全国には無償で交通安全啓蒙活動をしている方たちが大勢います。
みなさん、地域の住民が交通事故に遭わないように、起こさないように、
祈るような気持ちで、活動を続けているのだと思います。

そんな1人、兵庫県の明石交通安全協会婦人部に所属し
25年にわたって腹話術で交通安全を呼びかけてきた女性が第一線を退きました。
今週’追跡’したのは、その山根和女さん。

山根さんは現在75歳。
子供が2人、警察官になったことをきっかけに、明石交通安全協会婦人部に入りました。
その後、役員に勧められて腹話術を習い、幼稚園や保育園等で交通安全腹話術をスタート。

腹話術を習いに行って2ヶ月後にいきなり本番。
お風呂でも、車でも、トイレでもセリフを一生懸命話したそうです。
それでも本番になると頭は真っ白。震えながら園児の前で話をしたとか。
最後まであまり慣れることはなかったということですが一生懸命やってきました。

幼稚園では春と秋に交通安全教室があります。
それぞれ20箇くらいで、25年間で1000回ほど!
本気で地域の安全を考えていないとできない回数です。
     
山根さんの相棒の人形は「交通安全協会」から抜粋した文字で「協ちゃん」。
ストーリーも山根さんがご自身でつくりました。

例えば「協ちゃん、信号って知ってる?」と聞くと
「知ってるよ!」「どんな色があった?」「えっとね、赤色、青色、黒色」
協ちゃんが間違えると、子供たちからは「違う、違う」と指摘する声。
自分たちから答えを教えてくれるそうです。
そこで「その色の意味知ってる?」と協ちゃんと一緒に話しかけていきます。

お巡りさんが話しするときは子供たちも緊張して聞くもの。
でも、協ちゃんが出ると顔はニコニコ。体を前に乗り出すようにして話を聞いてくれます。
「信号、赤で渡る?」と協ちゃんに言って、協ちゃんが「渡ります」っていうと
「渡ったらアカン、死んでしまうやんか!」と子供たちは口々に教えてくれるそうです。

楽しみながら交通安全の大切なことと接すれば、
自ずと頭にインプットされて「もしも」の時に出てくることでしょう。
そして、大人になってもそのことを覚えていて、
自分も子供を持ったあとで、同じように交通安全を伝えるかもしれませんね。

幼稚園や保育園に行った時には「お家に帰って、お父さん、お母さん、
お兄ちゃん、お姉ちゃんに、このことを話してあげてね」と伝えてきたという山根さん。
それは、覚えたことを家に帰って話すことで、交通安全への理解をより深めるようにです。

山根さんは75歳になり健康面のことを考慮して
また、幼稚園や保育園をまわっていた時に車を乗っていましたが、
そろそろ免許証を返納したいということもあって
これまでのような頻度で交通安全腹話術をやることはやめました。
免許証も返納したそうです。

ただ、これからも時々は、協ちゃんと一緒に、
子供たちや高齢者に交通安全を話す機会もあるとのこと。
地域のために、無理をせず頑張っていただきたいものです。
山根さんのような方がいることで地域の交通安全意識は格段と高まるのだと思います。





子供たちの交通安全に対する意識向上のため行われる
「JA共済 全国小・中学生全国交通安全ポスターコンクール」。
12月の半ばに平成29年度の入賞者が発表されています。
今週はJA共済連 地域活動支援部の岸智貴さんをお迎えして
第46回を迎えた 交通安全ポスターコンクールを追跡しました。
   
今回の応募総数は小学生の部が128,464点、中学生の部が35,859点、合計164,323点。
昨年度より約2,000点も増えました。

交通安全について、小・中学生がその時に関心あることが
表現されているのがこのコンクールのポスター作品。

岸さんによると最近5年で最も多かったのが「スマートフォンの使用マナー」。
ただ、細かく見るとその中の傾向は多少変わってきています。
「歩きスマホ」の危険性を指摘する作品が減少。
ドライバーの「ながらスマホ」に注意を促す作品が増えています。
また、今年度は新たに高齢ドライバーについての作品も見られたそうです。
高齢ドライバーによる交通事故のニュースが増えたことに子どもたちが敏感に反応したのでしょう。

学年別に見ても取り上げるテーマに特徴があります。
小学校低学年に多いのが「手をあげて」や「信号を守ろう」という基本的な交通安全。
中学年や高学年に多いのが「自転車のライトの点灯」
「反射材の着用」など家族や学校で日ごろ話しているであろう内容。
中学生は「スマートフォンのマナー」「高齢ドライバー」についてが増えます。
学年が上がるにつれて子供の社会性が強くなっているからでしょう。

全国小・中学生交通安全ポスターコンクールは
「内閣府特命担当大臣賞」「農林水産大臣賞」「警察庁長官賞」「文部科学大臣賞」の4部門。
それぞれの部門で小学校 低学年・高学年・中学生1点ずつ12点が選ばれます。

中西さんが12点を見て特に「いいな」と思ったのは
警察庁長官賞を受賞した青森県 弘前市立城西小学校 5 年
小林 摩弥さんの反射材をテーマにした作品。
反射材の光とイカの光になぞらえたセンスが気に入ったそう(笑)





そして 高橋さんが気に入った作品は
島根県 安来市立十神小学校 2 年 佐藤 史都さんの作品。





小学2年生ながら状況を俯瞰してみると、
道の片方からは子供が歩いてきて、もう片方からは車、
小学2年生ながら危険はこういうところに潜んでいるという気づきと
同じ子供たちや車の運転手に伝えようとしていることに感服です。

最後に岸さんが感銘を受けたのは
福島県 国見町立県北中学校 1 年 清水 万優子さんの作品。





2017年度の新しいテーマ「高齢ドライバー」についての作品。
使ってきた免許証や車への感謝の気持ちをこめて免許証を返納している様子が伺えます。
最近、高齢者の交通事故は悲惨なニュースとしてとりあげられがち。
子どもらしい目線で祖父への孫の優しさが感じられる点が好きだとか。
また、ドライバーに対しては安全運転を注意喚起する作品が多いもの。
ポジティブな視点で描かれたところに新鮮な驚きを覚えたそうです。

第46回 JA共済 全国小・中学生全国交通安全ポスターコンクール受賞作は
JA共済のWEBサイトで見ることができます。
http://social.ja-kyosai.or.jp/contest/index.html
ぜひ、ご覧になってみてください。


年末に「2017-2018日本カー・オブ・ザ・イヤー」が発表されました。

選考対象は前年11月1日からの1年間に日本で発表された車種。
まずは60名の選考委員が それぞれ「10ベストカー」を投票。
得票数の多かった10台がカー・オブ・ザ・イヤー候補として残ります。
      
最終投票での各選考委員の持ち点は25。
そのうちの10点を最も高く評価する1台につけて残りを他の4車に配分。
獲得点数のトップになった車種がカー・オブ・ザ・イヤーの称号を獲得します。

今回対象に輝いたのはボルボ XC60。
ボルボは初の栄冠でした。





38回を数える歴史の中でも度目の外国車による受賞。
自動車評論家で日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員歴30年の菰田潔さんによると
ボルボXC60の受賞には流れがあったといいます。
遡ることその1年前に発売されたのがボルボXC90シリーズ。
これが莫大な資金をかけて開発された車でした。

ふつうメーカーが新しい車を作る時のコストは数千億円規模。
ところがボルボはXC90に1兆3千億円を投じました。
感じられるのは徹底的にいい車を作ろうという意思。

そのプラットフォームを使って製造したのが少し小さめのXC60です。
これもXC90の流れを受けてすごくいい車として完成したとのこと。

乗ってもいい。デザインもいい。質感も高い。安全性の装備も優れている。
その結果 最終投票でボルボCX60に10点を入れた選考委員は9人。
10点獲得人数では10台中4番目でしたが
ほぼ全ての選考委員がCX60を5番目までに選択。
ポイント0が他の車種と比べて圧倒的に少なかったそうです。
かくしてボルボCX60は最高点を獲得。
広く評価されるポテンシャルを持っていたことの証でしょう。

ところでボルボといえば かつてはボディの頑丈さがセールスポイントでした。
そうした安全面は 今はどうなのか菰田さんに尋ねたところ

固ければ固い方が良いと思われていた時代は変わったそうです。
車内の安全性だけを考えると攻撃性が強くなってしまう。
そこで今は丈夫な部分と衝撃吸収する部分が分けらています。
例えば 歩行者を撥ねてしまった時のため前方は柔らかく 
ボンネットに頭ぶつけても怪我しないようになってるのです。
そしてこれは既にに世界各国の車に共通のこと。

そして 菰田さん曰く「全ての車種の安全機能は洗練」されてきています。
前方をレーダー、レーザー、カメラを付けて認識。
後方もバック時に30m以内に近づく車がいるとドライバーに知らせるアラーム機能。

ADAS(advanced driver assistance system)」
と呼ばれる運転者支援システムが当たり前になっています。
古い車を大事に使う美徳はもちろんんあります。
しかし 安全性という観点だけから見れば
新しいほど良い車になってると言えそうです。

そして 2017-2018 日本カー・オブ・ザ・イヤー
イノベーション部門賞に輝いたのがトヨタ プリウスPHV。





菰田潔さんによると モータリゼーションは今 大きな転換期。
ハイブリッドよりも大きなバッテリーを積んで
家庭で充電できるプラグインハイブリッド車は
これから世界でさらに増えていくことでしょう。

自動車メーカーが可及的速やかに解決する必要があるCO2排出量。
2021年にはメーカー毎に95g/1km以下という基準が求められます
普通のエンジン車では どんなに頑張っても100gを切るのがやっと。
ところがPHVだと40g - 50g。

今回優勝したボルボも2020年の全車電動化を明らかにしていますが
2, 3年後には各社PHVが圧倒的に増加。
ハイブリッド、プラグインハイブリッド、EV、
10年後には販売台数の半分はそういう車になるのではないかと
菰田潔さんはおっしゃっていました。



今週は 新年初の「なるほど!交通安全」。
今年も交通事故を起こさないよう 交通事故にあわないよう 気をつけましょう。
2018年も交通安全に役立つ情報をお伝えしていきます。
今週は交通安全啓蒙グッズを追跡。
モノの紹介とともに各社の交通安全への‘思い’もお伝えしました。

最初は静岡市にある株式会社フシミの交通安全PRトイレットペーパー。
株式会社フシミは交通安全・防犯用品・消防防災グッズを扱っている企業。
反射材や横断幕といった王道の交通安全グッズもありますが
トイレットペーパーやティッシュペーパーなど
交通安全メッセージを見えるように配置して啓蒙を図るものもあります。

このトイレットペーパーには
飲酒運転、チャイルドシート、迷惑駐車についての
交通安全スローガンとイラストが印刷されています。

株式会社フシミによると・・・

減少している交通事故と交通事故死者数。
しかし、最終的にゼロを目指す気持ちを持っているとのこと。
被害に遭うことが多いのが高齢者や子供。
彼らが交通事故に遭わないように事業展開しているそうです。

これを目にしていたら
交通安全の意識が頭に刷り込まれるかもしれません。
トイレットペーパーのように毎日見えるところにあるのは
ナイスなアイデア!だと思います。





本来の商品は交通安全に関わるものではないのに
交通安全啓蒙グッズを持っている会社もあります。
大阪市中央区のUHA-味覚糖。
ご存知のように本業は飴を中心とする菓子・食品の製造販売。
でも 12月に兵庫県警察監修の「ポリスめし」という商品を発売しました。

UHA-味覚糖によると・・・

「ポリスめし」誕生の経緯は去年の春夏に神戸市消防局とコラボして
熱中症対策のために「救塩隊キャンディ」という商品を発売しました。
それを見た兵庫県警からコラボレーションできないかというオファーが届きました。
そこで 既にあった「忍者めし」という硬めのハード食感のグミを応用。
兵庫県では死亡事故などが増えているということでパッケージを変え
少しでも目につく機会を増やし 気をつけようという意識を持つように
もう1つは噛むという咀嚼によって また兵庫産レモン果汁によって
頭がスッキリするように そんな狙いで開発されたものです。





最後は遊びやゲーム イベントを通して
交通安全の啓発活動をしている名古屋市の有限会社 広報企画。
「酒酔い体験ゴーグル」にフォーカス。

これは飲酒の体験ができるゴーグル。
そのゴーグルを使いゲームというかたちで
手に与える影響や足に与える影響を仮想体験できます。
中西さんも体験してみましたが かなり酔った感覚を実感できて
その状態で何かをすることが いかに難しく危険かがわかります。

広報企画によると・・・

交通安全はこのところずっと愛知県が国のワースト1。
自分の身近な人たちが事故に遭ったり
事故を起こしたりしたときにどうしたらいいか
そんな時の気持ちを自分の気持ちに置き換えて
優しい気持ちや思いやりの気持ちを持つことが一番。
そんなことを伝えたいと考えているそうです。





今回紹介したようなグッズやエンターテインメントから
交通安全をより身近なものにしていくというのも1つの方法
みなさんの生活にもこうしたものを
交通安全のために取り入れてみてはいかがでしょうか。