さんにロシアの旅についてのお話を伺います。



ー 大陸の川と日本の河川の本質的な違い、そしてロシアの大きさを感じましたね ー


干場「島田さんは、大学時代にロシア語学科を専攻されているんですけど、そもそもロシア語を学んでみようと思われたきっかけは何だったんですか?」

島田「当時はまだ冷戦時代、世界がアメリカとロシアの対立で成り立っていたんですよ。日本はアメリカの同盟国ですから、アメリカのポップカルチャーは以前から入って来ていましたし、英語は得意だったのでロシア語も出来たら、世界征服が出来るかなとナイーブに思ったんですよ(笑)」

干場「そうですか、ナイーブに(笑)」

島田「もうちょっと他愛もない理由を言うと、小学校の頃、シベリア大博覧会でマンモスを見たんですよ。そこにロシア人がいて、"綺麗だな〜"と思ったのがきっかけかな(笑)」

干場「そうでしたか、実際に初めてロシアに行かれたのは何年代なんですか?」

島田「一番最初の訪問はモスクワオリンピックの翌年、1981年です」

干場「1981年のロシアはわりと暗いイメージなんですかね。逆に80年代の日本といったらバブル期ですか?」

島田「バブル期となると、もう少し後かな。高度成長は完成期に入ってましたね。その頃はロシアは停滞の時代と言われていたんですよ」

干場「人にもよると思いますが、わりと暗いイメージありますよね」

島田「暗いと思いますよ。冬場は日が短くてほんとに暗いですよ」

干場「やはり人間も天気に左右されるんですか?」

島田「もちろん、人間の気質は天気に左右されるでしょうね。その代わり夏は白夜だったりしますから、ペテルスブルグなんかは、夏の間に一年分の陽気になる。その時期はストレス発散的な傾向はありますね、それじゃないと保たないですからね(笑)」

干場「確かに、そうですよね」

島田「気候とか風土が憂鬱ですから、ロシア人はその憂鬱さを上手にコントロールする術を知っていると思います」

干場「それはどういう事ですか?」

島田「予行演習で憂鬱と戯れておくみたいなね(笑)定期的に憂鬱な気分を味わいつつ、時々酒で発散しつつという感じですよ」

干場「ロシアというと、お酒は何になるんですか」

島田「一頃まではお酒はウォッカだったんですよね」

干場「ウォッカですか〜(笑)、けっこう飲みましたか?」

島田「散々飲んで、酷い目に遭いましたね(笑)」

干場「どういう飲み方なんですか?」

島田「日本みたいにちびちび飲まないんですよね。基本氷なんかは無いですから」

干場「そういうサービス面もなかったんですね(笑)」

島田「製氷機付きの冷蔵庫なんか無いし、冬場は二重窓になっている間にウォッカの瓶を置いておくと、ほとんど冷凍庫ですから。それをグラスに注ぐと、油みたいにとろとろになってるわけなんですよ」

干場「それだけ寒いんですね〜」

島田「それで、乾杯の言葉が小話になってるんですよ。小話を一つ言って、乾杯して一気飲みですね。それを一人一人が順々にやっていくのでボトル1本がだいたい4〜5分で空いてしまうという飲み方なんですよ(笑)」

干場「いやいや、それは凄いですね(笑)20歳の時に、まだソ連時代に現地を旅されている島田さんですけど、その後ロシアになってからもけっこう行かれてるんですか?」

島田「はい、旅先としてロシアは外国としては一番多いですかね」

干場「ロシアで見た、忘れられない景色はありますか?」

島田「シベリア鉄道はフルに乗ると7泊8日くらいかかるんですけど、退屈だと思ったので半分だけ乗ったんですよ。それでも3泊4日かかるんですけどね」

干場「どこからどこまで行くんですか?」

島田「普通はモスクワからハバロフスクまで、僕はイルクーツクというところからハバロフスクまで3泊4日で乗ったんですけど、景色が変わらないんですよ(笑)」

干場「グレーな感じで?(笑)」

島田「冬だったので、より一層ですよね。陸上を移動していくと、国土の広さを実感出来ますよ。冬場に北海道のオホーツク海、あそこに流氷が流れてきますよね。あの流氷というのは、シベリアを流れているアムール川の水が凍ったものなんですよね」

干場「それが流れ流れて、来てるわけなんですね」

島田「その流氷の原産地であるアムール川を初めて見た時に、大陸の川と日本の河川の本質的な違い、そしてロシアの大きさを感じましたね」



「カジュアル船・プレミアム船・ラグジュアリー船」おすすめの船は?

干場「船にも色々な種類があるとお聞きしたので、そのあたりを保木さんにお伺いしたいと思います」

保木「みなさん、豪華客船って一種類だと思っている方が多いと思うんですよ。客船はだいたい3つに分けられるんですね」

干場「その3つというのは何になるんですか?」

保木「カジュアル船、プレミアム船、ラグジュアリー船の3種類なんですね」

干場「その3つの違いは何なんでしょうか?」

保木「カジュアル船は料金が安くて大型なんですよ。5万トン〜20万トン、お客様の数も1500人〜6000人ですね」

干場「すごいですね、それは一つの街ですよね」

保木「レストランもバーもプールもいっぱいあるんですよね。ご家族連れが多くて、お子様向けのアクティビティが充実していますね。ただ、人が多いので並んだり、待ったりという事はあるかもしれませんね」

干場「遊園地に行っている、そのような感じですかね」

保木「プレミアム船はだいたい4万トン〜12万トン、これも最近かなり大きなのがでていますけど、お客様の数は700人〜2500人くらいです」

干場「それでも多いですよね、ちなみに保木さんがお好きな船はどれですか?」

保木「私はラグジュアリー船ですね。毎回は乗れないのでラグジュアリー船に乗ると、自分が豊かになるというのはありますね。干場さんが先日乗られたのはラグジュアリー船ですよね。あれは5つ星クラスの船ですよ」

干場「あれは極上の体験でしたね(笑)」

保木「楽しかったですよね。寄港地も良かったですしね」

干場「リスナーのみなさんにおすすめするとしたら、どの船ですか?」

保木「最初、カジュアル船に乗られて体験されるのも悪くないと思いますよ。値段もリーズナブルですし、そこから色々な船に広げられても良いと思いますよ」

干場「みなさん、カジュアル船からクルーズを楽しんでいただければと思います」