2011年12月15日

12月15日「Ishinomaki2.0 フリーペーパー『VOICE』」

今週は、宮城県石巻の若い世代が立ち上げた草の根の復興プロジェクト「Ishinomaki2.0」の現地レポートをお送りしています。

Ishinomaki2.0は、様々なジャンルの方が、それぞれの職業を生かした復興のアイデアを形にしています。

日本中に5万部を配布したフリーペーパー「VOICE」を制作したのはIshinomaki2.0のメンバーで、広告代理店のプロデューサー・飯田昭雄さんです。
青森県出身の飯田さんは、被害の大きな地域でできることはないかと、震災直後に東京から石巻に入り、現在は、仕事に費やす時間の多くを、Ishinomaki2.0の活動に傾けています。

◆フリーペーパー「VOICE」の意図
 石巻で被災した人達は、道を歩いている人をつかまえても、誰もが映画1本分くらいのストーリーを持っている。4月から石巻に入り、色んな話を聴いていて、こういう声こそ伝えなければと思った。町の人の声に全てが凝縮されている。未来も現在も過去も含め。そこで「VOICE」と名付けた。その声を伝えるのが僕らの役目なんじゃないか。

◆これからの日本は東北から変わる
 復興のフェーズが進んでいない。ガレキは片付き泥掻きは終わった。街はキレイになったが、次どうしようかというところで足踏みをしている被災地が多い。それを見て、広告代理店・コミュニケーションを作ることを生業にしているので、ネットワークを使ってモノを作るノウハウを持ってくることにした。プロダクトデザイナーやウェブデザイナーを置いて、異能集団を集めることで、承認プロセスを飛び越して「やっちゃう」。現実的なプロセスをどんどん立ち上げてすごいスピードで形にしていく。そういった活動が、リアルな生活に作用していく。そこで“のれん分け”をする。マネをしてくれと。
 これからの日本は東北から変わると実感している。日本は地方が変えると思う。高齢化社会で坂を転げるように転がる中、問題意識を持っているのは、東北をはじめとした地方。被災の問題だけでなく生活サービス全般の問題。今までのように誰かエライ人に話を通してはんこをもらってから考えよう…では無理。ここにいる人達は、明日にでも行動をしなければいけない。来月の生活費を稼がなければいけない。構造自体を変えなければいけない。そういう意味で日本再生のチャンスはここにある。
 なぜこの街が変わっていくのか、どうしたら変われるのかという実験の最前線にいると思っている。それを見て欲しいし、伝えていかなければいけない。日本を変える歯車になるならなりたい。今しかない。



フリーペーパー「Ishinomaki2.0 vol.0 VOICE」は、Ishinomaki2.0のウェブサイトから、データをダウンロードすることができます。
また、間もなく 最新刊の「vol.1 future」も発刊される予定です。


【Ishinomaki2.0】

2011年12月14日

12月14日「Ishinomaki2.0『石巻マルシェ』」

今週は、宮城県石巻の若い世代が立ち上げた草の根の復興プロジェクト「Ishinomaki2.0」の現地レポートをお送りしています。

江戸時代から続く石巻の老舗旅館の14代目で、旅館から独立したダイニングバー「松竹」を開業した阿部久利さんは、津波でお店を失いました。
しかし、同じ場所に新たに「松竹」を建てて、商売も一部再開されています。

地域の老舗を受け継いだ若き経営者である阿部さんの、今までの考え方を大きく変えたのが、今回の震災でした。

◆震災を機に、物事がよい方向に変わるなら
 「頑張んなきゃな」という気持ちが湧くと同時に、ここまで痛めつけられて、マイナスまでなってしまった。なら一から作り直した方がいいんじゃないかと思った。今までは日和見で、「おじさんたちが決めたことをやってればいいんでしょ。その中で生きられているからいいか」という感じだったが、これを機会に良い方向に物事が変わるのなら、今やらなくてどうするのと。そういう話をしていたら、Ishinomaki2.0のメンバーが集まってきた。
 この町の良さってなんなんだと突き詰めて考えた。商店街の人たちを集めて勉強会を開き、再開発していく中で、どういう街がいいのかを住民同士で考え直す機会、情報共有を始めた。
 他になくて石巻にあるのは、川港という地の利、歴史。その歴史の中で先祖代々商売させてもらってきた。それは受け継いでいかなければいけない。昔、港機能を備えた街だったころは人も集まるにぎわいのある場所だった。それを郊外に分散したため人が集まらない街になってしまった。なら人が集まる場所、捕った魚を売る場所、ヨーロッパで言う市場、港町にいくとある氷が敷き詰めて魚のある場所。築地の場内のお洒落バージョンみたいなものを作って、川を大漁旗を立てた船が登ってきて荷卸しするとか。そしてそこに移動販売車がいて、屋台をやったり。でっかい話になり今はお金を集めてる。



阿部さんはIshinomaki2.0として、地元食材などを販売する小さな市場「石巻マルシェ」を考案するなど、飲食業の経営者らしい発想で動き続けています。
また石巻マルシェは、東京・大森商店街にも週末限定でオープンしています。


◆町の復興を、ひとつのチャンスと捉えている
 少なくともIshinomaki2.0のメンバーはチャンスだと思っている。
 いかに自分たちが今までコントロールされてきたか、決められた枠の中で生きてきたかというのを痛感した。逆に言えば、もっと自由にやりたいことをやっていいんだ、と思っちゃったのが石巻の人たち。行政がこうしろということをしなくてもいいんだ。やりたいと思ったことをやれば形になると気付いちゃった。だからそういう雰囲気を感じ取った若い子たちが集まってきちゃってる。
 大災害があるとそこには革命が起きると言うが、それは理解できる。既存の体制が機能しなくなった状態で個人個人が発言しだす。何らかの動きをすると、それがすぐに形になる。そのドラマチックな展開が、みんなのクリエイティビティを刺激するんだろう。それを直感する人たちが集まってきている気がする。





ダイニングバー「松竹」オーナー、阿部久利さん


【Ishinomaki2.0】
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パーソナリティ:中西哲生・高橋万里恵

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