2014年8月13日

8月12日 大学生による大学生のための被災地ツアー「ChanceSeed」(2)

今朝も、大学生による大学生のための被災地ツアー「ChanceSeed(チャンスシード)」の話題です。

日本女子大学の現役大学生、水沢友里奈さんを中心に、今年2月にプロジェクトをスタート。

「被災地に行きたい!」「でもお金や時間がない!」という大学生のために、交通費、宿泊費込、2泊3日で7500円!という被災地ツアーを企画。6月下旬、第一回目のツアーが開催され、大学生37人がバスで被災地に向かいました。    

◆学生たちの声
(被災地に)行ったことがなかった学生は「全然想像と違った」という感想が寄せられた。もう建物なども建っていると思っていたが、海水なども入り込んで、到底建物など建てられない状況が広がっているのを見て、全然自分が思っていたのと違う、と。
「何かできることはないだろうかとこのツアーに参加したけれど、自分なんかにはなにもできることはないのではと無力感にさいなまれた」という学生もいた。わたし自身、初めていった被災沿岸部は南三陸町だった。行くまでは、なにかしなくちゃいけない、ボランティアなどに関わりたいというのがあったが、実際に現地に行ったら、お金も責任もない一大学生にできることなんてなんにもないんだなと感じて。なにかしたいと思うこと自体が自己満足なのかな、と無力感にかられたので、参加してくれた学生も同じなのかなと思った。具体的に、次の行動につなげてくれた学生がいて、2日前までNPOセンターでボランティアをしてきました!という声も届いてきた。(東北と関わる)きっかけの部分が、バスツアーを通じて植え付けられていたらよかったなと思う。


6月、第一回目のツアーで訪ねたのは、宮城県の石巻市、名取市、そして松島町。地元の方に震災のときの様子を聞いたり、被災した大川小学校を訪ねる一方、復興に向けた観光の取り組みも見学しました。

◆7500円へのこだわり
今回よかったなと思う点は、現地の方と関わりを持って、実際にお話を伺うことができた点。個人で行くとなかなかできないことで、団体で行くとできるので、その部分は継承していきたいと思う。現地の人達から講和を聞いたり、ワークショップをしたりというのは今後も続けていきたい。
今後も活動していきたいので、震災復興は継続することに意味があると思うので、わたしはいま大学四年生で来年は大学にいないので、運営メンバーに後輩に入ってきてもらいたいと思い、現在メンバーを募集している。
(第二回目は)11月下旬に行う予定。どこに行くか、なにをするか、これから動き始めようと思っている。参加費は交通費、宿泊料込めて7500円。ボランティアのバスツアーの相場は2万5000円くらい。これは学生にとってはちょっと高い。なので、1万円は切りたいなと。ただ、運営側としては7500円は大赤字なので、助成金や寄付などがないと成り立たないので、その部分が課題。


そして11月には第二回目のツアーを予定しています。
現在、7500円を実現させるため、格安の宿を探しているとのこと

2014年8月13日

8月11日 大学生による大学生のための被災地ツアー「ChanceSeed」(1)

大学生による大学生のための被災地ツアー、「ChanceSeed(チャンスシード)」。中心となっているのは、日本女子大学の現役大学生、水沢友里奈さんです。

◆被災地の「来てほしい」と、学生の「行きたい」をつなげたい
わたしたち「ChaneSeed」は大学生限定の、低価格、短期間の復興バスツアーを企画運営しています。わたし自身の母方の実家が宮城県だったこともあって、震災後半年くらい被災地に足を運ばせてもらったり、岩手県大槌町で2か月間くらい、町の中高生に無料で放課後学校を開いているような学習支援のボランティアをしていました。また沿岸部の仮設商店街に足を運ばせてもらっていて、時間が経つにつれて、人の賑わいが減っていると感じた。現地の人の声で「もっと人に来てほしいとか」、いま三年半たって、「いまだからこそ受け入れ側の態勢も整っているし、気持ち的にももっと人に来てほしいという気持ちも高まっているから、いまこそ来てほしい」というお話を聞くにつけ、大学生でも、なかなか行きたいけど行く機会がない、お金がない、時間がない、という声を耳にしていたので、両者をつなげる機会を提供できないかと思い、学生限定のバスツアーを企画しました。


今年2月に、仲間2人とともにプロジェクトを立ち上げて、東北への視察旅行、ツアーの企画、クラウドファンディングでの資金調達、バスの手配、参加者の募集などを、全て自分たちで行いました。

そして第一回目のツアーが開催されたのが、6月下旬。大学生を乗せた大型バスが東北に向かいました。

◆自分の目で見てきたい
2014年6月27〜29日、宮城県の沿岸部、石巻、名取、松島町に行ってきました。全部で5大学37名の学生が参加してくれた。全参加者の7割が、一度も東北に足を運んだことがないという学生だったので、まず行って自分の目で見てきたいというきっかけで応募してくれた人が多かったです。
実際、震災当時のお話を、「ここはここまで津波がきて、この山に逃げて助かった」というお話や、石巻の大川小学校にも行かせてもらって、震災遺構を残すか残さないかというのが現地で問題になっているというお話を聞いたりもしました。最初(被災地を)目にしたときは、言葉にならないというか、現地につくまではガヤガヤしていたが、現地についたら誰も言葉を発しなくて、自分で感じる部分が大きかったのかなという印象を受けました。


またツアーでは、“現地の旨いもの”も堪能したようです!

◆美味しいものも堪能!
牡蠣小屋に行って牡蠣を食べる班と、牡鹿半島の特産物「鹿カレー」を食べる班に分かれて、その後は名取のキリンビールの工場でご飯をたべました。
29日(二日目)は主に観光をした。松島町はすごく有名な観光地で、いち早く宮城県の復興に向けて観光地として松島を整備することで、人を引き込んで復興を促していこうという宮城県全体の取り組みがあったので、ぜひその辺も見てみたいと思ったので、松島で観光したい。


2泊3日のツアーは、学生が参加しやすい価格にこだわり、交通費宿泊費込みで、参加費7500円!そのために、大学の助成金を活用したり、クラウドファンディングで資金を調達したり、宿やバス会社にかけあって価格を抑えたりと、あの手この手を使ったそうです

* また11月には、第二回目のツアーを開催する予定で、現在準備中!
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パーソナリティ 鈴村健一

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