Dream Heart(ドリームハート)

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REPORT 最新のオンエアレポート

Dream HEART vol.219 反田恭平さん

2017年06月10日

先週に引き続きお迎えするのは、話題のピアニスト・反田恭平さんです。

反田さんは、1994年生まれで、22歳。
2012年、高校在学中に、第81回日本音楽コンクール第1位入賞されました。
これは史上最年少の記録です。併せて、聴衆賞を受賞されています。
その後、桐朋学園大学音楽学部に入学するも、
ロシアのピアニスト、ミハイル・ヴォスクレセンスキー氏の推薦によりロシアへ留学し、
チャイコフスキー記念国立モスクワ音楽院に首席で入学しました。

2015年に、日本コロムビアより、アルバム「リスト」でCDデビューされ、
現在は、国内外にて演奏活動を意欲的に行っていらっしゃいます。

今週は、「今後の夢」や、全国で行われるリサイタル『反田恭平ピアノ・リサイタル2017全国縦断ツアー』について、お話を伺いました。




──自分の音楽を未来に繋いでいく

茂木:テレビ番組「情熱大陸」で、”今後は違うステージで活動する”というようなことをおっしゃっていましたが…。

反田:はい。今後は、学生に戻りますね。

茂木:演奏活動を続けながら、学業を両立出来るような学校に行かれるんですか?

反田:そうですね。ヨーロッパの方の学校に行こうかなと思っています。

茂木:反田さんはいろんな意味で例外的すぎちゃって、反田さんにとって学校っているのかなって思ってしまうくらいなんですよ。

反田:僕自身も、一時は”学校なんていらない”と思ったんですよ。ただ、逆に「学校を作りたい側」にもなったんです。やっぱりピアニストっていうのは作曲家ではないので残せるものが限られているとは思うんです。
だから、音源や功績よりも、後輩指導だったり、後世に残るようなものを作りたいと思っています。僕なんかは80歳の方からロシア音楽の伝統を教わりましたし、「生涯、ロシア音楽を伝承し続けて欲しい」と先生がおっしゃってくださったんです。
この世界、まだピアノを見たことない子供たちがいるかもしれない。そこに行って弾いてあげたいな、と思いましたし、その延長線でつながって行った事として、ゆくゆくは日本に音楽院を建てたいんです。

茂木:日本にはいわゆる音楽院は現状無いってことですか?

反田:素晴らしい先生と素晴らしい環境下の元、日本の音楽大学があって、僕もすごくお世話になったし、素敵だと思うんですけど、逆の価値観で見てみると、日本発信で世界に行く子たちはいるけれど、海外から日本に来る音楽家っていないんですよ。
確かにヨーロッパで始まった音楽なので仕方ないとはいえ、日本からも素敵な作曲家が出ていますし、今もいます。こんなにも綺麗な国なのにもかかわらず、海外から音楽家が来ないのか。
そこには違う問題があるのではないかと思ったので、逆に日本から世界に音楽を発信したいと思ったんです。

茂木:では、将来は音楽院の設立も視野に入れているんですね。

反田:そうですね。

茂木:…反田さん、本当に20代ですよね?(笑)

反田:(笑)。でも、20代だからこそ、考えなければいけないと思うんですよ。
誰のために弾いているか。って時々思うことがあって、留学し始めた当初なんかは誰のために弾いているのか分からないこともあったんです。
ただ、先生から「君に才能があったとしよう。その才能は自分自身に使うものなのか。それとも、人のために使うのか」って言われた時に、
それまでは自分のために弾いていたところが伺えていたので、人のために使ってみようって思ったんです。

茂木:なるほど!

反田:なので、誰かがやるのではなく、俺がやるっていう気持ちでなければ無理だと思うんですよね。




──SNSを使ったプログラム


茂木:今月21日にリリースされるアルバム「月の光〜リサイタル・ピース第1集」では、コンサートでやる楽曲をあらかじめCDで予告しているじゃないですか?でも、コンサートで弾いた音源を即座にCDにして販売するということもやられていますよね。

反田:そうなんです。前半で弾いたものをライブ録音して、後半にスタッフさんたちがCDにまとめてくださったものを販売しました。

茂木:これは画期的ですよね!これは反田さんが考えられたんですか?

反田:色々と会議をした結果なんですけど、やっぱりライブの良さっていうのはあると思うんです。コンサートもライブであって、コンサートで感じた気持ちを家に持って帰っても、その気持ちがあるようにっていう願いから実現しました。

茂木:すごいですよね。日本に音楽院を…っていうこともそうだけど、アイディアの出方が自由ですよね。そして、アルバム「月の光〜リサイタル・ピース第1集」に基づく全国ツアーが、7月から全国13か所で開催されます。これは楽しそうですね!

反田:今回、プログラムも頭をひねって考えまして、2つのプログラムがあるんですが、一つはSNSで「反田に何を弾いてもらいたいか?」ってアンケートをとったんです。
400件以上の回答が来たので、それをまとめて多かった順に演奏する、というのを演ってみたかったんですけど、それだとプログラムのバランスが崩れてしまうので、料理のフルコースと同じで、前菜から始まり、アンコールはデザートで終わるようにしました。
いきなり最初に肉料理が来てもお腹がもたれてしまいますし、そういうことを考えながらまとめましたね。

茂木:世間が思い浮かべるエリートピアニストの道とは全く違う道を歩んで来ている反田さんですけど、今後はどうしていきたいと考えていますか?

反田:自分自身も何が起こるか分からないと思いながら生きているんですけど、モットーとして「その日練習した最後の音に悔いを残さない。明日死んでもいいように練習する」って思っているんです。

茂木:国際コンクールに出られる予定とかはあるんですか?

反田:今、30年後までプランがあって、そのうちの段階としてチャンスがあれば……。ただ、いずれ自分に新しい壁が来るだろうな、とは思うので、覚悟して受けなければいけないと思います。
準備期間を見据えて挑戦しようかなと思っています。人生一回きりなので、楽しんでいきたいですね。



「反田恭平 公式サイト」

●月の光〜リサイタル・ピース第1集 / 反田恭平
2017.06.21 Release


(Amazon)


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