2014年9月12日

9月12日 東北沿岸700?を大学生が歩いてつなぐ旅(6)

「あるいて、つないで、みちになる〜ぼくらのみちのく潮風トレイル」のレポートです。
大学生8人が4人ずつに分かれて、北は青森県八戸、南は福島県相馬をスタートしたのが、8月20日。約700キロを23日間かけて歩き、2014年9月11日、ついに最終日を迎えました。

いろんな道を歩き、行く先々で出会いが有ったり、様々な山を乗り越えて・・・
合流地点の、三陸鉄道南リアス線の「恋し浜駅」で3週間ぶりに再会しました。


◆いろんな感情を引き出された
あと2キロ ついに350分の2 よくみんな歩いたよ。ちょっと信じられない。なんか普通に戻るのがコワいかも。普通に私服を着ること、普通に電車に乗ること、普通に車に乗っちゃうことが不思議と思える。自然によって、人によっていろんな感情を引き出された。あ、自分てこういうこと思うんだとか、新しい自分を引き出された気がする。

◆ゴールだけどスタート
これが物理的なゴールではありますけど、旅から何がスタートできるのかがとても大事。せっかくいろんな方にお話を伺えたので、あの311から私たちが今後どう歩んでいくかをこれから考えていかなきゃいけない、まさにスタートなんだなと思います。



この日は震災から3年半。
三陸鉄道南リアス線の「恋し浜駅」で合流した8人は、2時46分、みんなで海に向かい、黙祷をささげました。

来週は、学生たち一人一人が、この旅で感じたこと、お伝えします。



中西さん談
普段学生なのでいろんなことを学んでいると思う。ただ今回の旅というのはいろんな人に会って、しかも歩いて、それによって自分達がどんな感情をもっているのか、というのを引き出されたと話していました。今の時代、大人も学生も何かを学ぼうという意思はたくさんもっていると思いますが、何かと向き合って、誰かと向き合って、考えるという機会はすごく減っていると思う。そういった意味でも、学ぶことも重要だけど、自分自身と向き合って考えることができたということが、彼らにとっていちばん大きかったのではないかな、と思います。


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「ランドネ」サイト

2014年9月11日

9月11日 おいしいふくしまいただきます!フェスティバル2014(4)

引き続き、先週末に行われた「食の祭典 おいしい ふくしま いただきます フェスティバル 2014」の模様をお届けします。

福島の美味しいもの120店舗が出店した この食の祭典では、会場ステージで この番組のトークイベントも行われました。ご一緒したのはTV番組『キッチンが走る』でもおなじみの杉浦太陽さん。全国の生産者の方と出会ってきた杉浦さん、福島の食文化・生産者の方のお話も詳しく語ってくれました。


*****
中西:色んなところに『キッチンが走る』で回ってらっしゃるじゃないですか。それで色んな食材と生産者の方にお会いしていますよね。当然ながら福島県の食材も?
杉浦:行きましたよ、今年は郡山に行ってまいりました。郡山は鯉の産地なんですね。
中西:鯉!
杉浦:鯉ってなかなか普段食べる機会がないですけど、やっぱり地元では昔から貴重なタンパク源で。昔はお蚕、養蚕が盛んだったので、蚕を紡いだあとの中身の部分をエサにして鯉を育てるというのが文化なんです。
中西:そうなんですか、へえ〜!
杉浦:鯉、美味しいですよ。今回は鯉飯にしました。鯛めしならぬ鯉飯。小骨が多いので骨も全部取ってあげて一緒に炊いて骨から出汁を取って。あとは郡山は米どころでもあるので地元の米と地元の鯉で言い料理ができましたね〜。
中西:福島のお米は美味しいですよね〜。
杉浦:米どころですから。猪苗代湖の名水で育っていて、気候の寒暖差もありますし。やっぱり寒暖の差があると果物にしろ野菜にしろ美味しいのができます。気候的にも、なぜこれが名産なのかがよく分かりました。
中西:やっぱり農家の方が自分で作ったものって、自身の気持ちが乗り移っている感覚がきっとある。震災を乗り越えていろんなものを作る生産者の方に出会って、その想いを耳にするとどうですか。
杉浦:行くと、笑顔の方が多いですね。お話を聞くと、過去のことは辛かったんだけど「地元の仲間がみんなで助け合って、今は過去じゃなくて前を向いて歩いていくんだ」という気持ちが強いんです。だから目の奥が輝いているんですね。何かを乗り越えた人の目という感じで。漁港でも、船も全部流され仲間も半分くらいになってしまったという話を聞くんですが、誰かが手をあげて落ちていた網を拾ったりして少しずつ漁業を復興させてきたという想いを聞くと、この魚一匹も復興のあかかしだなと。被災地じゃなくて復興地と呼んでくれと言っている人もたくさんいらっしゃいます。今回のように120店舗も集まってにぎやかにやるのは未来への一歩かなと思います。
中西:この会場でいろいろ話を聞いて一つ共通しているのは、「安心安全なものをしっかり届けたい。だからこそ自分たちは工夫してきた」とおっしゃっている。だからどんどん新しいものを生み出す力が東北沿岸部に出来るような感じがしているんです。
杉浦:僕も現地で感じたのは、生産物の兆倍所にも行ったんですが、そこにも放射線の濃度を測る機械が置いてあって。
中西:線量を測る機械。
杉浦:ええ。そして専門の先生が常駐していて、そこに農家のおばあちゃんがいて1個1個安全ですよと。安心安全を届けたいという想いがあるんです。なかなか直売所に線量計は置けないじゃないですか。
中西:そこまでリアルに向き合うのは難しいですよね。
杉浦:それがあるとお客さんも、安心だねと買いやすい。前を向いていると感じます。

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パーソナリティ 鈴村健一

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