オンエアレポート

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Wed

2021-06-09 高野 寛さん


今月の「ディアフレンズ」は、近年、再評価され
リバイバルヒットしている「CITY POP」サウンドに注目。
様々な方をゲストにお迎えしてお送りしています!

今日は、高野寛さんが登場!!
高野センセイに“シティ・ポップ”とは?
ずばりお答えいただきました!!

美雨さん
「高野さんが“シティ・ポップ”の人という
印象はなかったんですよ。」

高野寛さん
「なんか最近は、そういうくくりに
カテゴライズされるみたい。
“シティ・ポップ”って、“渋谷系”と同じぐらい
すごくふわっとしたジャンル。
いろんな考え方があると思うんですけど
僕にとっては、70年代末ぐらいに
“ニューミュージック”という言葉が出てきて
ユーミンを代表とする、今までの歌謡曲と違う
洗練された邦楽みたいなイメージだったんだけど
ユーミンも、もちろんですが
細野晴臣さんを中心とした
“ティン・パン・アレー”という素晴らしい
アーティスト集団がサポートして作っていった
音楽の流れがあるんだけど、そのルーツは
“はっぴぃえんど” “シュガー・ベイブ”の
人たちが、中心になって動いていた。
その辺りの人たちが作り上げた音楽が
“シティ・ポップ”の源流じゃないかな。」

美雨さん
「ジャンルとして、こういう楽器を使って
こういうリズムで、というのは、明確には
ないんですか?」

高野寛さん
「う〜ん…ある程度はね言えるかな
主にアメリカのニューヨークや
ウエスト・コーストのシンガーソングライターの
音楽に影響を受けていて、それまで
あまり使わなかったメジャーセブンという
コードを多様していたり。
それまではセブンスって、どっちかというと
ちょっと土臭い響きだったのが
メジャーセブンで、ちょっと都会的な
ときに、海の匂いがする、ふわっとした音に
なっていく。
それが大きかったかもしれないですね。」
(略)
日本のシティポップに関しては、詞のイメージも
すごく大きいと思う。
ユーミンの“中央フリーウェイ”という曲が一番象徴的。
実際には中央道じゃないですか。
ビール工場や競馬場、実在するものを歌っているんだけど
そこが幻想の風景みたいに聞こえる。
だから想像上のシティでもあるんですよね。
当時バブル前後でもあり、そのままこういう
未来が来るといいなって、幻想を歌っていた
部分もあると思うんですよ。
だから、今の東京の雰囲気とは
ちょっと違う面もあるし
失われた理想みたいなこともあるし。
だからこそ、いつまでもキラキラして
いるんじゃないかなと思う。」


♪高野寛さんのシティ・ポップ選曲♪

M. かたおもい/吉田美奈子

作詞・作曲は矢野顕子さん!!


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Q.この曲の“間奏”が好き!!

☆ビートルズ『In My Life』
「バロック風というか…子どもごころに印象的で
打ち込みで完コピしました。」




☆YMO『RYDEEN』
「馬の蹄みたいな音が入っていて
黒澤映画の戦闘シーンをイメージしたって
話を聞いたことがありますね。」




☆ヴァン・ヘイレン『Jump』
ギターソロでいうと?!
「(コピーは)できませんでした(笑)」



◇◇◇高野寛さん オフィシャルサイト◇◇◇