こだわりのある暮らし

牧瀬里穂さん(女優)×山本浩未さん(ヘアメイクアーティスト)

2017

10.01

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季節を愛でる



山本
最近ね、室礼を習いはじめたんですよ。室礼というのは、整えることなので、昔だったら、床の間があって、掛け軸があって、お花が飾ってあったりしたじゃない。あとは、お正月にお餅を用意するとか十五夜におだんごを乗せるとか、そういうこと全体を室礼と言うんですけど、わたしが今、お稽古しているのは、季節の行事に合わせて、果物や野菜とか生きているものを盛って、自然に感謝するみたいな、そういうことを、習っています。

牧瀬
自分で学んで、家に帰って実践したりしているの?

山本
日本には、それぞれの季節の行事があるんだけど、有名なのは1月1日、お正月とか3月3日のひな祭りとか、端午の節句とかいろいろあるんだけど、小さい頃は親がやってくれたり、学校でやってくれていたけど、大人になったらそういうのを一切わからなくなっているというか、あまりに毎日、時が過ぎているから、季節を感じないまま、生きてるところがあって、もともとそういうのが好きだったんだけど、そういうことを何も知らずに、過ぎていったこともあったので、このお稽古に行くと、次の月のことを教えてもらえるの。お茶でもそうでしょ?

牧瀬
もちろん。お茶は全部季節だから。

山本
でもそういうのがいろいろ結びついて、云われを聞きながら盛り付けているのが楽んですよ。それがあるおかげで季節をちゃんと感じられるようになった。

牧瀬
たしかに。この仕事は、季節を早どりしてどんどん撮影したりするので、季節を感じられないから、わたしもお茶のお稽古で、勉強になっています。

山本
日本人が知っておくべきことがいろいろあって、あまりに奥が深すぎて、お稽古で先生に聞いたりとか、室礼のお仲間からいろいろ聞かせてもらうことをベースに生活していると、街のいたるところに季節のものがあったりするわけですよ。なんでお菓子屋さんにこのお菓子が並んでいるだろうとか、何でスーパーにこの野菜が並んでいるのかそれがわかると、楽しい。

牧瀬
すごくわかる。

山本
このお稽古をはじめて今、2年、たったところかなぁ、生活が深くなったというか、地に足がついた気持ちがでてきたのと、旅行に行っても、その土地のものや季節のものを美しいと思えるようになった。


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家が人を作る


牧瀬さんの旦那さんといえば、国内外のさまざまなフィールドで活躍するクリエイティブ・ディレクターのNIGOさん。日本文化を大切にする牧瀬さんと、世界を股にかけるNIGOさん。そんなおふたりが暮らす、こだわりの空間についても伺ってみました。

山本
里穂ちゃん家はすごい引っ越しが多いですよね。

牧瀬
そうね、3年に一回くらい。今は京都にも家を考えているので、家のことは全部夫まかせ、インテリアも場所もだから、わたしのこだわりってなんだと思う?客観的にみて。

山本
キッチンじゃない。

牧瀬
キッチンもそうだけど、インテリアも全部夫だし、そこに何も文句は言わない。

山本
柔軟性があるんだよね。

牧瀬
柔軟性なの?こだわりがないの?

山本
いつも綺麗にしているよね。

牧瀬
掃除は好き。きれいなほうが気持ちいいし、帰ってきた時に気持ちいいほうがいいし、家にいるのはすごい好き。家にいるから夜遊びもしないし、お肌のケアもできるし、なんでみんな家にいないの?

山本
一番、最初にふたりが住み始めた家に遊びに行った時にショップみたいだった、美術館みたい、生活感がまったくない、すごいすてきなんだけど、ここに人が住んでいるの?みたいな感じだったのよ、それが家を変わっていくうちにだんだん居心地のいい家になってきたね。

牧瀬
それは嬉しいな。

山本
毎回ちょっとずつ変化していて、最初の家は招かれたこっちも緊張した、でも今の家は、かなりリラックスできるというか、それは奥様の力なのかなと思ったけどね。

牧瀬
わたしかな?京都の家は茶室も作るし。

山本
今度の茶室は里穂ちゃんがすべて責任編集でしょ?

牧瀬
夫は、お茶をやっていないので、もちろん先生と相談しつつもすごく悩みました。お茶室は床柱ひとつとっても、ものによっては雰囲気が変わってくるので、いいお茶室ができるといいなぁ。

山本
それが里穂ちゃんの一番のこだわりになるのかね。

牧瀬
お茶室があってもそこからお道具をどういうものを集めて、出すかも季節によって違うし、楽しみだなと思っています。

山本
わたしの住まいの特徴はリビングが、いつもすっきりすることが絶対。そこは誰がいつ来てもいいように、すっきりさせるのを意識して、すごく長いテーブルがあるので、それをメインにインテリアを考えています。

牧瀬
インテリアだけではないけど、引っ越し先の決め方も占いの方に聞いたり、日にちとか全部決めてるんでしょ?

山本
里穂ちゃんそういうのしないでしょ?

牧瀬
夫が、ある日突然、”あそこに引っ越すこと決めたから”と言うの。「あ、そうなんですか」みたいな感じなんですね、

山本
それで、引っ越す勇気がすごいなと思ってしまう。一回、占いで知ってしまうと、怖くて簡単に引っ越せないと思ってしまうわけ。今回の引っ越しはしばられて大変だったけどね。

牧瀬
引っ越しした日がいい日に、とりあえず行って、寝袋で寝ていたじゃん。

山本
そうそう。寝袋ではないけどね。仕事が立て込んで引っ越しができないので、20日間くらい、夜だけそこに寝に行っていた。

牧瀬
すごくないですか?

山本
そういうのがきらいじゃないのよね。

牧瀬
それ好きなことなんだ!

山本
きらいじゃないけど、すごい大変だった(笑)。

牧瀬
そのへん真逆で、わたしは引っ越しするとなると、事務所の人たちに何日も前からお休みもらって、きちっと万全の体制を整えて引っ越し業者さんを迎えたいけど、そういう引っ越しもあるんだ。こういう刺激とか自分の固定観念を崩してくれる存在っておもしろいなぁ。趣味が一緒だから合うけど、考え方は真逆な感じかもね。


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