TOKYO FM SUNDAY SPECIALEARTH×HEART LIVE 2012 -pre special vol.1-2012.2.26. (Sun) ONAIR

フィッシュマンズ茂木欣一×サカナクション山口一郎

鹿野_EARTH×HEART ライブ 2012は4月15日に開催されますが、3月11日から1年経った後で、まだ何も終わっていないこの日本で新しく僕らの日常と地球の日常というものを考えていこうよという趣旨に溢れたイベントだと思います。そういったイベントに出演するという事をどう感じていますか?

茂木_うん・・・日常こそ大事だよね、と思います。だって日常が壊されてしまった人達が沢山いて、普段当たり前にしていた日常こそが素晴らしかった事に気持ちが戻ったから、今はそこを大事にしたい。あとね、その土地土地で開かれる「祭り」ってあるじゃないですか。祭りで全てを昇華させる為に日常を頑張ってるみたいな感覚も凄い好きで。その為に、僕らは音楽が出来るから、こんな素敵な体験も出来るんだって思って貰えたら最高だなって思ってる、今は。


Melody
フィッシュマンズ
(from Single『 Melody 』)


鹿野_音楽が日常に特別な瞬間を授けてくれるってことを演じてみせたい?

茂木_ライブ見終わった後にライブ来る前と気分が変わらなかったら、俺は凄い悔しいのね。好きでも嫌いでも良いから、今日のライブって何だったんだ?とちょっとしたショックみたいなものがあったら凄い良いなって、フィッシュマンズやる時はそこを目標に持ってるんだけど、それが今回はサカナクションとやれるってことで自分自身が刺激になってるから、そのアイディアを考えたいね。

鹿野_僕が頭の中に残っているのは、2011年、欣ちゃんはフィッシュマンズってのは簡単にやれるものじゃないんだと言っていたけど、今回こうやってフィッシュマンズとしてライブをやるという事が僕には印象的なことだなと思ったんですよ。どういう気持ちなんでしょう?

茂木_去年の野音のライブでフィッシュマンズを一区切りしようと思ってたんですよ。でも震災以降、自分達から放たれた言葉だとか音楽だとかが、自分の思った以上に強いものだったんじゃないかなという気はしていて。
音楽が無くても人間が死ぬわけではないんだけど、僕はフィッシュマンズの音楽がないと心が枯れてしまいそうだったから、今回、素敵な話をいただけたので、フィッシュマンズの音を鳴らそうかなという気になりました。

山口_嬉しいですね。

鹿野_(フィッシュマンズを)引っ張り出せてよかったね。

山口_こうしてフィッシュマンズとライブをやれるなんて高校生の自分からは想像も出来なかったんですけど、想像してなかったような事がここ何年間かの音楽人生の中で起きてきていて、欲が出てきちゃってるんですよね。もっと色んな経験をしたいですし、この経験を音楽が好きな不健全な若者達に(笑)何かを与えられるようになりたいです。


セントレイ
サカナクション
(from Album『 シンシロ 』)


鹿野_サカナクションは沢山ライブをやるバンドですけど、こういった環境復興ライブというような明確な形で、世の中に対しての運動を掲げたようなライブにあまり出演してこなかったですよね。今回、出演を決めた気持ちはどういうところにあるんでしょうか?

山口_決してオープンマインドではないです。音楽はワクワクするべきだと思うし、そういう機会を僕たちは作るから楽しみに来たら良いと思う。だけど、実際楽しんで、来たことで何かに貢献出来てるという事が自然とサイクルされてるというか、そういうイベントだと良いなと思います。
僕は "所詮、ミュージシャン" だと思っているんです。バンドやってる奴なんて社会不適合者だと思ってるから(笑)そんな僕らが、"みんな手を繋ごうぜ" とか、"愛" だとか言うのって僕は苦手で。だからそういう趣旨のイベントに今まで出なかったけど、フィッシュマンズとサカナクションが共演するのって凄い面白そうだと思うし、ワクワクすると思うし、良いイベントになると思う。それに来ると助かる人達や環境があるんだぜって・・・。

鹿野_それもリアルだよね。

山口_ワクワクが貢献になるっていうリアル。それこそ音楽の力だし、意識しない愛だと思うんですよね。だから素晴らしいイベントだと思うし、こんな事言ったら茂木さんに怒られそうだけど、負けたくない。

茂木_俺も負けたくない!

鹿野_社会不適合者の先輩として、どうですか?(笑)

茂木_そうそう、俺なんか超社会不適合者だよ(笑) いやでも、本当に山口君の言った通りで "フィッシュマンズ×サカナクション さいたまスーパーアリーナ" って書いてあって、すっごい面白そうじゃんと思ったもん。そんな有り難い話、絶対受けます!! みたいな(笑)。

鹿野_ホント、デカイ水槽みたいだよね。

茂木_お! 良いこと言いますね。どれだけ泳ぎ切れるかって話ですね。

山口_思いっきり泳ぎますよ。

茂木_泳ぎ切った先に見えるものが楽しみだね。

山口_フィッシュマンズって淡水な感じしますよね(笑)

茂木_(笑) サカナクションは?

山口_僕らね・・・・どっちかと言うと海水寄りかな?淡水に憧れてる海水魚。

茂木 & 鹿野_(笑)

鹿野_フィッシュマンズはたまに空から降ってくる淡水魚だったりするからなぁ・・・。

茂木_あぁ、もう今の話、MCでしちゃいそう(笑)


ナイトクルージング
フィッシュマンズ
(from Album『 空中キャンプ 』)


この対談の模様の完全版は、3月15日に発売される音楽雑誌




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