Program オンエアー情報

Hellosmile Lounge
Personality
小巻亜矢
女性ならではの健康面やメンタル面での悩み、
キャリアや恋愛問題に絡む悩みなど、日曜日の深夜だからこそ、
ちょっと話づらいことも一緒に考えていきます。
小巻亜矢

第85回 オンエアー

[2017.02.17]

※今週は放送時間を変更してお届けしました。2月17日(金)23:30〜
『Hellosmile Lounge』は20代、30代の女性に増えている子宮頸がんの予防啓発プロジェクト「ハロースマイル」の情報発信拠点。
女性の健康と笑顔を応援するさまざまなメッセージを、全国38局フルネットでお届けします。
今夜はマーケティングライターで世代トレンド評論家の牛窪恵さんをゲストにお迎えして「恋愛はコスパが悪い!?」、「恋愛力がなくても結婚できる!?」など、いまどきの恋愛と結婚についてうかがいます。

ご案内は「ハロースマイル」の小巻亜矢さんです。



(小巻さん)
若い世代の恋愛事情や、女性のライフスタイルに詳しい牛窪さん。「女の決めどき」や「恋愛しない若者たち」という著書もありますが、いまどき女子の恋愛傾向を取材して、どんな風に感じられましたか?

(牛窪さん)
ひと言で言うと、賢くなった、です。
バブル世代は恋愛至上主義で恋愛幻想に夢を見ていました。男性は女の子にモテたいから、格好いい車に乗ったり、プレゼントを用意したり…。
必ず成就するわけではありませんが、そういった事にお金や時間を費やしていました。ところが、今の20代は色んな情報を持っていて、恋愛がハッピーエンドになるとは限らない、ということも最初から分かっているし、他に楽しいこともたくさんある、と言います。
調べてみると、20歳の女性7割、男性8割に彼氏彼女がいないという結果でした。
20歳〜29歳では男女7割に恋人がいないという結果です。
バブル時代では反対の数字です。 
20代の男性に関しては交際経験ゼロが4割です。

(小巻さん)
なぜ、そんなに「恋愛離れ」が進んでいるのでしょうか。

(牛窪さん)
先ほど、賢くなった、と言いましたが、恋愛リスクが露呈して、恋愛がハッピーエンドでなかった時のことを考慮して身構えてしまっている…、
失敗したら事故責任を問われるし、SNSの発展で囚人監視のような状況にいるわけです。

例えば、付き合っている人がいるのに、他の人とご飯食べに行ってる…なんて事がSNSを通じて知れ渡り、ちょっと軽いんじゃない?などと言われてしまうんですよね。
そういう事が面倒になり、友達同士でいる方が気が楽になってくるわけです。他にも、男性だったら、おごって当たり前とか、店くらい予約してよ、と求められたり、女性だったら、ピクニックに行くならお弁当ぐらいを作って欲しい、など、付き合ったら面倒くさいことが沢山ある。
だから、恋愛はコスパが悪い、という風に判断されてしまう傾向があるんです。
時間やお金を費やす割には、いい結果が得られない、と若い世代は感じています。

(小巻さん)
寂しさはないんでしょうか。

(牛窪さん)
周りの友達も恋人がいない方が圧倒的に多いし、異性の友達がいないわけではありません。異性間で恋人と友達の差はセックスがあるかないか。
性的な欲求がなければ友達のままの方がいいんです。

(小巻さん)
昨年、人気を集めたドラマ「逃げ恥」。牛窪さんはどう思われましたか?

(牛窪さん)
「恋愛しない若者たち」とい著書の最後の方にも書いたのですが、恋愛結婚が当たり前だと、恋愛力がない人は結婚できないことになりますが、「逃げ恥」の星野源さんが演じた役に恋愛力はありません。でも、夫としてみたら、女子力があって、気を使ったり、手伝ってくれたり、浮気もしなさそうだし…、夫としては理想的なわけです。
つまり、恋愛を抜きにしたら結婚が成立しやすくなるんです。

日本は元々、農耕民族ですから、コミュニティの秩序や仲間同士うまくやっていくことが得意。
ラテン系のように、男性がうまい言葉で愛を囁いたり、ドキドキさせたりすることは苦手です。
それなら、本来、日本人が得意な身近な人に親近感を寄せて、恋愛というより、一緒にいて安心するとか、穏やかな気持ちを発展させて結婚することの方が自然な流れなんじゃないかと思います。
 

(小巻さん)
結婚願望はあるんでしょうか。

(牛窪さん)
恋人がいない人の4割が「恋愛が面倒」という結果なんですが、「結婚はしたい」という人は8割います。
だったら、恋愛にこだわらないで結婚するのもいいのではないかと思います。

(小巻さん)
女性のライフプランニングも変化していそうですね。
結婚適齢期にも変化が?

(牛窪さん)
以前は「三高」という言葉ありました。高学歴、高身長、高年収の略です。
今は「三平(さんぺい)」です。平凡な収入、平凡な顔立ち、平穏な人の略です。高望みよりは中望みなんです。

バブルの頃は終身雇用でいい会社に入って入れば、その人は一生安泰と思われていましたが、今は大きな会社でもいつどうなるか分からない。その結果、
その人自体の人柄の方が重要視されます。
ただ、若い女性が求めている中くらいの年収というのは400万円台。
実はこれ、妥協年収で、理想年収の600万円ですから、
それなら共働きで女性が200万円稼げば合わせて理想年収の600万円になる、と妥協して考えています。
でも、実際に400万円以上稼いでいる男性もそんなにいないんです。
現在、全ての年代の男性で最も多い年収は300万円台なんです。
格差社会における一部の高収入の人が押し上げた結果、年収400万円台という数字がはじき出されただけなんです。
ですから、女性たちはもう少し「普通」と考えるレベルを落とさなくてはならいですね。


(小巻さん)
どうしたら、理想の生き方をできるでしょうか。

(牛窪さん)
彼女たちの理想は、普通に結婚して、普通に仕事をして、普通に子供を産みたい。つまり、共働き前提で家事や育児を協力しながら暮らすということです。ところが、女性の高学歴が進んで、女性の初婚の平均年齢が29歳になりました。1975年には24.4歳ですから晩婚化していますよね。
しかも、先ほどの収入の話と一緒で、これは平均値。
実際には二極化が進んでいるので、高学歴の女性はもっと晩婚化しています。
そうなると、結婚はいつでもいいけれど、出産に関しては35歳を超えると妊娠確率が20代の半分になると言われていますから、
計画性が問われてきます。
仕事をしながらですと、なおさらです。

取材して分かったことは、会社で育休待ち、産休待ちがあって、
上司に「そろそろ、子作りしてもいいか」、了承をとったり、
夫の転勤がなさそうな時期を選んだり…、
妊娠は計画を立てて実行しないとならない世の中の傾向になっています。
とはいえ、計画通りにはいかないものですけれどね・・・。
ただ、大事なのは妊活も含めて、女性自身がどうしたいか、体を大切に考えながら計画を立てていき、結婚、出産、仕事…と、計画通りに行かなかったとしても、ステージごとに計画を見直し、修正しながら目標に近づいていくことだと思います。

(小巻さん)
計画通りにいかなくても、その時々のビジョンをイメージして、柔軟に対応することが大切ですね。
むしろ、女性が主導権を持って、その時のビジョンに合う男性を選んだり…。

(牛窪さん)
まさにそうです。幸せに手に入れる女性は、自分の土俵に相手を引っ張ってきて、どういう男性に育てようとか、どういう男性を選ぼうとか、ビジョンに合わせています。

(小巻さん)
ある意味、育メンですね。
来週もいまどき男子、女子の結婚についてお話きかせて下さい。


M    トリセツ     /  西野カナ
M  Stay (Wasting Time) / Dave Matthews Band

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