オンエアレポート

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26
Wed

2021-05-26 ダンサー 田中泯さん




世界的ダンサーの田中 泯さんが
ディアフレンズ初登場!

1945年、東京うまれ。
1974年に活動を始め、1978年に
ルーブル美術館で海外デビュー!
2002年「たそがれ清兵衛」で日本アカデミー賞
新人俳優賞、最優秀助演男優賞を受賞。

坂本龍一さんとはご友人でもあり
一緒にお仕事もされています♪

田中 泯さんと柳楽優弥さんがW主演をつとめた
映画『HOKUSAI』が5月28日から公開されます!

日本が世界に誇るアーティストで浮世絵師の
葛飾北斎を描いた作品。
去年は北斎の生誕260年。
今年で没後172年になります。
90歳という、当時の平均寿命からは考えられないほど
長生きだった葛飾北斎の生涯を
青年期を柳楽優弥さん、晩年期を田中泯さんが
演じています。

美雨さん
「北斎が歳を重ねてからもギリギリまで
好奇心や情熱を失わずに、最後まで
描き続けたんだなぁというのを初めて知りました。」

田中 泯さん
「変わり続ける。本当に羨ましいですよね。
それが、全うできた。まだまだ生きたい
もっと俺は変われるって…凄いですよね。」

美雨さん
「ご自身と通じる部分というのはありましたか?」

田中 泯さん
「僕たちって、個性を大事にしろって
散々言われるじゃないですか。
それはもう生まれたときから、誰もがみんな
唯一の人間として生まれるわけですよね。
その印を持っているじゃないですか、
誰ひとりとして同じ指紋の人はいないんですよね。
みんな、唯一無二なんですよ。
誰もが一回しか生きられない。
そういう人生を最初から
決められているわけじゃないですか。
どう生きるか、自分勝手に決めていいわけですよね。
それを北斎は、世の中は何でこんなに不自由なんだと
ぶつぶつ言いながら生きていたわけですよ。
そこは似ている(笑)
(略)
北斎って孤独で自意識の強い人という解釈が
強いんですけど、僕はそうじゃないと思う。
ものすごく利他、他者の利益を考えている。
絵の歴史のなかでも、あんなに働く人を
克明に描いた絵描きって、世界的にも
北斎しかいない。瞬間的に人の体をつかんで
再現するって驚異ですよね。」




☆ 映画『HOKUSAI』オフィシャルサイト ☆
     2021年5月28日公開!!


♪田中泯さん リクエスト♪

M. Citeras/Lajko Felix

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<拝啓、なじみたち>

Q. いまだに忘れることのできない後悔とは?

田中 泯さん
「もう、随分、昔の話なんですが
父親が末期がんで亡くなったんですよ。
医者に話をされて
“わかりました。じゃあ今から僕は父にその話をして
最後まで頑張ろう。父は強いから大丈夫です”
って、かなりプライドに満ち溢れて
先生に言ったんです。
そうしたら、そばにいた看護婦長が
そんなことしたら他に移ってくださいって。
その時代は本人に伝えないっていうのが
世の中の常識だったんです。
忘れることも多いんですけど、その時の後悔。
結局、伝えなかったんです。
それから、父の臨終までずっと付き合ったんですけど
すごかったです。」

美雨さん
「胸につかえてるものがずっとあったでしょうね。
でもお父様わかってらっしゃったでしょうね、きっと。」

田中 泯さん
「死ぬ前の日にも話をしていて、そのときに
一つ質問したいって親父から言われて。
“踊りは本当に男の仕事か?”って。
まだ自信のなかった時代だったんですけど
気をつけをして“男の仕事です!”って
答えたんです。」

美雨さん
「お父さんは最後にやはり泯さんが
人生をかけて踊っているっていうことを
確認したかったでしょうか。」

田中 泯さん
「そうだと思います。すごく心配を
かけていましたからね。男が踊りを目指す
人間なんてほとんどいなかった時代。」

美雨さん
「反対はされていたんですか?」

田中 泯さん
「しなかったです。恩人ですね、親は。」



◇◇◇田中泯さん オフィシャルサイト◇◇◇