インスピレーションを得る旅

田丸麻紀(モデル、タレント)×松浦美穂(へアサロン「ツイギー」オーナースタイリスト)

2019

10.04

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ともに、母親であるおふたり、仕事も第一線で活躍しながら、オフには、世界を旅するのも共通点です。

未来を作る教育



松浦
自分がビジョンを持っているか、持っていないかは、私は旅で決まってる気がして、例えば、世界一の幸福国も、なんで幸福度ナンバーワンと言い切れるのか、そうところに常に疑問を持つというか目で確かめないと、耳で聞かないと気が済まないタイプで、そこに住む人たちとの交流するのが、私たち家族の旅のテーマなんですよ。常に高級ホテルは一泊したとしてもAirbnbで一軒家借りるとか、借りた隣の人と仲良くするとか、例えば、レストランの人に素敵なライブがあると聞いたりすると、そこに見に来ている人たちとなるべく喋るようにして、明日夕飯食べにいってもいい?とか、

田丸
いきなり、その距離感。

松浦
でもね、秘境に行けば行くほどそれは可能なんですよ。一回知り合うと、ご飯食べにおいでよみたいに話をしてくれるんで、あと、秘境に住んでそこから一生出ないのに、ちゃんと英語が喋れるっていう国が多い。

田丸
そうなんですね。

松浦
日本人の方が喋れない。それは教育かなって思うんですよね。

田丸
松浦さんがおっしゃったように住むように旅するといえば、私は、まさにちょっと前にバリに行ってたんですけど、もう、バリは20回超えて行ってたはずなのに、リゾートのエリアをいままでうろうろしていたと思うんですよ。神秘的で素敵なところだなっていうイメージはすごくあったんですけど、今回初めて住むような形で家を借りて、そこに住んで、子供の学校を見に行ったりと動いてみたら、今まで見たバリと違う景色と情報が入ってきて、バリってこんなに素敵なとこだったんだ、移住したいと思うくらい、きゅんきゅんしたんですね。同じ国でもやっぱり見方とか過ごし方によって全然違いますね。

松浦
とくに今回、麻紀ちゃんが行ったところは、私も以前、訪ねた場所と同じ。

田丸
グリーンスクールという魅力的な学校なんですよね。

松浦
日本で3.11とかちょうど大変なことがあった後に、子供をどこで教育させるべきか、親として考えるじゃないですか、その時にひとつの選択としてグリーンスクールの名前を聞いた時に、とりあえず何も考えずに行ってみて、2週間、娘がサマースクールに行ったんですよ。当たり前に共通語はもちろん英語だし、英語のレッスンがあるわけでもないのに、子供同士だからすぐにコミュにケーションとれるし、遊びに行くと竹を編んでみたり、土で立体を作ったりとか、

田丸
そうなんです。本気の自然と戯れながらの教育ですよね。

松浦
パーマカルチャーとサスティナブルをベースに子供たちに当たり前にトイレのね、

田丸
そうそう、昔の言葉でいうとボットン便所みたいなお手洗いで、でもそれをちゃんと肥料にしてね。

松浦
子供たちがちゃんと読めるように理由が書いてあるのね。

田丸
肥料にして裏庭で作ってるお野菜がこんな風に育って、そのお野菜が学校内で売られていたり、家庭科や数学の授業で使われたり、すごい伸びやかな学校で感動しましたね。

松浦
すごくいい考え方ですよね。そういう考え方を持ってる人たちが多分未来を作っていくんだろうなっていう気がするんだよ。

田丸
そう思います。


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過去の経験から学んだこと


エコロジーといえば、松浦さんは、人間本来の自然治癒力に着目し、国産にこだわったヘアケアプロダクツ「YUMEDREAMING」を発表されたり、身体にやさしいメニューを提供するカフェも手がけています。

松浦
20代の頃、美容師という職業柄、先輩たちから遊ばないと駄目だと言われ、遊び場で仕事をゲットしろくらいの不思議な世界でしたよ。それが自分ではなんかあまり馴染めずと言いながら朝まで踊って、踊り子でしたね(笑)。

田丸
想像できない。

松浦
それと同時にお酒、タバコの世界。という20代があったから20代後半でロンドン行ったんですけど、ロンドンで本当にタイミングよく出会った人たちが、ラテンのイタリア人フランス人とアジア人、イギリス人は最後に友達になるけど、やっぱり外国から来た人たちと知り合うことで、一つの文化が見えたっていうか。私たちが日本にいて感じることと、外から見た日本は全然違うんだなっていうことをまず一つ感じた。その頃ちょうど湾岸戦争があって、日本は、そういうことにはあまり気にしないけど、海外の人たちは常にそれが主軸なわけで、日本は、幸せボケしてんじゃないかな、他人事に思ってんじゃないかなっていうのは友達と電話で話した時に感じた。ロンドンに住んだことがきっかけで、遊ぶ部分でも感性の部分でも勉強になったんだけども、もっと世界人を知りたい、地球人を知りたい、同じ地球の中に住んでいるのに、日本は幸せで、何か特別考えることないと思ってた時代だったから、余計に80年代90年代2000年になるにしたがって、他の国よりも厳しくなってきたんですよ。そういうことを冷静に受け止める、そこを知ることによって、子育てやサロンのお客様との会話にも役に立つ、それに共鳴してもらえる人たちが「ツイギー」に集まってくださっているのかなっていう気はしますよね。


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田丸さんが、定番アイテムを1年着回す術を公開している「田丸麻紀のCode Book」は、大和書房より発売中です。田丸ショートヘア”のつくり方や、バッグの中身、子育てのこと、美容のことなどもプライベートな情報を余すことなく掲載されています。

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