今週からは、北海道の自然体験ツアーの模様を、お届けしていきます。
今回 番組では北海道の東側を中心に、数か所のツアーに参加したんですが、今回はその中から、「釧路川源流の川下りツアー」の模様です。
この周辺区域、8月8日に名前が「阿寒摩周国立公園」に変更され、国立公園の範囲も広がったことがニュースにもなりましたよね。そんな国立公園の広大な森に囲まれているのが、「屈斜路湖」。この、国内最大のカルデラ湖を源流とするのが釧路川です。
カヌーツアー会社、River and Fieldの代表 土屋重敏さんの案内でカナディアンカヌーでゆったり釧路川を下るツアーを体験してきました。

今日のコースは、カヌーに乗って湖をしばらく進んで橋をくぐって釧路川に入っていきます。湿地帯をゆっくり下って、倒木があるので避けたりくぐったりします。途中で休憩して、1時間ちょっとで下って行きます。ウグイの大群が遡上しているので、橋の下を覗くと魚が見えます。


屈斜路湖はカルデラ湖です。火山が陥没した跡です。向こうには摩周湖がありますが、屈斜路カルデラの山の一部です。大体21キロあります。これは日本でも1番大きく、世界的にもない地形です。そこに山の水が溜まって屈斜路湖ができたんです。ここから流出しているのは釧路川だけなんです。周りの山からは34の川が入っていますが、出口は1カ所。ここが釧路川の始まりです。

源流と言うと、渓谷で流れてるのを想像するが、ここは標高120メートル位なので、そんなに高くなありません。だからゆっくりと蛇行を繰り返して流れていきます。
橋の近くまで行くと、水中にウグイが産卵しているのがたくさん見えます。川の下が真っ黒になるくらいいます。人工物は橋ぐらいしかありません。護岸もされていないし、自然のままです。ここに生えているのは谷地ハンノキです。湿地帯に生える木で、所々にイタヤカエデとかが生えていたりします。白い花が木の幹に巻きついていますが、それがツルアジサイ。ツルで生えます。
あそこの浅瀬も魚がいっぱいいますが、みんなウグイですね。ウグイ以外にはニジマスやヤマメ、オショロコマなどがいます。紅鮭も上がってくるんですよ。


釧路川は、カルデラが崩れた方向から、水が流れ出て、何度も蛇行しながら釧路湿原を流れ、太平洋に注いでいます。その始まりが屈斜路湖なんですね。
そして、カヌーは、森の緑に浸されたような静かな水の流れをゆっくりと下っていきます。

あの声はアオジという鳥です。スズメ位の大きさですね。。新緑の色に羽が似ていて緑がかっています。お腹は黄色に黒い縞模様。こういう小さい鳥は見つけるの難しいですね。
ここは覆い被さるように気木が生えてトンネルになっています。この奥で湧水が湧いています。鏡の間と呼ばれていて、すごくきれいな場所です。手を水に漬けてみてください。水温が急に変わります。

正面が丸山という山なんですが、そこの水が湧き出しています。水温は1年中9〜10度。夏の暑い日でもここだけは涼しいんです。真夏は水温も20度以上になります。川が暑くなるとニジマスやヤマメは水が冷たいこっちに来ます。真夏の暑い時期になると水族館のようにニジマスやヤマメが集まってくるんです。


今回のお話いかがだったでしょうか。ポッドキャストでも詳しくご紹介していますので、こちらもぜひお聞きください。

【今週の番組内でのオンエア曲】
・The Theme From Big Wave / 山下達郎
・Inspired / Miley Cyrus
カナダとアメリカの国境付近にある「ノースウッズ」という森をフィールドに森の姿を撮り続ける写真家の大竹英洋さんのお話、今週でラストです。
大学時代に写真家を目指し、不思議なめぐりあわせでノースウッズという森と出会い、もう18年も通い続けているという大竹さん。最後は、森という存在の「神秘」について聞いてみました。


やっぱりそういうのって、先住民の中にはいまだに残っていて、とても神聖な場所というのがそこら中にあります。やっぱり森のなかには妖怪や精霊のようなものが暮らしていたりとか、そこが大事に守られていたりとか、あまりしゃべってはくれないんですけどね。それは信仰が残っているからなんですけれども、指をさすこともできない島があったりします。また、そばに通るときに目配せをしてくれるんですけど、そこにはリトル・ピープル、ちいさな小人たちが住んでいるところなんだよと言うんです。見ると丸っこい石が崖の上の方に並んでいて、誰が置いたのかわからないですが、そういう場所を紹介してくれたりとか、先住民の人たちの中にはそういう信仰は根付いています。ただ近代的な国家になってきて、そういう信仰が少しずつ薄れてきてしまっているというか、そういう伝承が受け渡されていない場合もあるので、なかなか難しい問題もあります。

〜いま、スタジオに羽根を一枚持ってきていただきましたが、これは何の羽ですか?
これは、白頭鷲の羽です。アメリカの国鳥でもあるんですが、指先に当たる部分の羽ですね。白頭鷲は非常に大きな鳥で、とてもパワフルな鳥なので、彼らにとっては尊敬の対象の一つです。白頭鷲の羽根は貴重なもので、先住民の人たちは儀式なんかでも使ったりしますね。平原の先住民の人たちはこれで頭飾りをつくって被ったりとかもしますし、森の民の人たちは、これを持って、集会をするんです。一人ずつがこの羽根を回しながら、それを持った人が発言権を持っていて、これを持った人の発言にはみんな耳を傾ける。それを順番に回して、ミーティングをしたりとか、そういうときにも象徴となるような、神聖なものの一つですね。白頭鷲は、かなりの数がノースウッズで暮らしています。巣を見つけることなんかもあります。

〜この自然が豊かなノースウッズという場所は、どうやって守られてきたんですか?
自然の恵みを得て暮らしている先住民の人たちは、これを破壊してしまうと、自分たちにダイレクトに返ってきてしまうので、節度を守りながら、とりすぎないように、いろんな知恵で暮らしてきたと思うんですね。そして今はカナダという近代的な国家になって、カナダは自然が豊かな国ということで、国を挙げて、様々な国立公園であるとか、州立公園であるとか、そういう場所を守ろうともしています。

〜もしフォトグラファーとして日本の森を撮るとしたら、この森を撮りたいなっていう場所はありますか?
僕は大学三年生のときに白神山地を歩いたのですが、ブナの深い深い森で、マタギの文化も残っていたり、木にマタギの人が残したメッセージがついていたり、本当に自然と文化みたいなものを感じさせてくれた森なので、またいつか戻りたいなと思っていますね。

〜「そして、ぼくは旅に出た。 はじまりの森 ノースウッズ」を読まれた読者の方からのはがきで感動したことがあったと伺ったのですが、、、
80代の女性の方から出版社に送られてきた愛読者カードなのですが、ナショナル・ジオグラフィックの英語版も日本語版もずっとご夫婦で読んでいたそうなんです。でもメインで読んでいたご主人は、失明してしまって、本を読むことができなくなってしまった。この本は僕がナショナル・ジオグラフィックの写真家に会いに行くっていう本なので、その方も興味を持ってくれたらしくて、奥様が読み聞かせをしてくれたそうなんですね。そうするとご主人が一緒に旅をしたような気持ちになってくれたそうなんです。若者が夢を切り開くために一歩ずつ進んでいく様子がとても面白かったということをはがきでお伝えいただいて、、とてもうれしかったです。

〜この本を読んでいると、本当に一緒に旅をしているような感覚になるので、旦那さんはすごく嬉しかっただろうし、きっと頭のなかでムースに出会ったりだとか、オオカミに出会ったりされたんでしょうね。
ぜひまた旅のお話をお聞かせください。ありがとうございました。


「そして、ぼくは旅に出た。 はじまりの森 ノースウッズ」あすなろ書房

「そして、ぼくは旅に出た。 はじまりの森 ノースウッズ」出版記念イベント
<写真展>
兵庫:大垣書店・神戸ハーバーランドumie店 エレベーターホール 7/3〜8/31
東京:モンベル渋谷店 5Fサロン 7/29〜8/13
東京:ジュンク堂書店 立川眦膕暗后8/15〜10/1

<スライドトーク>
兵庫:8月25日(金)11:30〜13:30:大垣書店・神戸ハーバーランドumie店
東京:9月30日(土)15:30〜17:00:朝日カルチャーセンター新宿

イベント情報: http://hopnews.exblog.jp
Facebook: https://www.facebook.com/HidehiroOtakePhotography/
Instagram: https://www.instagram.com/hidehirootake/

【今週の番組内でのオンエア曲】
・若い広場 / 桑田佳祐
・Dream / Priscilla Ahn
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