ピートのふしぎなガレージ

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カテゴリー : カルチャー

将棋

2017.09.09

第231話 将棋

ゲストコメント
九段、初代竜王、日本将棋連盟常務理事 島朗さん「将棋が人工知能によって変わりつつあります」
九段、初代竜王、日本将棋連盟常務理事 島朗さん
── 将棋が強くなる方法ってありますか?

アマチュアもプロも時間をかけることが大事だと思います。アマチュアの方でも新聞の将棋欄を見て次の一手を考えたり、NHKの将棋トーナメントを見たり、最近はネット中継も増えていますね。良い将棋を見ると良い形が自然と頭に入ってきて、強くなれると思います。

棋士は記憶力が良いとありがたい錯覚をされているのですが、実はそんなことはありません。無数の良い形を長年にわたって練習しているので、それが記憶に定着しているだけです。音楽のメロディや文章を覚えるのと同じように、棋士は良い形になる流れを覚えています。

── なるほど、それが定跡とか手筋と呼ばれるものなんですね

ところが近年、これまでの常識にはなかったような手が将棋ソフトから生まれてきています。人工知能によって将棋に革命が起こりつつあると言っても良いでしょう。将棋は先達が積み重ねてきた定跡を上書きことで進歩してきましたが、それを考え直さざるをえないところに来ているんです。

たとえば昔からの格言で「桂馬の高飛び歩の餌食」という言葉がありました。しかしAIは桂馬をポンポン高飛びさせて捨ててしまい、その代わりに陣形的な優位を得るんです。このやり方を一部のプロも取り入れていて、当初は周囲から「何をしているんだろう?」と好奇の目で見られたんですが、意外なくらい勝っています。

── 人工知能の進化をプロ棋士はどう捉えていますか?

そういうものを取り入れたくないと考える職人的な棋士もいますし、お手本にする棋士もいます。ただ、終盤は自分の力で読むしかありません。そこで「終盤までエネルギーを温存するためにソフトで得た知識を使う」というのがソフトをお手本にしている人たちの考え方です。しばらくすると、おそらくソフトを熟知した者同士が戦うようになるでしょう。その中からまた人間ドラマが出てくるのだろうと思います。

逆に羽生善治さんは「最後のウサギ跳び世代」で、非合理的な練習を最後に囓らされたのがあの世代です。その羽生さんは19歳の時に私から初のタイトル(竜王位)を奪い、それから26年間もトップに居続けています。羽生さんのみならず佐藤康光さんや森内俊之さんも10代の頃から、やがてトップになるであろうことは分かっていました。それを早くに見抜いて研究会で一緒にやらせてもらったことは私の生涯の自慢なんですが、ここまで長くトップに居続けたのは想像の外でした。それはもしかしたら非合理的な精神論の力なのかもしれません。
Profile : https://www.shogi.or.jp/player/pro/146.html(日本将棋連盟)
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