2012年2月3日

2月3日「福島県相馬市の現状・立谷秀清市長インタビュー」

福島県相馬市は、東日本大震災の地震とその後の津波で甚大な被害を受けました。
死者・行方不明者は450人を超え、津波による家屋などの流出は1000棟を超えています。
また、福島第一原発の事故による健康や産業への影響も、市が直面する課題の一つです。

福島県相馬市の立谷秀清市長に、相馬市の現状を伺いました。


◆相馬市が抱える問題
 放射線障害の問題がある。相馬は比較的線量が低いので避難を指示されることはなかったが、それでも市民、特に子供さんを持つご家庭の不安がある。この不安に応えるためには、除染、健康調査、甲状腺に対する直接の対応も考えていかなければならない。
 第二次産業はほとんど復活したが、第一次産業については相当時間がかかる。
 漁業の問題は、政府が決めたベクレル値だけでは解決しない。相馬の漁業で取れる魚のベクレル値は政府が決めた100ベクレルより相当低い。しかし消費者の心理は別。これがどの段階で復活できるか。
 今後農業がどういう経過を辿っていくか、読めないところがある。
 雇用、住宅などを中心に、我々もいろんな戦略を立てるが、「こうすれば大丈夫」という将来展望を提示することができないでいる。その分、市民が不安を感じていると思う。これが一番の問題だと思う。


◆住宅の復興計画
 復興計画はたくさんあって、例えば高台移転がある。最初にアンケート調査をやったが、「これはだめ」「こういう傾向がある」というのと、おひとりおひとりがどう考えているかは別問題。
 一戸一戸面談調査しないといけない。12月に相馬市の職員が、仕事が終わってから被災者を訪問し、聞き取り調査をした。気の遠くなるような作業だが、引き続き必要だと思う。
 復興住宅の一番最初の建築物が3月中にできる。集合住宅。孤独になった方がたくさんいる。一戸建ての公営住宅に入るのではなく、皆さん共同生活で助け合って暮らしあってもらいたいと思い、共助住宅=「相馬長屋」を建築中。
 第一棟目ができるのを契機に、その後も作っていかなければいけないと思っている。



【福島県相馬市 web site】

2012年2月2日

2月2日「荻上チキ・災害時のメディアの役割(4)」

メディア論などを専門とする評論家・荻上チキさんに「災害時のメディアの役割」についてお話を伺っています。

インターネットメディア、そして地元のFMや新聞などローカルなメディア。
震災時に情報を共有するためには、それぞれの特性を生かすことが必要と語る荻上さん。
その為に、こうしたメディアだけでなく、もう一つ重要な要素があるとおっしゃっています。


◆居場所を作る
 ネットを使えばコミュニケーションはできる。被災した人でも、ネットを通じて遠くの人たちとコミュニケーションをすることでストレスが軽減されるというケースもある。ただ、日常生活のコミュニティが存在しないと日々、摩耗してしまう。被災した人たちの<居場所を作る>のは重要な問題。
 仮設住宅の住人と、その地域の住人のコミュニケーションの場を作るのは大きな課題。それを解決するために行われていたことは「お祭り」。避難生活を送る方と地元の方を交えたイベント。芸能人を招かずとも、ギターを弾いたりカラオケ大会をやったり、出し物をやったり…そしてお酒を飲んで交流する。
 居場所を作る。それが不安感の共有、情報共有に繋がる。


◆ネットやメディアが発達しても、必要なもの
 どの避難所や仮設住宅でも、ベンチなどを置くことで、避難生活を送る者同士が日常的にお茶のみ話ができる。そうしたところで情報交換を日常的にしながら、避難生活のストレスを軽減する役割を「場所」が担っていた。
 人と人とを繋げる人がいないと、ニーズ、物資などの情報を声を大にして言ってくれる人がいなくなる。
 避難生活をしている人同士で目立つのが、女性同士は仲良しだが男性同士は孤立するパターン。そこでおせっかいな人が間を取り持つ。御用聞きのようなおせっかいさん。それがコミュニティでもSNSでも必要になってくる。
 人間のコミュニケーションの能力は、どんなにネットが普及して、メディアが発達しようとも、最後は重要。インフラがどれだけ発達しても、入口と出口は人間同士のコミュニケーション。ニーズや役割、居心地はそれで決まる。そうした役割は見落とせない。


【荻上式BLOG】

【Twitter:荻上チキ(@torakare)】
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パーソナリティ:中西哲生・高橋万里恵

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