2014年4月9日

4月9日 高校生CEOと子どもたちが世界を変える 株式会社glopath(グローパス)2

引き続き、高校生までの子どもたちだけで運営する会社、株式会社グローパスの高校生CEOのインタビューです。

東日本大震災から丸3年を前に、子どもたちにできることを考え始めたグローパスCEO、仁禮彩香さんとメンバーの子どもたちは、被災地へ赴き、現地の様々な団体や、イノベーションに触れ、今年3月、東京で大きなイベントを開催しました。それが「PIF」です。



◆手を汚さないトイレ「ラップポン」
「PIF、ポストクエイクイノベーションフォーラム」。<高めよう、日本の減災力>がコンセプト。被災地の人もいるし東京、阪神淡路大震災から活動をしている方など日本全国から協力団体が60団体以上、協賛企業が6社。震災の当時とその後、その先でどういうことができるのか、どういうものが使えるのかなど、三部門に分けてアイデアを共有していく。この団体とこの団体の話をコラボさせたらもっといいものができるじゃないかと、どんどんつなげちゃう。新しい形のカンファレンスだと思う。たとえば、ラップポンという簡易トイレがあって、これは東日本大震災でも避難所で活用した衛生面から心のケアまでを作ったトイレ。用を足した後、液体から個体に変える。袋も完璧に密閉されるためにおいが絶対に出ない。震災後3週間はごみ収集が来ないこともあるが、これがあれば3か月間はにおいもでず中の物もでてこない、収集が来れば一般ごみとして捨てられる。ただ、見た目がすべて銀色で子どもたちに見せたら「寒い」という感想がでた。「もっと暖かい感じが良いのではないか」と言う話になった。そういう状況では癒しが大事だと思うし、トイレで心の暖かさが感じられるのであればプラスになる。どうやって暖かくするかと言うとトイレに絵を描く。本当にペインティングしてラップポンの人たちに見せたら、喜んでもらえて、「これは大人では思いつかない発想だ」と。ラップポンをカンファレンスに持ち込んだことで、そういうことが起きた。


このラップポンという、簡易型のトイレは、被災地で活動する自衛隊や、東京スカイツリーの建設現場でも採用されていたもの。現在、ラップポンに、被災地の子どもたちが「デコレーションする」という新たなコラボ・プロジェクトも、着々と進んでいます。

★★★
そして、このPIFを共同主催しているのが、番組で取材を続けている「サポートアワーキッズ」です。
この「サポートアワーキッズ」、今年もホームステイへの参加者募集がスタートしています。
行先は6月のフランスをはじめ、アイルランド、カナダ、ニュージーランド。
対象は東日本大震災で被災した中高生です。応募の締め切りは4月15日(火)
詳しくは、サポートアワーキッズのウェブサイトをご覧ください。

2014年4月8日

4月8日 高校生CEOと子どもたちが世界を変える 株式会社glopath(グローパス)1

今朝は、子どもたちの目線からみた東日本大震災、そして未来へ向けた防災・減災の取り組みについて紹介します。

インタビューしたのは、株式会社グローパスのCEO・最高経営責任者、仁禮彩香(にれい・あやか)さん。CEOですが、なんと・・・高校2年生の女の子です。まず、このグローパスという会社について伺いました。


左:株式会社グローパスCOO(最高執行責任者)の齊藤瑠夏さん  右:CEOの仁禮彩香さん

◆子どものアイデアを提供する
グローパスは、「global Pathway」という言葉からきている。世界に道をつなげていこうという意味。実際にいろんな会社とコラボレーションさせてもらっている。私たちにできるコラボレーションは、
自分たち子どもの力でできること、つまりクリエイティブなアイデアを提供すること。子どもたちがアイデアを提供する場を会社の中で開いてもらったりしている。例えば日産自動車のリーフという電気自動車に「こういうことをしたらいいんじゃないか」ということを本社の人たちにお話するというようなことをしてきた。


仁禮さんは、神奈川県のインターナショナルスクール出身。小学校まで、いわゆる日本の学校とは違う形の教育を受け、14歳でグローパスを設立。現在は日本の高校に通いながら、会社の運営を続けています。そんな仁禮さんとグローパスのメンバーは去年、あるきっかけで、東日本大震災について考えることになりました。

◆被災地で生まれたアイデアを集めたい!
グローパスは毎週火曜日に定例ミーティングがある。ミーティングといっても放課後のお喋りみたいな感覚。グローパスの先生から、「来年の3月で震災から3年が経つけど、日本はどれだけ変わってどれだけ変わっていないのかな」ということを私たちに聞いてきた。全然答えることができなかったので調べてみようということになった。調べたら放射能の問題などがたくさん出てくるのかなと思っていたが、それもあったが、あの出来事から学んで新しいイノベーション、新しい団体、新しいアイデアを商品化している例がたくさんあることに気が付いた。私たちには絶対にわからない苦しい状態に陥ったが、それでも未来を見据えて行動ができるというのが本当にすごいなと思ったし、ならばなおさら自分たちはそれを知らない人たちに伝えたり、何かできることがあるなら少しでも全力で取り組むべきじゃないかと思った。そこでまず、点と点になってちりばめられたものを一か所に集めようということになり、それがきっかけでカンファレンスを開くことになった。


こうして、被災地に目を向けたグローパスのメンバーは、自分たちにできることを実現するため、まず何をしたかというと、なんと復興庁・小泉進次郎政務官に手紙を出しました。小泉政務官から、「東北の被災地に足を運んでみよう」というアドバイスを受け、実際に石巻、陸前高田などを視察。そこで様々な団体と出会い、自分たちにできることを、より具体的に固めていった、ということです。

こうしてグローパスは、あるイベントを開催するのですが、この続きは明日お届けします。


そして、ここでお知らせです。復興を担う子どもたちの、自立支援に取り組む団体「サポートアワーキッズ」の、今年のホームステイ参加者募集がスタートしています。行先は6月のフランスをはじめ、アイルランド、カナダ、ニュージーランド、サンマリノ・スイスです。対象は東日本大震災で被災した中高生です。詳しくは、サポートアワーキッズのウェブサイトをご覧ください。
«前の記事へ || 1 | 2 | 3 |...| 723 | 724 | 725 |...| 1066 | 1067 | 1068 || 次の記事へ»

パーソナリティ 鈴村健一

メッセージ、ご意見、プレゼントご応募はこちら

特別番組 LOVE & HOPE ~10年目の春だより

TOKYO FM 特別番組 HANABI

「LOVE&HOPE~防災ハンドブック2015」PDF版ダウンロード配信中

アーカイブ

  • いのちの森
  • Support Our Kid's
  • TOKYO FM
  • JFN