オンエアレポート

03
18
Thu

2021-03-18 内田也哉子 さん



内田也哉子さんが翻訳された絵本
『こぐまとブランケット〜愛されたおもちゃのものがたり』
早川書房から出版されました。

どんなときも少年と一緒だったブランケットと
テディベアが、ふとした瞬間に離れ離れに
なってしまう…という物語。

著者は、ロンドン生まれの児童文学作家
L.J.R.Kellyさん。
「チョコレート工場の秘密」などで有名な
児童文学作家、ロアルド・ダールさんのお孫さんです。
なんでも、ケリーさんの従姉妹が飛行機で
羊のぬいぐるみをなくしてしまったことがあり
この物語を思いついたんだそう。

そして、イラストは、イギリス在住の
たなかようこさんが手がけられています。

内田也哉子さん
「物でも、人との出会いでも
残念だけれども、いつかはなくなってしまう。
そういう時に、今ある瞬間、関係性
このひとときが、まるで奇跡のように
大切に思えてくるという良さもある。
でもそれは終わりがあるからこそという
捉え方もあるし、ずっと自分の心の中に
生き続けているよっていうことかもしれないし
大事なのは一緒に過ごしたひとときを
どう自分が捉えていくか、自分の心の中で
温めて言って膨らましていてっていうことが
一つのテーマなのかなって。
私は子どもが3人いて、上の2人は成人して
3人目の子が10歳。
車で学校に送っていくんですけど
ふとした瞬間に
“ママ、いつか僕の面倒を見なくて
いい日が来るよ、きっと”って言ったんです。
そのときに、切ない!と思った。
私は送り迎えがとても好きで、その時に
二人で何気ない会話をしたり…
親密な空間じゃないですか。
息子は多分“楽になるから良かったね”って
いうぐらいの意味で言ったんだと
思うんですけど、私は“こぐまとブランケット“を
読んだときに、子どもが親から巣立っていく
瞬間とか。どちらかというと、そういう風に
捉えたんです。」




スタジオでは美雨さんが絵本の一部を
朗読させていただきました♪

――――――――――――――――

【森永乳業 Cafe Talk】
ゲストの方に「もっとリラックスしていただこう!
ホッと一息ついていただこう!」というお時間。
用意した商品に隠されている質問にお答え頂きます。

Q.どんな子どもでしたか?

美雨さん
「お母様の樹木希林さんの方針で
子どもにおもちゃはいらないという
ポリシーだったそうですね?」

内田也哉子さん
「極端な人で、本当に一個もなかった(笑)
自分が子どもを持ってみると、母が何を
伝えたかったのかなっていうのは
なんとなくわかってきたんですけど。
母は戦後に生まれ育って、物が無い時代に
成長して、大人になる時には物があふれてしまう。
その高度成長期とか消費社会に対する
ちょっとしたアンチテーゼというか。
なるべく少ないものの中で、子どもをあまり
子ども扱いしすぎないで、家の中にある
お鍋や椅子、傘を広げてお家を作ってみたり。
絵を描くことも、それでとても好きになった。
数冊だけ絵本は置いてあったので、そこで
出会った絵本や、親が見ていた画集とか。
情報が少なかった分、当時、見聞きし
触ったものが、とても色濃く残っている。
すごく極端な教育方針ではありましたけど
こういうのもありかな(笑)」