2014年4月23日

4月23日 Googleの被災地支援3

今週は、あのGoogleが続ける被災地支援についてお伝えしています。

東日本大震災直後から、様々な支援してきたGoogleが、去年5月、新たにスタートさせたのが、「イノベーション東北」。被災地のビジネスのための支援サイトです。これは、東北の企業と何かスキルを持ったボランティアをマッチングするサイト。つまりネットの力で 人と人を「つなげる」プラットフォームです。

まもなく立ち上げから1年が経過しますが、すでに300件のマッチングが成立。被災地で新たなチャレンジを目指す人たちが、ボランティアの協力を得て、前へ進もうとしています。

今日はその一つ、福島県の老舗の酒蔵、冨沢酒造のケースを紹介します。グーグル 広報部 富永紗くらさんに伺いました。

◆300年の酒蔵、米国への挑戦
冨沢酒造は、福島県双葉町で300年間にわたり昔ながらの伝統的な酒造りをしていたが、酒造は原発から3.5キロの位置にあり現在は帰還困難区域に指定されている。このまま300年の歴史のある白富士というお酒をどうやって続けていくのかを考えた時に、「もう外に出るしかない」と決意。シアトルにたまたま良い人がいて土地があり、水も自然もあったのでここでなら作れるのではないか、ということで現地に酒造を開こうとしている。それを情報発信したいということでウェブサイトの構築の手伝いをしている。これから移転して酒造を作るというところなので、てんやわんやだが、我々ではサイトの構築という唯一お手伝いができているところ。これから実際に外に発信するための英語、チャネル、コンサルテーションなどのサポートができるようになる。まずは酒造が完成してお酒が作れる状況にもっていくために、富沢酒造ががんばっている。現地にいる日本人で、「日本人としてサポートしたい」と情熱的な登録メールを送ってきた方もいる。そういう想いを上手につないでコーディネーションしていければということを考えている。


双葉町にあった冨沢酒造は、家族ぐるみで経営してきた酒蔵。原発事故で避難を余儀なくされましたが、お酒の味を決める「命」ともいえる酵母だけは、唯一「救い出すことができた」そうです。この酵母をもって、冨沢酒造は、いまアメリカ・シアトルで 酒造りを再開しようとしています。

冨沢酒造のチャレンジについては、近々、実際に本人を取材してお伝えする予定となっています。

明日も、Googleの「イノベーション東北」についてお伝えします。

イノベーション東北『伝統の造り酒屋 - アメリカでの再出発に向け、日本語/英語での情報発信および販路開拓サポーター募集!』

2014年4月21日

4月22日 Googleの被災地支援2

今週は、Googleが続ける被災地支援についてお伝えします。

Googleは東日本大震災直後から、避難者の安否確認や、震災「前」の町の画像をシェアする仕組みを展開してきました。そして現在、さらに一歩進んだ被災地支援をスタートさせています。グーグル 広報部富永紗くらさんのお話です。

◆被災地のビジネスへの支援
グーグルでは製品であったり、「未来へのキオク」といった形で記録を取るということをずっとしてきていたが、3年目に入りここからはビジネスの復興ではないかということで、2013年5月にイノベーション東北という新しいプロジェクトを開始している。新しいことにチャレンジしようとしている中小企業の人たちと、なんらかのスキルを持っている人、例えばウェブを作る・英語が話せる・特殊な資格を持っている人たちが、社会人として身に着けているスキルとをマッチングするということをやっている。簡単に言えば結婚紹介所のようなもの(笑) 東京で社会人をしているが、リリースを書いたり社会人としてやってきたことが、助けてくださいという依頼に「1本なら書きます」ということができる。それをやっていきたい。


イノベーション東北では、すでに300件を超すマッチングが実現。被災地の事業者と、スキルを持つボランティアが、「ネットを通じて繋がる」この仕組みは、様々なジャンルで、ビジネスの復興に役立てられています。

◆人と人とをつなぐプラットフォームとして
気仙沼の3つのお店の寿司職人さんが「流され寿司」として日本中を回りながらお寿司を握っていたが、自分のお店をそれぞれに開業したいという時期になった。3つの寿司店の一軒「新富寿司」のオーナーが、「ウェブサイトを作りたいのだが分からないので助けてくれませんか」とGoogleに問い合わせてきて、イノベーション東北でそういう人がいないか探したところ、ウェブクリエイターの力添えを頂くことになった。どんな風にこの3年間を生きていらっしゃったのか、どんなことを大切に思っているのかなどを聞き取り、「人との絆を大切にして次のお店をやっていきたい」という話を聞き、完全にボランティアとして新富寿司のロゴとウェブサイトが作られた。
何か新しいことをしたいと思っている人と、手伝いたいと思っている人を“引き合わせる”。我々はインターネットの会社なので、モノを動かすことは出来なくても人と人をつなぐことができる。知恵やスキル、インターネットでつなげるもの。新しいことにチャレンジしようとしている、立ち上がろうとしている事業者をお手伝いしている。


このイノベーション東北がスタートするきっかけとなったのは、震災直後のこと。Googleの被災地支援に、インターネットを通じたボランティアが、自主的に手伝い始めたことで、仕事のスキルを被災地に役立てたい、何かできることがしたいという人が本当にたくさんいると知り、イノベーション東北が立ち上がったということです。

明日も、Googleの「イノベーション東北」についてお伝えします。

新富寿司

イノベーション東北
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パーソナリティ 鈴村健一

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