ピートのふしぎなガレージ

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エヌ博士

On Air オンエア

カテゴリー : アウトドア

水中写真

2017.10.21

第237話 水中写真

ゲストコメント
水中写真家 中村宏治さん「水中撮影で魚の表情が見えてくる」
水中写真家 中村宏治さん
── プロの水中撮影って何が違うんでしょう?

僕たちプロが撮影に行くと、地元のガイドは「向こうに行くとマグロに会えるかもしれませんよ!」なんて、いろんなところを紹介してくれるんです。そういう写真を撮ることもありますが、こちらとしては船のアンカーの脇の石にくっついている魚がケンカしている様子を撮ったりすることの方が多かったりします。

その魚のケンカも、始まるまで1時間くらい掛かることも珍しくありません。僕らはその瞬間を待ってるので辛くないのですが、一緒に潜っているガイドさんは「このオヤジは何をやってるんだ?!」という感じになりますよね。しかも1カット撮ったら終わりじゃなくて、良い表情や構図を求めだすといくらでも撮りようがありますし。

── 魚にもそんなに表情があるんですか?

魚の怒った表情をずっと見ていると、怒っていない表情も分かるようになります。今は写真なんて誰でも撮れるので、僕たちプロは生き物の気持ちを読むのが仕事だと思うようになりました。そして、これが本当に楽しいんです。

タコはけっこう分かりやすい表情をしています。ある時、タコの目つきがおかしかったのであたりを見回したらしたら、ちょうど僕の股間の下にメスがいたことがありました。僕が退くとギラギラしたオスがメスに襲いかかったのですが、タコは興奮すると黒くなるし、ガッカリすると白くなるんです。その白と黒が1秒ごとにコロコロと変って一喜一憂してる姿はすごくおもしろかったですね。

── 水中写真で技術的に進歩している部分はありますか?

僕は15年くらい前まで「水中写真はストロボを焚くもの」と思い込んでいました。実際、海の中は暗いから、ストロボなしだと撮れなかったんです。でもストロボの明かりはどうにも安っぽい。そこでストロボの明かりをあくまで補助光にして、自然の光がチラリと反射したかのような当たり具合が良いと思うようになりました。これはデジタルカメラが高画素化して高感度化したおかげです。

たとえば、手前のイソギンチャクやサンゴにストロボを当てて鮮やかな色合いを出し、背景は水面から入ってくる青い光、その間に海底の地形やダイバーが写っている……こんないかにもな水中写真は雑誌の特集の最初のページに必要ではあるのですが、何年も生き延びる写真ではありません。イソギンチャクが自然の中でどう佇んでいるかを感じさせる写真こそが何年も生き延びる写真だと思います。
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