2012年9月3日

9月3日「災害社会学・関谷直也准教授インタビュー(1) 〜災害に備える〜」

先日「南海トラフ地震」の被害想定が発表され、災害の心構えについて、改めて考えさせられました。
また、9月1日「防災の日」には、全国各地で防災訓練が実施されました。
そこで今週の「LOVE&HOPE」は、東洋大学社会学部・関谷直也准教授(災害社会学)に災害への備え、災害時の適切な行動について伺います。
   
今日月曜日のテーマは<災害に備える>


◆毎日持ち歩くべき最低限のもの
 ライト、笛、ラジオなどを持ち歩くことが大事だが、常に持ち歩くことは難しいかもしれない。
 家に帰れなくなったときにどういうものが必要なのかを考えるといい。コンタクトレンズをしている人ならメガネを持ち歩く、薬を飲んでいる人なら薬を一日分持ち歩くなど、一日二日家に帰れなくても困らないものを持ち歩くことが大切。


◆日頃から自宅に備えておくべきもの
 昨年3月11日には皆が帰宅困難になり、都心部だとコンビニなどで物がなくなった。震災後も1週間ほど物不足が続いた。東京などの都心部は、普段より人が多く物を買うと、物不足に陥る性質がある。
 今までは、地震や大きな災害に備えて3日分の食料と水を用意しておけと言われていたが、「3日」に根拠はない。3日ぐらい経ったら、なんとか助けにいけるからというだけ。
 東日本大震災の被災地を考えると、長期間食料や物資が手に入らない可能性があるということを前提に備えをしておくべき。
 食料1週間分というと難しいので、普段よりストックを多めにしておくこと。水は脱水症状になるという怖さもあるので、水だけは多めに用意しておくことがもしものときの備えになる。


◆災害時の心理
 私たちは地震や大災害の時、パニックを起こすんじゃないか、慌てて何もできないんじゃないかと考えるが、実際は地震が来ても何も行動をとらないということの方が多い。
 専門用語では「正常化の偏見」=「normalcy bias(ノーマルシー・バイアス)」というが、私たちは、自分が地震や水害で死んでしまうとは思わない。日常生活が続くと思ってしまう。大きな災害が急に起こっても現実のこととして受け止められない。
 大地震があったら東京なら火災を、沿岸部なら津波を警戒しなきゃいけないのに、周りの人も平気そうに歩いていたりすると、大丈夫なんじゃないかと思ってしまって逃げない。その方がかえって自分の身を危険にさらしてしまう。
 災害時には「自分が危険にさらされている」ということを、いざという時に思えるかが重要。




明日は東洋大学社会学部・関谷直也准教授に、災害時の避難行動について伺います。

2012年8月31日

8月31日「子どもたちが遊べる場を。『ふくしまインドアパーク南相馬』」

今月14日、放射線によって外遊びができない子供たちを対象とした屋内公園「ふくしまインドアパーク南相馬」がオープンしました。


設立の中心となったのは、NPO法人フローレンスと地域の住民です。

フローレンスは、熱を出した子どもを預かる「病児保育」を展開するNPO。
震災後、被災地の子供たちのために何か出来ないかと考えたうえで、まず昨年12月、福島県郡山市内に屋内公園をオープン。
今回の南相馬がその2園目となります。

NPO法人フローレンスの代表・駒崎弘樹さんにお話しを伺いました。

◆開園のきっかけと、こだわり
 わたしの妻が福島出身。妻の友達に聞いたら、子供たちが外で遊べないのが一番胸が痛いと言っていた。そこで子供たちが遊べる場所を作ろうと思った。屋外がだめなら屋内に、ということでインドアパークにした。
 もともとは保険会社が入っていたオフィスを大改造。人工芝を敷いて、砂場もつくって、上にはジャングルのようにツタを這わせて、なるべく屋外に近いような環境にした。広さは100坪くらい。駆け回れるような広さ。


◆ニーズが高かったのが「砂場」
 (屋外の)砂は放射線が強いということで、なかなか子供たちが砂場で遊べない。ある子供は、生まれてから一度も砂場を触ったことがない、砂場での遊び方がわからないという子もいる。そういう子供たちのために、砂場を屋内に作るということをした。そうしたことで、子供たちが思い切り砂場で遊べる、待ち望んでいた施設だと喜んでいる。子供たちの顔を見ると、頑張った甲斐がある。
 ただ、まだニーズに沿いきれてない部分もあって。本来は行政がやることだから、公園は無料のものなのに、「なぜ無料じゃないのか」という声も。
 民間でやっているプロジェクトとして、なかなかそれじゃ続けられないしと、葛藤もある。



◆子どもたちとその親を支えるために
 子供にとって遊びは、人格や心の発達に欠かせない要素。砂場で造形をすることで想像力が磨かれ、友達と走り回ることでコミュニケーション能力の基礎を作っていく。心を作っていくということで非常に重要。
 遊べない子供たちを見る親も忸怩たる思いがあるはず。でもこの町で住み続けたい、住み続けなきゃいけないという環境にある人たちを、わたしたちはオールジャパンで支えなきゃいけないんじゃないかと思う。


「ふくしまインドアパーク南相馬」の対象年齢は6カ月〜8歳まで。
会員費制で、ひと月遊び放題・子供一人につき2000円。
また、きょうだいは二人目が半額、三人目以降は無料です。
付き添いの方も一緒に入場できます。

民間のプロジェクトのため、活動を継続していくためにひと月500円の寄付会員制度「パークサポーター」を設けて、南相馬の子供たちの遊びをサポートしたいという方の支援を募っています。

また、ふくしまインドアパーク南相馬では、明日9月1日に無料開放イベントが行われます。
午後1時〜5時の間にピカチュウが2回登場します。
詳しくはオフィシャルサイトをご覧ください。



【ふくしまインドアパーク南相馬 Official Website】
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パーソナリティ(月ー水)中西哲生・ケリーアン(木)中西哲生・綿谷エリナ(金)速水健朗・綿谷エリナ

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