ピートのふしぎなガレージ

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エヌ博士

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カテゴリー : カルチャー

電気

2017.10.28

第238話 電気

ゲストコメント
国立科学博物館 理工学研究部 科学技術史グループ長 前島正裕さん「日本の電気ことはじめ」
国立科学博物館 理工学研究部 科学技術史グループ長 前島正裕さん
── 日本で最初に電気が使われたのいつ頃ですか?

初めて一般家庭に電気が供給されたのが明治20年です。モールス信号のような電信を別にすれば、エネルギーとして電気を最初に利用したのは電灯でした。まだ発電所という言葉がなく、電灯局と呼ばれていたくらいですから。電灯の宣伝のため明治15年に銀座でアーク灯が使われたのですが、「真昼のように明るかった」という感想が伝わっています。

ただ、アーク灯は非常に眩しくて強い光なので、最初は駅や銀行、工場など大勢の人が集まるところで高い場所に灯されました。家庭や事務室のような小さな空間で使うにはアーク灯は眩しすぎるんです。そこでエジソンが改良した白熱電球が登場し、日本の家庭に普及していったのが明治20年からでした。

当初は100Vの直流で送電していたため、電気を供給できる範囲は発電所の周囲1〜2kmくらいに限られました。そのため裕福な人やたまたま近くに住んでいた人しか電気を利用できませんでした。それが広く普及していくのは大正時代になってからです。大正の終わり頃には日本の家庭の8割くらいが電灯を使うようになっています。

── 灯り以外にはどんな風に電気が利用されたんでしょう?

一番最初の家電製品は芝浦製作所(現:東芝)が作った扇風機だと思います。これは明治20年代の半ば頃に開発されたのですが、なぜか電球も付いている今となっては不思議な製品でした。ただ、この扇風機はあまりに早すぎたのか、その後しばらく家電の登場はありません。明治40年代になってやっと掃除機や洗濯機、電気オーブンなどが輸入されるようになります。

家電製品の本格的な普及は戦後になってからです。特に洗濯機は重労働だった洗濯から主婦を解放することになり、主婦が感激したという記録がたくさん残っています。実は技術的には掃除機の方が簡単なんですが、畳の和室は箒でサッサと掃いた方が早いので、なかなか普及しませんでした。

かつて家電が普及していった過程では、電気でできることは何でも電化製品にしていました。今、あらゆる電化製品にコンピュータを組み込んでネットワークに繋いでいますが、それが必要かどうかはさておいて何でもかんでもAI化している状況は、家電の普及期に重なる印象を受けます。
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