今日、加藤先生が選んだ曲は、Bon Joviの「 Livin' On a Prayer」です。
年末年始恒例、3週連続オールディーズ特集の1回目です。
今年は番組の独断と偏見で決定させていただきました。
Bon Joviは1983年のデビュー。
30年以上の長いキャリアを誇る、アメリカを代表するバンドです。
この「 Livin' On a Prayer」はBon Joviの人気を世界的なものにしたアルバム、
「Slippery When Wet」からのシングルで、全米ナンバーワンに輝いています。
では聞いてください。 Bon Joviで「 Livin' On a Prayer」
Livin' On a Prayerのprayerはお祈りで、「お祈りで生きている」、という意味。
祈りにすがりたい、何かにすがりたい、そんな気持ちで生きている。
これから物事がもっと良くなることを祈る・・・今の状況が良くないことを指している。
つまり、Working classがいかに辛い生活をしているかを歌った、社会風刺的な歌です。
出だしから
Once upon a time not so long ago.
(静かな囁き)そんな過去ではない昔、
Tommy used to work on the docks.
トミーはかつて港ではたらいていた
Union's been on strike.
労働組合がストライキに入ってしまい
He's down on his luck.
彼の運がなくなってしまった~お金が入らなくなってしまった
ポイント→down on one's luck 運が尽きた、運が傾いた
It's tough, so tough.
それは辛い、とても辛い
ポイント→tough 辛い、厳しい、丈夫な、
日本語でタフはタフガイというように使うが、
辛い状況もtoughなので、覚えておいてください。
Gina works the diner all day.
ジーナはダイナーで1日中働いている
ポイント→diner ダイナー=カジュアルなレストラン、
街のコーナーにあって24時間やっているところも多い。
日本のファミレスのような感じ。
Working for her man.
男のために(彼は仕事がなくなってしまったので)
She brings home her pay.
支払いを家に持って帰る。
For love, for love.
愛のために
アメリカではかつてレーガン大統領のレーガノミクスの時代に、ワーキングクラスの生活が
決して楽にならなかったことを指し、社会風刺、批判的な歌として作られました。
もしかしたらこれは今の日本の世相に似ているかも知れません。
ただ、当時は大ヒット、日本でもヒットしてたくさんの人が聞いていたけれど、
おそらくこれが政治的なメッセージがあるという歌とは、ほとんどの人が知らなかったのでは?
当時のBon Joviはヘビメタ、髪の毛も逆立っている人たちがそんな歌を歌っているイメージも
まったくありませんでした。
改めて歌詞を知ることの大切さがわかる曲です。