Dream Heart(ドリームハート)

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Dream HEART vol.673 株式会社エアウィーヴ代表取締役会長兼社長 高岡本州さん 「制約の中で行動したことが転機に」

2026年02月21日

今夜ゲストにお迎えしたのは、“睡眠の質を変えるマットレス”を開発された、株式会社エアウィーヴ代表取締役会長兼社長の高岡本州さんです。

高岡社長は、1960年、愛知県のお生まれです。

名古屋大学工学部応用物理学科をご卒業後、1985年、慶應義塾大学大学院経営管理研究科で修士号を取得され、父親が経営する、日本高圧電気に入社されます。

1987年には、スタンフォード大学大学院の経済システム工学科の修士課程を修了され、2004年、倒産寸前だった伯父の会社を引き継ぎ、釣り糸の製造技術を応用した、機能性寝具「エアウィーヴ」を開発し、寝具業界に大きなイノベーション起こされました。

いまではトップアスリートから一般のご家庭まで、幅広く支持されるブランドへと成長を遂げていらっしゃいます。


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──脳波を動かさずに寝返りが打てる

茂木:エアウィーヴのマットレスなんですけれども、超高反発性の素材「エアファイバー」というのはどういう特徴があるんですか?

高岡:実は、「高反発」と言うよりも「復元性が高い」という言葉が正確なんです。要は、押した時にすぐ戻る。バネの特性がそのまま生かされている。しかも、素材は樹脂の細かい糸状のものが固まっているものなので、多次元のスプリングの塊なんです。

茂木:なるほど。前はマットレスと言うと、スプリングが入っていて(体を)支える商品もありましたよね。それに比べると、エアファイバー、エアウィーヴは、面で(支える)と言うか。

高岡:バネをもっとミクロに、小さいものが細かく集まったというふうに考えてもらっていいので。つまり、どの方向からでも同じ力に戻る。寝返ろうとした時に寝具が押し戻してくれる。
ですから、自分の体の力を使わずに体位変換ができますので、寝た後で体を動かす時に、脳を使わないんです。筋肉がそのまま動いて自然に寝返る、と。

茂木:明け方に目が覚めてしまうという悩みを持つ方も多いと思うんですけど、聞くところによりますと、これにも効果があると伺ったんですが。

高岡:明け方に目が覚めるというのは、同じ姿勢で寝ているといけないので人間は体位変換で寝返りを打つんですが、明け方で眠りが薄くなる時に体を動かそうと思うと、もし沈んだ状態のマットレスだと脳波が動きますよね。そこで覚醒してしまうんです。
(エアウィーヴだと)それが少ないので、朝までそのままずっと眠れる、というふうによく言われます。

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茂木:夜明けに少し早く目覚めてしまってまた寝られないという方は、これを試してみていただいた方がいいですよね。

高岡:ええ。だから、一番最初の時はどういう方に使っていただいたか、と言えば、アスリートに使ってもらう前に、引退したアスリートに使ってもらったんです。
ある時、商品を渡して感想を聞いたら、「朝に起きなくて寝過ごすようになってしまった」、と言われました。

茂木:それは嬉しいですね。

高岡:すごく嬉しかったですね。

茂木:よく「人生の3分の1は寝ている」と言いますけど、脳科学の立場からも、眠りというのは非常に重要なので、皆さんも睡眠に注目していただきたいと思います。

──釣り糸の技術がマットレスに

茂木:社長、今目の前にこのエアウィーヴのサンプルがあるんですけども。いや、すごい反発力ですね!

高岡:そうですね。押した分だけすぐ戻るんです。

茂木:今このエアウィーヴのマットレスの素材を見ていて何か似てるな、と思ったんですが、実はこれ、元々は…?

高岡:はい。元々は、釣り糸とかああいった糸を出す時に、調整段階でくちゅくちゅになって固まった素材がヒントになったんです。この反発力があったので、それをこういう技術に応用した、ということです。

茂木:これは、何が発想の元になるか分からないですね。社長がお引き受けなられた、伯父様の会社のビジネスが元になっている、と。

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高岡:はい。元々私は電力機器を作る家業の会社があって、叔父がその会社の株を持っていたんです。伯父の会社が倒産しそうになって、その負債を、彼が持っている株の金額を私が買い取ることによって補填して、そこにくっついてきたのがこの会社です。

茂木:それがスタートだったということですね。
でも、リスナーの皆さんも、人生でいろんな制約を感じたり、自由にできないと感じている方がいらっしゃると思うんですけど、高岡社長もその時点ではいろいろ制約があって、そこでこの逆転のエアウィーヴが出てきた、ということですもんね。

高岡:そういう意味ではまさにそうで、制約の中でちょっとお荷物を引き受けた、と。持っている技術が釣り糸を作る機械でしたが、もう競争力がなかったので、そこの持っているクッション材の技術を使って何か新しいことを始めないと、と思いました。そこで一番応用できるのが寝具だろう、ひょっとしたら寝具だったらいけるんじゃないか、と考えたことがはじめですね。

茂木:「制約こそが人間の創造性のもとだ」というね。これは脳科学の知見ともぴったりですし。
あとは伯父様との人間関係とか、あるいはお父様との人間関係とか、しがらみが色々あることもですね。リスナーの方もこれが大変なのよと思っている方がいらっしゃると思うんですけど、社長はそこを逆にうまく活かされた、ということなんですかね。

高岡:そうですね。今考えてみると、伯父の、いわゆるちょっと無理な頼みがあって、何とかそれに動いた部分が自分としては1つの転機だったのかなと思います。

茂木:その時は、かなり必死に考えたんですか?

高岡:最初は、何とか寝具ができるかな、ぐらいの感じで2年ぐらいはやっていたんです。でもその時にこれじゃ駄目だなと思って、いわゆるBtoCの「エアウィーヴ」というブランドを作ろう、と。そう思ったところまではいいんですけど、そこで踏み込んでしまったところからが大変だったんです(笑)。
これをいろんな寝具メーカーに売りに行ったりするんですが、皆さん、評価してくれないんですね。他の寝具が売れているので。僕らが「イノベーションのある事実ですよ」と言っても、もうブランドもチャネルも販売店もあって売れているので、「もういいよ、そんなの」という感じなんです。

茂木:成熟市場と言うか、もう寝具はコモディティ化してしまっていた、ということですよね。

高岡:そうです。そうすると、2年もやってきて想いがあるので、「なんで?」と、ちょっと腹が立ちますよね。その辺ぐらいから「じゃあやってやろうか」という感じになってきたんです。

茂木:そこで引き下がっていたら、今のエアウィーヴはないということですか。

高岡:ないですね。

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